第二十二話 模擬戦
「それで?模擬戦てどういうこと?」
今更だけど聞いておく。
「あ、それは先程言った通り僕たちはSランク何だけど君達もそれくらいの実力があるように見えた次第で、是非とも手合わせ願いたいんだ」
マルスが説明してくれる。
Sランク……そう言えばエイン達もSランクだったような?
「なあ、Sランクってどれくらいいるんだ?」
この世界に来てからこれだけ早く他のSランクに会うってことはたくさんいるのか?
「Sランク?そうだね……この国で24パーティーくらいじゃないかな。パーティーといっても単独の人も居るけど。
僕達や「優心のエイン」のパーティーや「お調子者のセド」とかは新参ものでまだまだ弱いんだけど、Sランクといっても上、中、下でいうと下だね。上は本当に強いよ。
冒険者の最高ランクはSSランクでもはや化け物だけど」
……エインにも二つ名とかあるのか。
「ちなみにこの国でSランクは二人だけだね。この大陸には十四人だね分かっているだけでも。といってもこの国を含めた四大国で会わせて十人、残りは他の国にたまにいるくらいだけどね。」
この大陸で十四人か、他の大陸はどうなんだ?
「他の大陸?知らないよそんなこと」
マルスが不思議そうにしながら答えた。
「流石に他の大陸の情報はないか」
少しは情報が欲しかったんだけどな
「何を言っているのですか?他の大陸の情報なんてあるわけないでしょ。他の大陸との交流もほとんど無いし」
マルスから詳しい話を聞いてみた。
さっき言っていた通り大陸間の交流はほとんど無いみたいだ。これは別に仲が悪いとかではなくて、単に移動の際の危険度の問題らしい。
大陸間を飛んでいく方法なんてほとんど無いし海には恐ろしい魔物がいるらしく船での移動も危険らしい。
だから大陸間の繋がりがほとんどないということ。
「大体分かった」
「それは何より、それより模擬戦しません?」
すっかり忘れていた
サクヤ達がどれくらいやれるか見たいし良いかな?
「サクヤ、リオ、頑張って」
取り敢えず二人を応援する。
「分かりました。必ずかって見せます!」
サクヤがやる気を出したみたいだ
「分かったけどご主人様はダメだよ?まだ疲れがとれてみたいだし」
リオに模擬戦することを禁止されてしまった。まあいいか、タナスは未だ起きて来ないし。
「それじゃ始めましょ!シノンさん私を応援してね?」
エルルが俺に応援を求めて来た。
まあいいかな?
「それじゃあがんba「シノン様!応援なら私達にしてください!」…」
サクヤがいきなり声をかけてきた。サクヤの方を向くとニッコリとして応援を待っていた。
「サクヤ、頑張って応援してる」
サクヤの頭を撫でながら言った。
サクヤはとても幸せそうにしながら
「お任せください!」
やる気があってよろしい。
「シノンさん私にm「ご主人様!僕も僕も!」」
リオもねだってきた。
リオの方を見るとリオとエルルが睨み会っていた。……二人の間に火花が見えるよ。
「お、おう…リオ、負けるなよ?」
若干応援ぽく無くなってしまったがしょうがないよな?
「任せて!泥棒猫は負けないよ!」
リオは嬉しそうにしたあとにエルルのことを睨み始めた。
「…で、では始めようか」
マルスが額から汗を流しながら話を進めてくれた。
「ほらエルルもう少し馬車から離れるよ」
そう言ってエルルの首もとをつかみ引きずるようにして行ってしまった。
「ちょ、ちょっと待ってよ!まだ応援してもらってないのに~!」
「……俺たちも移動するか」
「ルールは相手に一撃入れることで良いよね?一撃入れた後に追撃などは禁止だよ」
サクヤ対マルス、リオ対エルルになった、タナスはどこにいるかって?さっきのところで延びている。
「では先に僕とサクヤさんでやろうか」
「よろしくお願いします」
サクヤがマルスに向けてお辞儀した。
「準備いい?それじゃ…始め!」
エルルの合図により模擬戦が開始した。
エルルが杖を振るった、それと同時にサクヤの正面に火球が現れ膨れ上がった。
「…っ無詠唱か!アイスシールド!」
サクヤが氷の盾を作り出したのと同時に火球が爆発した。
「まだまだ行くよ!フレイムランス、ファイアボール、フレイムボム!」
マルスが次々に魔法を放った。放たれた魔法はすべて氷の盾に当り溶かしていく。そのせいで水蒸気が発生しサクヤの姿が見えなくなる。
「これでトドメ!フレイムバー「アイシクルエッジ」っっ!」
マルスが大技を放とうとするが霧の中から氷の刃が何本も打ち出される。マルスは大慌てで避けようとするが
「アクアスプラッシュ」
足元から間欠泉のように水が吹き出しマルスの体が空中に飛ばされる。空中に飛ばされたおかげで氷の刃は当たらなかったが、地面に落ちることもできず口のなかにも水が入るお陰で詠唱ができない。
「なっ…ちょ!待った!た…タイム…タイ「フリーズ」」
間欠泉が凍りついた。マルスは見事に間欠泉に囚われている。というか一緒に凍りついていないか?
「勝者サクヤ!」
エルルがマルスの負けと判断した。
「シノン様!勝ちました!」
サクヤが何か期待したような目をして駆け寄ってきた。
「よくやったなサクヤ」
そう言ってサクヤの頭を撫でてあげる。
「あ…ありがとうございます!」
サクヤは顔を真っ赤にしつつも笑顔になった。それにしても中々に容赦が無かったけど…まあいいか。
サクヤの体を見回す。うん、怪我もしてないみたいだし良かった。しかし、こうやって見るとやっぱり美少女だよな、さらさらの髪に整った顔立ち、スタイルも良いしやっぱ物凄い可愛いな」
……ボッ!
サクヤが耳のはしまで一瞬で真っ赤になった。
「あっ、ああ…ありがとうごご、ございます!」
……口に出してしまっていたようだが可愛し良いか。
サクヤは顔をを真っ赤にしたまま満面の笑顔で抱き付いてきた。
「わっ、私も!」エルルも抱き付いてこようとしたがリオに投げ飛ばされた。




