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第16話 巨大なモグラ魔獣
ある村では、農作物を荒らす巨大なモグラのような魔獣が問題になっていた。
村長は丁寧に頼んだ。
「聖なる僧侶様、どうか優しいお言葉で魔獣を諭してください」
カルロスはうなずき、魔獣の巣穴の前に立った。
深呼吸を一つすると、彼は腹の底から叫んだ。
「おい!地下でごそごそしてるデカモグラ!お前のせいで村人が困ってるんだぞ!今すぐ出てきて謝れ!さもないと…」
カルロスは弟子の一人が持つ聖なる鈴を奪い取り、激しく振り鳴らし始めた。
「この聖なる鈴で耳元で一日中鳴らしてやる!キーンキーン言わせてやる!」
地面が震え、巨大なモグラ魔獣が泣きながら這い出てきた。カルロスは魔獣の鼻先に指を突きつけた。
「これからは村の畑を荒らすな。代わりに、あそこの岩だらけの荒地を耕してやる。役に立てば、毎晩美味い芋をくれてやる」
魔獣はうなずき、こっそり涙をぬぐった。
村人たちは拍手喝采。
弟子たちは複雑な表情を浮かべていた。




