魔法少女41
いやぁ、亘一さんの啖呵にはマジでしびれたね。ホントに、最高だよあの人。ただ彼女さんってのが涼さんのことだったとは...さすがにびっくりしたぜ。
ただここからは俺が頑張る時間だ。一応涼さんと亘一さんには再生の炎をぶん投げておいたからそのうち回復するだろうし、もうそろそろ朱音もこっちに来る。というかクロが速すぎるんだよ。普通に朱音のことをぶち抜いて行ったからな。さすがうちの子超頼りになる。
「なんだきさまあ゛っ!?」
「うっせえさっさとやられとけ」
グーパンどーーん
うーん、確かにこの悪魔堕ち?だっけ?も強いっちゃ強いけどなーんか油断しきってる?というか戦闘慣れしていないな。たぶん本領発揮したら強いんだろうけどこの程度の敵ならば負ける気がしない。が油断なんて絶対にしてやらない、だって涼さんが負けているんだ。絶対に何かある。
というわけで、その何かを出させる前に気絶させて縛って捕獲する!
「炎月砲!」
鬼の腕に炎を纏わせさらにその炎を圧縮しぶん投げる!遠距離の攻撃手段がない俺が必死になって編み出した新しい魔法である!。本当は剣を使って戦いたいんだがあんなでっかい刃物をこんなところにもって運べるわけもなくおうちに置いたままなんだよねぇ。
こういう時は本当に天ちゃんのあのカードが欲しくなる。あのカード本当に万能なんだよなぁ...中に物を収納できるし、カードに魔法を込めて罠にすることも可能とかいう超優れもの。
なんだっけ?あのカードの名前...あぁそうだ確か
「スペルリーフ?」
ポンッという間抜けな音ともに俺の目の前に天ちゃんのカードとは少し紋様が違うカードが出現した。
「ーーーは?」
戦闘中だというのに俺は完全に間抜けずらをさらしてぽへっとしてしまった。え?なにこれなんだこれマジかよこれ!?
なんで俺がカード出せるの!?ほんとになんで!?いやいやいったん落ち着こう。い、いまは戦闘中だこんなことを考えている場合じゃ......
「優君なにそれ?」
「あーーッス......」
隣に朱音がいた。しかもなんか目にハイライトがない。怖い。マジで怖い
「もしかして天ちゃんのカード?いや違う、明かに優君の魔力でできてる...」
やめて!?そのハイライトが消えた目で分析しないで!?
「ーーまさか...そんな...魔法少女のあの力って重複するの?」
...あっ!!え!?うそ!?そういうこと!?いやだ...理解してしまった...やばい考えるのを今すぐ辞めたい...
「ーー明らかに天ちゃんからの力よねぇ...優君も罪なことを...」
「あ、涼さん...よかった回復できたんですね」
「えぇ、おかげさまで...ねぇ優君朱音ちゃんのハイライトが消えてるんだけど...」
「あは、あははははは、魔法少女の愛のせいっすね......」
「浮気かしら?」
「違います!!!!断じて違います!!!」
なんてことを言うんだ涼さん!!確かに天ちゃんのことは俺自身かなり信頼してるし正直相棒だと思っているが好きとかではないぞ!断じて!
「ーー優君」
「うっす」
怖い、朱音の声がすごく平坦だ。
「後でオハナシしようね?」
「あ、はい」
「...」
そんな朱音の言葉を聞いて俺は顔から表情が抜け落ち涼さんはなぜか朱音と俺から距離を取った。おいコラ涼さん何逃げてんだ。助けてよ(切実)
「っていうか亘一さんは?」
あぶねぇ、いろいろありすぎて忘れてた。
「えっと。向こうで休んでもらっているわよ...」
なんか亘一さんのことを聞いただけでほっぺたが赤くなってるんですけど......え、うそ?マジ?
「ははっ!いやぁテンション上がってきたぁ!二人はここで待ってて!俺あの悪魔堕ち気絶させてくるから!」
やったじゃん!亘一さん!俺は先ほどのカードのことを記憶の中に収納して上がりに上がったテンションのまま今も燃えている悪魔堕ちに向かって飛び出していった。
いやっほーーー
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「あ、行っちゃたわね...」
私は少し驚きながらそう言葉を漏らす。なぜ先ほどまで顔面を真っ青にしていた優君がテンションマックスで飛び出したのかわからないけどまぁ楽をさせてもらえるのなら甘んじて受け取ろう。
あの悪魔堕ちはたぶんもともと魔力を持っていた人が堕ちて悪魔かしたやつだとは思うけど正直そこまで強くない、私自身あたり一面で木勢てしてしまっていた他のお客さんや店員さんをたすけながら戦っていたのでズタボロにされてしまったけど一対一なら負ける理由がない。
「で、朱音ちゃん?いつまでそんなに膨れているの?」
「んにぃいーーー!天ちゃんの泥棒猫ぉ!!!」
急に朱音ちゃんが叫びだした。
「ど、どうしたの朱音ちゃん!?」
「うーーー優君がモテるのは彼女として鼻が高いけど!これはちょっと違う!!」
「...あぁ、そういう...」
理解した。確かに天ちゃんが優君に好意を持っていることは知っていたというか見せつけられたけど、まさか優君に天ちゃんの魔力が流れて新しい力を開放させるほどだとは思ってもみなかったものねぇ...
魔法少女は愛する人に魔力を無意識に送ってしまう。そして魔力を送られた人間は魔法が使えるようになる。
これ、重複するのね...というかよくよく優君の魔力量を見てみたら明らかに増えている。っていつから増えてるか知らないけれど優君も朱音ちゃんも天ちゃんも気づきなさいよ...
「...うーん、頑張ってね朱音ちゃん?」
とりあえず、私は外野のまま適当に応援しておこう。ぶっちゃけこんな修羅場関わりたくない。本当に
「なに涼ちゃん、冷たくない?」
「冷たくないわよ、普通よ」
冷たくしてるんじゃなくて距離を取ってるだけだもの
「はーー、ってことはこれで私の仲間の中で好きな人に魔力を送っていないのは風ちゃんだけかぁ...」
ん?いや私も送ってなんかいないのだけれど?
「朱音ちゃん?私のことを忘れてるわよ?」
「?」
「いや、はてなじゃなくてね?」
「現場が語ってるよ?」
げんば?なんの現場かしら?あたり一帯気絶している一般人と炎を吹き出して戦っている優君しかいないけれど?
「いや、一般人は境界の中で普通気絶したまま起きれないのに涼ちゃんの彼氏?さんだけ普通に起きてるから魔力持ってるってことでしょ?」
「ーーーん?」
何を言ってるのかしらこの子は?
「ただ、完全には魔力を自分で生み出せるようにはなってないみたいだね?さすがに弱弱しすぎるし、けどまぁ遠くから見てたけど悪魔堕ちの踏みつけとかをガードできてる時点でかなりの魔力が涼ちゃんから流れてるね」
「…」
「後少ししたら優君みたいに変身もできるようになるんじゃない?」
うそでしょ...
「ねぇねぇ涼ちゃん、いつから本気で好きになったの?婚約者の件は聞いていたけど両親に決められただけとか言ってたのにね!気になるからこんど女子会しよーね!」
「ーーーーううううううう!!!!!」
「!?涼ちゃんが顔を覆って崩れ落ちた!?え?なに!?何があったの!?か、回復の炎いる!?」
涼風 涼 大学生件魔法少女
いつの間にか好きな人ができていたようです。
恥ずか死ぬわよ!?
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「ふーー、疲れた」
色々あってテンションがおかしくなって悪魔堕ちのことをぼこぼこにしてしまった。いやぁ反省反省。けどまぁ生きてるからよし!
俺は気絶させた悪魔堕ちの髪の毛を掴み地面をずるずると引きずって朱音たちのところに戻ってきた。
するとなぜか涼さんがうずくまってた。
「何事!?」
「わ、わかんない!?」
朱音も慌てている。後遺症が残ってたのか?と思いとりあえず再生の炎を涼さんに投げる。
「あ、私も」
再生の炎を投げた俺を見て朱音も回復効果のある炎を涼さんにまとわせた。
「...二人ともありがとうね...ただ怪我とかじゃないから心配しないで?」
涼さんはそう言ってゆっくりと立ち上がった。
「って顔あっか!?ほんとに大丈夫ですか!?」
めちゃくちゃ真っ赤なんだけど!?耳まで赤いぞ!?
「だ、だいじょうぶよ...ホントに...ほら二人ともさっさとこの境界を何とかする方法を見つけましょ?」
「うーーん?ってあっ!そういうことか!涼ちゃん照れて「朱音ちゃん?」
朱音が何かに気づき何かを言おうとした瞬間ものすごい速さで朱音の後ろに回り朱音の口を無理やり閉じさせた...何今の速度すっご...
とそんな感じで和やかに話していると少し遠くから「がう!」というクロの声が聞こえてきたのでそちらの方を見てみると亘一さんを咥えたクロがこちらに走ってきている。
「く、クロ!?まって!?なんで咥えてるの!?」
「こ、亘一君!?」
涼さんが慌ててクロのもとに駆け寄り亘一さんを救出する。
「ははは...涼さん、助かったよ...」
「ご、ごめんなさい亘一さん!この子うちの子でして、かなりあれな運び方をしてしまって!」
そう言って頭を下げる。あぁクロ、待って自分何かやっちゃった?みたいな涙目でこっち見ないで大丈夫、大丈夫だから!むしろクロは亘一さんのこと運んできてくれたわけだしよくやったよ!
「いや、大丈夫だ。問題ない、えーとこの子はクロと先ほど読んでいたな。クロ君僕をここまで運んでくれてありがとう、助かったよ」
亘一さんはそう言ってクロをなでた。よ、よかったぁ、この人がいい人で...今度クロに正しい人の運び方を教えておこう...
「それで、君たちはなぜそんな恰好を?」
「「「え?」」」
亘一さんがそう言って心底困惑した顔でそう尋ねてくる。のでゆっくりと自分の服装を見る。うん、いつもの変身した後の服装...じゃないな...ところどころ装飾が変わってる。これはあれだな天ちゃんの魔力の影響かな...あぁせっかく忘れていたのに思い出してしまった。
じゃなくて、そういえば亘一さんは魔法少女の件何も知らないんだった!?俺は慌てながらフリフリの赤い魔法少女服を着た超キューティーな朱音と少し暗い色をしたちょっとセクシー巫女服のような魔法少女服を着ている涼さんを見る。
どうやって言い訳しよう...
「えーーと」
「ごほん、優君大丈夫よ。私が説明するから。」
言葉に詰まっている俺に涼さんはそう言って微笑んだ後亘一さんに説明を始めた。真っ赤な顔のまま...いやぁ青春ですなぁ...




