眷属妖精の意識とは・・
海産物を使った料理の為に用意したのが、河口の船宿と お料理ロボットセン。
なぜ「海鮮料理」ではなく、「海産物を使った料理」とわざわざ言い直したかと言えば、
これまで、昆布など、海産物由来の加工食品は、保管庫のコピー機能を使って
私が家ごと転移してきたときに家の中にあった食材を複写して使っていたのだけど、
そろそろ 自家生産に乗り出そうと思ったからだ。
今はまだ センに料理の味を覚えてもらうために、コピー品を使っているけれど、
いずれ・・
なんてことを話しながら調理していたら、ピーターが言った。
「おいしいものが食べれるのなら、僕が 海産物加工品の検品係になろうか?」
「というと?」
「ほら、天然ものは、その時々で 出来が違うだろ。
加工するなら その微妙な違いにあわせて調節しないとダメじゃないか
そのあたりを 僕が監督として差配する。
もちろん 細かい実務は作業ロボット達にお任せで」ピーター
「だけど それを始めると、”あきたからもうやめる” ができないわよ」私
「えー どうして?」ピーター
「だって 食品としてそれを必要とする限り 作り続けなくてはならないから。」
「うーん その時は 君が新たに監督ロボットを作って それに僕の仕事を引き継がせるというのは?」
ピーター
「その、引継ぎ作業まで責任を持って あなたが引き受けてくれるなら・・」
「うわーキビシー。 とりあえずやってみようじゃダメなの?」ピーター
「食に関することは 生存の基本だから、そもそも生活関連は 永続性重視よ」
「うへ~~」
◇
すると、出来上がった食事を食べに来た蛸入道が言った。
「お主が作った 眷属魔法を応用したロボットというのは なかなか面白いな。
だったら 海産物の加工システムが軌道に乗ったら、そのノウハウを ピーターが
わしの眷属妖精に教え
その眷属妖精がノウハウを覚えたら、お主が眷属魔法を使ってロボットを作る時にわしの眷属妖精を融合させればよいではないか」
「えっ それって 眷属妖精の人権蹂躙になりませんか?」
「いや もともと眷属化を解いたら 眷属の時に経験したことはすべて消え去るからな
眷属として経験したことをロボットにコピーしても 特に問題はないのではないか?」蛸入道
「そう言いきっちゃっていいのかなぁ・・??」
「そもそもトビウオ妖精の、トビウオの肉体と 眷属としての意識とは、別物だぞ
眷属妖精としての意識は わしの存在の一部を分離させただけのものであるし
眷属としての経験は そのままわしの意識に戻るのであるから
わしの意識にもどざす、別の肉体として新しいロボットを与えても
たいした違いがないのではないか?
お前たちも しょっちゅう ファイルの移動だコピーだとやっておるではないか。」
「蛸入道って ずいぶんプログラムの世界に詳しいのね。」
「わしは お主が眷属魔法を使って眷属ロボットを産み出すのを見ていただけじゃ」蛸入道
「見ていただけで そこまでの知見を持つのがすごい!」
「だてに 何千年も入道をしておるわけではない!
わしとて もとは かわいいタコだったのだから。
蛸から入道になるのも 一種の転生のようなものだ」蛸入道
「はあ そうなんですね」
「うむ」重々しくうなづく蛸入道様。
とまあ、その日の話はそこで終わった




