第八回 悲劇は「人種」から
ヒスペディアです。教科書の内容に問題提起し、より深い学問に入っていく、教科書にケンカを売ってみる(世界史編)。本日も詳説世界史Bから「人類と言語の分化」をやっていきたいと思います。ちなみに参考文献はコメントいただけると答えます。
このような人種の違いを優劣と結びつける考えは、19世紀以来ヨーロッパやアメリカで盛んになった。
教科書にはこうある。人種という概念自体が差別意識のもとにあったということを前回に行った。19世紀にそれは加速され、優生学と呼ばれる学問が生まれた。初めに提唱した人物はフランスのゴルトンという人物。なんとダーウィンの従弟である。ダーウィンの名著『種の起源』は、生物は環境に適応させるために進化をするという考え方を示した。ゴルトンはその理論を応用されることができれば、優秀な人間をつくることができるのではないかと考えたのだ。遺伝子操作はその延長にある。優生学は世界中に広まった。
のち20世紀に入り、アドルフ・ヒトラー率いるナチス・ドイツ政権はユダヤ人や障碍者に対して迫害を行ったことは有名だが、その発想も優生学である。「死の天使」メンゲレで有名な人体実験も優生学がベースとなっている。
アメリカで優生学が取り入れられたのは、ヒトラー政権の時代よりも早く、20世紀の初頭である。30州以上で断種法が制定されたのだ。文字どおり、特定の対象は子どもを作ってはならないという法律である。また、移民に制限をかける移民法も制定された。移民国家であり、多人種の国だからこそ、その反動で取り入れられたのだ。
最後にケンカを売るとしよう。
「人種」なんて考えることが差別を生むんだよ!




