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逃げなきゃやってらんないわよ

「普通に行ったらそのまんま一周するでしょ?それともなんかあるの?」

「いや、なんかいろんなところに変な噂があって…。」

『噂?』

「みんなが近付きたがらねぇからできただけだとは思いやがるんですが、れいとが本当だって言ってやがってるですし。変な話ばっかり持ってきて困った弟だよ。」

噂ねぇ。

「でも、どうせ全部行くんだったら一緒じゃないの?」

「そうだな。まんま周ろうぜ。」

「それもそうでいやがりますね。分かりやがったのです。あと、そのリュックには何が入ってやがるんです?」

そう言えばそうだな。稚夏ちゃんに貰ったリュックって何が入ってるんだろう?

「えっと、ボタンがついた箱となんか手紙が入ってたわよ。」

オレのも見てみよう。ん?粉?何これ。ビンに赤い粉がたくさん入っていた。それと、『悪霊退散用』と書かれた紙も入っていた。

「手紙読むわよ。『赤いボタンを押すと、物を収納できます。青いボタンを押すとしまってある物を取り出すことができます。黄色のボタンを押すと明かりがつきます。限りがありますが使ってください。』だってよ。ホントにそうなら、この箱かなり優秀なんじゃないかしら。」

確かに、物を収入できるなんてな。

「健人の方は何が入っていやっがったんです?」

「さあ。」

オレは、入っていた粉のビンと紙を渡した。

『悪霊退散?』

悪霊退散ってどういうことなんだろう。

「出来たよ。何の話してるの?」

料理を持ったれいとさんが戻ってきた。

「明日のことでいやがるのです。」

「ふ~ん。」

「でも、悪霊退散ってどういうことなんだろうな。」

オレは、話しながられいとさんの料理を一口食べた。これうまっ!えっ!マジで超うまいわ。すげぇ。味わって食べたがすぐになくなってしまった。うまかったわ。

「明日出発できるな。ゆっくり休めよ。」

 れいとさんは、皿を片付けてすぐに部屋を出て行ってしまった。そして、ちよこさんも部屋を出て行った。でもこれからもう寝るということは、風呂はないのか。まあしょうがないよな。

「健人、一緒に寝てもいい?」

か細い声だった。由里は怖いんだろうな。オレだってすごく不安だから。

「子供みたいよね。」

「いや。」

オレの布団に由里は入って来た。恥ずかしいから互いに反対を向いているが、でもやっぱり意識しちゃうな。

「一人だとすんごく怖いのに、健人がいるとなんか安心しちゃうわ。」

「そりゃ、よかった。安心してしっかり眠れよ。」

 そのあとオレはうとうとしてきて、すぐに眠りについた。

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