13話 ミリア
少々時間は遡り昨日の夜のこと
ミリアはルカを自分の部屋へと招き談笑していたのだが
ルカがふとこんなことを聞いていた
「ミリア、なんでお兄さんのこと無視してるの?」
ルカはさっきの兄に対するミリアの対応が気になったのだろう
「私もあんまり良く知らないけど、弱くても優しそうな
お兄さんに見えたよ」
「だって兄貴、落ちこぼれだよ。そんなのと話して
同類と思われたくないよ」
この発言をした時の
ミリアの表情はなにか寂しそうだった
それは友達であるルカにはすぐにわかったようで
「ならなんでそんなさびそうな顔してるの?」
「い、いや、そ、そんな顔してないよ」
「嘘、明らかに動揺してるよ」
ルカの言うとおりミリアの目は泳いでおり視線を合わせようとしない
「私たち友達だよ、何かお兄さんとあったなら言ってみて
私相談に乗るよ」
ルカは真剣な目でミリアを見つめていた
それに観念したのかミリアはしゃべることにした
「わかった、話すよ。でも、ルカにとったら大したことじゃないと思うよ」
「そんなこと気にしないから話してみて」
「うん」
「昔の兄貴はね。私がいじめられてる時に、私のことをボロボロになりながらでも
守ってくれてたの。私にとってどんなにボロボロになっても立ち上がって立ち向かっていく
兄貴はヒーローだった。でも」
「でも?」
「高校生になる前かな、その時以来から兄貴は頼りなくなっていったの
私がナンパにあった時もかばってはくれたけど相手が年上で強そうだからって
すぐに土下座したり、学園でも今もだけど落ちこぼれなんて言われても
ヘラヘラしてる。私は兄貴に憧れてたのにそんな姿を見てるとどんどん兄貴の
イメージが崩れていっちゃうの、だからもう兄貴を目指すんじゃなくて
私が昔の兄貴のようになると決めたの」
「ミリアの決意はわかったんだけど、なんで
お兄さんを無視しているの?」
ルカはミリアに疑問に思ったことを聞いた
「それはね、このまま兄貴と話していくと
昔の兄貴がいなくなっちゃいそうだから」
「そうなんだ。でもミリアは今でも
お兄さんのこと好きなの?」
するとミリアの頬が少し赤く染まり
「そ、そんなわけないよ。」
あからさまに動揺し誰でも嘘だとわかるが
ルカは
「そうなんだ、じゃ、ミリアはお兄さんがどうなってもいいんだ」
「そ、そんなのどうでもいいに決まってるじゃん」
「そうか~、なら、ミリアに一つ情報をあげよう」
「情報?」
ミリアはルカの情報という言葉に
首を傾げた
「ミリアのお兄さんの在籍するFクラスは
ある森である依頼をクリアしなきゃなくなり
強制退学になるようだよ」
「え・・・・・」
ルカの発言にミリアは呆然となっていた
そのあともルカは何か話しているようだったが
ミリアの耳にはあまり届かなかった
そして翌日なんとか立ち直ったミリアは
グレイ達が受けた以来場所である森に来ていた
「兄貴は頼りないからな、それに死んだりしたら・・・・・」
その理由も簡単、グレイを退学にしたくない
そして何より死んで欲しくないのだ
だがミリアは自分の実力をちゃんと分かってはいなかった
Bランクとはいえまだ下のほうなのだ
「ううん、私が守ればいいんだ」
そう決意したとき茂みから
赤い獣が飛び出してきた。そう、シルバーウルフの亜種である
それは一目散にミリアに襲い掛かってきた
ミリアはなんと避けるがとっさのことで尻餅をついてしまう
そしてジリジリと赤い狼に追い詰められていく
ドンッ
背中が木に当たりもう下がれず腰も抜けてしまい
もう立ち上がれない
だからある願いを込めて叫んだ
「きゃぁーーーーーーーーーーー!!」
『お兄ちゃん助けて』と
そのあとすぐに赤い狼は飛んだ
「人の妹に何してくれとんじゃぁ~~~~~~~~~~~~~!!」
突如現れたグレイの蹴りによって




