新しい形
天照、月読、須佐男は未知の超越者としてレキスに呼び出された。
「私がここまで見落としているとは、お前らは何者だ?」
レキスは納得がいっていない様子だ。
「知らぬ、お主の力不足だろう?」
天照が冷たく返す。
「言ってくれるな。まぁいい、特に害もなさそうだし、データも取れたから、帰っていいよ」
そうして、レキスは三人を返した。
「ウキュウ、私の調査の仕方は何か問題があるのか…?」
レキスはウキュウに尋ねる。
「地中は無理ですよ」
ウキュウは淡々と答えた。
薄暗い大部屋。
黒い壁がそれをさらに際立てている。
窓から入る光とシャンデリアの灯りが水面に映っているかのように床に反射している。
その部屋は荘厳さ、そしてどこか世俗とはかけ離れたような神秘を感じさせる。
その中央に不自然に置かれたベッド、そこに2人寝転んでいた。
「あぁ、ここは落ち着かないな。綺麗すぎる」
1人はヴェイン。
「私の鏡面世界に文句つけないでくれる?」
そして、ヴェインの傍らにもう1人女性がいた。
「感謝はしてるよ、ルーニア。君の鏡面世界がなかったら私の場所はすぐにバレていただろうからね」
「素直ね、可愛いのは好きよ。滅多に見せないけどね」
「当たり前さ。私は闇の超越者。この世界の悪の中心だよ?」
「私達は手駒?」
「無論」
ヴェインは突き放すように言った。
「へへへ、そういう悪いとこも好き」
ルーニアは笑いながらそう言った。
「愉快な頭だこと」
ヴェインは気持ち悪いものを見るような仕草を見せる。
「私達はそんなあなたに惹かれたの」
「…あっそ、そりゃあ嬉しいね」
「…ふふふ」
ルーニアはまた笑っている。
「なんだよ」
「いや、また失敗したのに機嫌が良さそうだったから」
「今回は収穫があったんだ」
「何?」
「私の闇は相手の心の闇につけ込まないといけなかった。だから、いわゆる悩みのない奴なんかには効き目が薄いんだ。でも、今回は違う。闇が自分の意志を持ったかのように相手に合わせて心の闇を増幅させた」
「それって、何かすごいの?」
「このまま行けば私の闇が相手の全てを掌握することができる。もう、いちいち心の闇につけ込むなんて面倒な真似をしなくても済むんだ」
「…これって革命?」
「大革命だ!さぁ、始めよう。仲間も揃ってきた、この世界に暗黒をもたらそう!」
「えぇ、私達はあなた様の御心のままに」
「そして、その第一歩として、シリウスを堕とす…!」




