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天来  作者:
黒滅の四戦士
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千年前

シリウスとアレスはウキュウのカラーズにより、積歴の大樹に招かれた。

「俺達を呼んで、なんの用?」

シリウスはレキスにそう言った。

「知らせておこうと思ったんだ。君達も無関係ではないからね。」

「焦ったいなぁ。さっさと言ってくれよ。」

アレスはレキスを急かした。

「…君達には、千年前に何があったのか、聞いてもらおうと思う。」

「!」

レキスの言葉を聞いて、二人は戦慄にも似た緊張を感じた。

二人が、まだ幼い時から、彼らとヴェインとの因縁は始まっていた事を知っていたからだ。

「では、語ろう。この世界に巣食う、不可測の闇の始まりの物語を…」


…千年前

とある天使達が、地上で遊んでいた。

その天使の一体、その名前をヴェインと言った。

彼らは無邪気に飛び回っていた。

だが、その背後を狙う影があった。

とある獣が彼らに襲いかかる。

獣が、ヴェインの羽の片方を引き裂いた。

「うっ!」

ヴェインに激痛が走ったが、生存本能がヴェインを獣から逃した。

ヴェインは獣から遠ざかろうと走った。

「助けて…!」

他の天使達はすでに、自分より先に逃げていた。

「っ!」

故に獣の標的は常にヴェインとなってしまった。

しばらく逃げて、獣を振り切った。

ヴェインは自身の羽を治そうとしたが、治すための力が出なかった。

「なんで…!」

その時、ヴェインの体にも力が入らなくなっていった。

気づかないうちに日は落ちていた。

「そ、そんな…」

ヴェインは必死にもがくが、無意味だった。

ヴェインの頭の中には死が何度もよぎった。

次第に体の動きが鈍くなっていく。

もう、立ち上がる事もできない。

「…神…様…」

薄れゆく意識の中、ヴェインが見たのは強烈な光だった。

朝、日が上がり、ヴェインは目を覚ます。

「…どうして?」

ヴェインは自分が生きている事に、驚いていた。

「なんでかはわからないけど、助かった…。早くみんなを見つけないと!」

ヴェインは羽を治して、空へと飛び立った。


しばらく飛んでいると仲間達の姿が見えた。

「あっ、あれだ!おーい!」

ヴェインは彼らに呼びかける。

彼らはそれに気づいたが、ヴェインを見て逃げ出した。

「な、なんで…!?」

ヴェインは彼らを追いかける。

「待って!?どうして!?」

「来るな…来るな!化け物!」

彼らの一人がそう言った。

「化け…物…?」

ヴェインはその言葉によって、追いかける力を無くしてしまった。

かつての仲間の影は遠く、空に吸い込まれていった。

ヴェインは地上に降りて行った。

そして、水溜りに映る自分の姿を見た。

「………!」

ヴェインはその姿を見て、絶句する。

天使の持つ、輝く金色の髪も眼も、黒に染まっていた。

それだけではなく、ドス黒い空気が自分の周りに漂っていた。

「これは…こんな…姿って…」

ヴェインはその姿になった天使が、なんと呼ばれるのか知っていた。

「『堕天使』…」

まさに、自分の事だった。

「うわあああああああああああ!」

ヴェインの叫びと共に、闇が溢れ出した。

『闇の超越者』が誕生した時である。

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