表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/82

富士。

雲の半ば高嶺を見上げ

点々と連なる蓼花が在り

その向こうの高きに見ゆる

高度三千七百の頂よ


重荷を背負い杖を持ち

(よわい)十六の登山者を

吹き付ける雨風と

(いかづち)を持った黒雲が

心を折ろうと荒れ狂う


諦観のないその眼には

必ず山頂からの陽を見んと

その信念は固く

その決意は燃ゆる


陽の落ちた闇の中

灯りを頼りにただ登る

笑う膝を数度叩き

鐘鳴る頭を数度振り


山の裾はもう見えず

今や近くに山頂あり

残る数百の山道を

登らねばと鞭打つ深夜零時

陽が昇るまでに登りきる


六百円の飯を喰らい

寒さに肩を震わせながら

早く早くと心は急き

登れ登れと頭は言う


残る数百の道のりを

若者は登ろうとする

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ