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第7話 魔法適性の義




 魔法適性の義、当日。


「魔法適性の義はもう今日だな」

 

 ファフニール家の私有地にある、神聖なる大聖堂の地下に設置された『適性の間』がその会場だ。


「あの子供たちはどうしている?」

「今はファフニール家所有の家にて、基本的な読み書きから学ばせております」

「そうか」

「カイル様は……意外とお優しいのですね」


 優しい、か。

 自分にその自覚はないけど……否定する意味もない。


 ウルルはふと、心配そうな顔をして付け加えた。


「カイル様。本当に大丈夫ですか?」

「何がだ?」

「ファフニール家にとって、魔法適性は絶対です。特に光属性を重んじるこの家で……もし、万が一」


 言葉を濁すウルルの意図は分かっている。

 カイル家における『闇属性』の判定、あるいは無能力の烙印がどれほど恐ろしいものか。

 

 原作の知識を持つ俺ならよく理解している。


「心配するな、ウルル。すべて計算の内だ」

「……不敵な笑みですね。最近のカイル様は、どこか見違えるほど頼もしいです」


 どこか信頼を寄せるようなウルルの視線を受け止めながら、俺はステータスを確認した。


──────

【身体状況】

深影病:進行状態 50/100


【能力】

精霊魔法:解放済み(マナ循環適性・深影の力)

※魔法適性の義が終了後、決まった適性の魔法が使えます。



人類魔法:使用不可(魔法回路は精霊魔法へ移行)


スキル:ノクス・レイ(深影の精霊龍)の威圧


潜在属性:万能属性

(魔法適性の儀にて、すべての属性を選ぶことができます)


──────


 すべて選べる……か。


 属性には五大元素と光、闇、万能属性……様々な属性がある。


 炎、水、風、土、雷、光、闇


 そして万能属性だ。


 合計で八属性あると考えれば分かり易い……かな。


 群を抜いて強い属性が、炎と光、それと万能属性だ。

 


 炎は自身の魔力を活性化させ、火力や防御力にも応用できる。

 光は攻防に優れ、なんといっても不可避の攻撃が強力だ。原作のゲーム内では命中率がすべて100%で、会心を盛ることで破格のダメージを叩き出す属性だった。


 そして、万能属性はすべての属性を内包しつつ、原初の理を扱える規格外の属性。

 特別なNPCキャラクターしか持ち合わせておらず、プレイヤーが扱うことはできなかった。原作でもほとんどが謎に包まれていた代物だ。


 主人公ですら、万能属性ではない。


 一方、問題の闇属性は習得までの難易度が高く、術者の精神状態に左右される不遇な性能だった。ゆえに、この世界でも忌み嫌われている。


 ともかく、人類魔法はダメだが俺には精霊魔法がある。

 これさえ扱えれば、なんとかなるはずだ。


 問題は……この世界のシステムと、待ち受ける適性試験だ。


 そして、なぜ俺に【深影】の呪いがあるのか。これは原作でも最後まで明かされることはなかった謎だ。


「……行くか」


 カイル・ファフニールの運命を狂わせる最初の試練。

 その幕が、いよいよ上がろうとしていた。






投稿を忘れたので、次回話も本日投稿します。


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