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はなばたけのあくむ
さらさらと視界に落ちる髪は黒い直毛。
鏡はない。
指の隙間を落ちていく黒い髪はひっかかることもない艶やかさ。
あの子の髪。
あの人の髪。
「奥様。これからの世界は先生のつくった命だけが生きていく世界。これまでのヒトは不要なのです」
目の前の青年が申し訳なさそうに微笑む。
「奥様と先生にはこれから永遠に創生神として高みで見守っていてくださいね」
あの人は、どこ?
周囲を見回してもただ花園。
「先生は奥様の目覚めを求めていました。そして共にあることを」
彼の言葉が滑っていく。
彼は、どこ?
「どうか仲良くおやすみください」
返して。
彼が好きな私の姿を返して。




