内なる宇宙の解放
この物語は、誰かとの出会いと別れをきっかけに、
自分自身の内側へ旅をした記録です。
空白の時間は、ときに苦しく、ときに静かです。
けれど、その奥には、まだ出会っていない
自分がいるのかもしれません。
もし今、自分らしさを探している方がいたら、
この物語が小さな光になればうれしいです。
その方が職場に来なくなってから、自分の心には、ぽっかりと大きな空白があきました。
いつもそこにあった強い光が、ふっと見えなくなったような感覚。
その空白は、思っていた以上に大きく、自分の中の景色まで変えてしまったようでした。
けれど、その時間は、ただの空白ではありませんでした。
毎日、自分に言い続けていたのです。
「自分ならできる」
「自分の中に何かがあるのではないか?」
「本当の自分を出したい」
何度も何度も、自分の奥深く語りかけるように。
すると、少しずつ変化が起こり始めました。
頭の中を埋めたい雑念が、静かに消えていったのです。
不安も、迷いも、余計な考えも、ひとつずつ薄れていく。
そして残ったのは、まっすぐな自分だけでした。
そのとき、私は気づきました。
自分の中で、自分と再会していたことに。
長いあいだ奥深くに眠っていた、本当の自分。
ずっと出たがっていた自分。
ぐつぐつと沸き立ち、ビリビリと身体を巡り、
今にも殻を破ろうとしていた自分。
その存在が、静かに、けれど確かに目を覚ましたのです。
そしてある朝ーー
昨日までと何ひとつ変わらないはずなのに、
私はまるで別の場所にいるような感覚の中にいました。
内側が、ふっと解放あふれる。
同時に、自分の中の宇宙が、ぱあっと開いたのです。
前までの自分が、そこにはいない。
代わりに、本当の自分が、自然に前へ出てきていました。
手も、足も、口も、まるで大きな流れの中で自然に動いていく。
考えなくても、言葉が返せる。
ひとつではなく、いくつものことを同時にこなせる。
身体が、世界とぴたりと合って動いていく。
次の瞬間には、さっきの自分を忘れている。
でも、それは失ったのではなく、「今」そのものの中にいたから。
過去でも未来でもない。
ただ、いま、この瞬間を生きている。
私は、自分の中で自分と再会し、
そしてーー
そのわたしを、世界へ放ったのです。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
この作品は、自分自身の内側で起きた
変化や気づきをもとに書いてみました。
読む人によって、受け取り方は、
きっと違うと思います。
もし何か一つでも心に残るものがあったなら、とてもうれしいです。
「あなたの内なる宇宙も、いつか自由に羽ばたきますように。」




