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第二十話 そんじゃ旅しましょうか

 


 野郎共に絡まれてからは特に何もなかった。

 そのまま宿に戻り旅の準備をした。


 サクヤとリオにもアイテムボックスのスキルを付与してある。アイテムボックス持ちは一人でもいれば旅に必要な道具は全て仕舞えるので旅と言っても自分の装備以外は出していない。



 今さらだけど旅の目的は最終的に地球に戻ること。二人は戻れなくてもいいとは言ってたけど何処か寂しそうにしていたのでやっぱり戻りたいのだろう。


 俺?別に戻らなくてもいいと思っている。向こうにいる人達には悪いけどこの世界の方が楽しいし。戻ったとしてもまたこの世界に来てやる。



 今の俺では二人を帰してやることが出来ない。俺の能力は基本的に俺中心だし、遠隔展開にしても世界を越えることは出来ないからね。


 だからこの旅では元の世界に帰る手段を見付けること、または自力で戻れるほど力をつけること、この二つが目標である。


 では、明日出発しますか。












 次の日


 俺は心地よい倦怠感と共に起きた。俺の隣には産まれたままの姿の二人が……


 旅に出るとしばらくの間ベッドで寝れなくなるかもしれないから、頑張りすぎてしまった。二人とも頑張ってくれる姿が可愛くて可愛くて。


 何時までもこうしてるわけにもいけないので二人を起こして風呂に入った。ちなみにこの宿、小さいけど風呂がついてる少し高めだが。






「準備も終わったし行くか。」

 二人を連れて宿を出る。


「ねえご主人様、移動方法は馬車何だろうけど何処に行くか聞いてないんだけど。」

 歩きながらリオが聞いてくる。


「そう言えば言ってなかったな、目的地は戦士の集う街ガリオルンだ」


 ガリオルンはコロシアムがありそこで勝利すると大金を貰えるようになっている。

 そのため、名を挙げようとするやつや腕に自信があるやつ、どちらが勝つか賭ける者達等が集まる。そこで儲かろうとする商人も集まり発展して来たところである。


「何故そこが次の目的地なんですか?」


「そこに賢者がいるみたいなんだよ」


 この都市は様々な情報が入ってくる。その中の一つにあらゆる知識を持つ賢者がいるらしいという話があった。


 戦士の街で賢者とか普通ないでしょ?


 本当に胡散臭い情報だけどもしかすると何か得るものがあるかもしれないから行くことにした。


 とそんな話をしている間に門についた


 乗り合い馬車を乗り継いで行くつもりである。


「え~とガリオルン方面は‥……あったあった。」


 ガリオルン行きを見つけ出し御者に乗り賃を渡して乗り込む。


 幾つかの町を経由したり馬車を乗り換えたりして進む予定だ。









 今現在馬車の中には俺ら三人、あとは御者だけ。御者から最近の出来事などを聞いたりしながら時間を過ごした。


 二時間ぐらいして流石に話すことがなくなる。仕方がないのでサクヤに膝枕をしてもらい、のんびりとする。








 サクヤの太股を堪能しているとリオが声をかけてきた。


「ご主人様、やけに眠そうだけどどうかしたの?もしかして昨日頑張りすぎたとか?」


 自分から話といて思い出したのか少し顔が赤くなっている。


「ん~?いやそう言うことじゃなくて、ただ力を使いすぎただけ」


「力?いつつ変われたのですか?」

 サクヤが不思議そうに聞いてくる。

 まあ実際に見ただけじゃ分からないしね。


「周囲の把握のために領域を半径百メートル位で展開して、ちょっとした創造を」


 俺は普段は領域を三メートルぐらいで展開している。

 創造についてはある程度俺の能力を教えていたので分かっているようだ。


「この創造のせいで物凄い勢いで疲れが溜まってね」


 ハッキリ言うと森を出てから一番疲れている。

 今していることは直ぐに完成させることは出来ないし物凄く疲れるし。

 森にいたときからやろうと思っていたが、これ程疲れると襲われたときとか雑魚ならともかくあの森のウサギどもだと死ぬからね。


「悪いけど少し寝る、警戒よろしく。」


 そう言ってサクヤの太股から頭をどけようとしたら


「大丈夫です。このまま寝ていてください。」


 サクヤがニコニコしながら言ってきた。

 せっかくなのでこのまま寝るか。


「おやすみ」


















「ねえねえサクヤ」


「どうかしたのリオ?」

 リオがシノン様をちらちらと見ながら声をかけてきた。


「ご主人様への膝枕を交代して」

 羨ましそうに言ってきた。


「だめ、動いてシノン様が起きると悪いし代わりたくない。」

 シノン様への膝枕してあげることが出来て凄く嬉しいから代わりたくない。



「む~!」

 文句を言われようが嫌なものは嫌。


「がははは、モテモテだなその兄ちゃん。」

 御者が声をかけてくる。


「嬢ちゃん達みたいなかわいこちゃん達を落とすなんて何をしたんだ?」

 御者は興味津々みたい


「えへへ~秘密~」

 リオが答えた。



 ?この感じは


 リオの方も気付いたみたい。 

「シノン様が起きないようにしてね?」


「当たり前」

 そう言って馬車から飛び降りた。


「なっ!いったいどうしたんだ!」

 御者が慌てる。


「魔獣がこっちに来ています。」

 簡潔に伝える。


「だからか、でも嬢ちゃん一人だけ大丈夫か?」


「大丈夫ですよ。」

 何て言ったってシノン様が鍛えたんですから。

















 地面を駆ける。


 お?いたいた

 魔獣どもを見つけた。魔獣どもは馬車に向かっている。

 魔獣は狼みたいなのが4匹


「それ以上は行かせないよ」

 魔獣の前に飛び出す


「がるるる!」

 1匹が飛び掛かってくる。


 喉に噛みつこうとしているのが分かる。

 右手に魔力を籠める。


 魔獣の鼻ずらに向けて拳を繰り出す。

「はあっ!」


 魔獣の顔面にパンチが当たり魔獣が吹き飛ぶ。

「ぎゃん!!」

 何メートルぶっ飛んで動かなくなる。


 それを見た魔獣どもの動きが止まる。

「隙あり!」

 隙を見逃すほど甘くないよ。


「閃打!」

 超速の拳撃が繰り出される。あまりの速さに魔獣どもは反応できない。


「ぎゃっっ!」「ぐらぁっ!」

 一撃ずつで仕留める。


「これで最後!爆砕脚!」

 魔力を纏わせた蹴りを放つ。

 蹴りは魔獣の頭に当たり爆発する。


 ズドォォォン!!!


 魔獣の上半分が消し飛ぶ。


「これでよしっと、あっ…今のでご主人様起きてないよね?」

 少々不安になりながらも馬車に戻っていく。













「ただいまサクヤ、ご主人様起きてないよね?」

 サクヤに尋ねる。


 それにたいしてサクヤジト目になりながらも答える。

「起きなかったけど物凄い音がしたんだけど…」


「あは、あははは~え~と……ごめんさない、やり過ぎました。」

 リオが素直に謝る。


「今回は起きなかったからよかったけど、次は許さないよ?」

 サクヤの背後に般若が見える。


「い、いやぁつい……ね?次は気をつけるから」


「シノン様にも色々教わったのだからそれを活かさなきゃ。」

 サクヤが注意する。


「……ん」

 シノンが軽く身じろぎをした。

 一気に馬車の中から音が消えた。


「……静かにしようか。」

 リオが小声でいう。


「そうだね」

 サクヤが返事をした。


 それからしばらくは馬車の中からは音がしなかった。

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