世界の境界線
「特定された!?」
ユルは咄嗟に大声を出す。ノウもあまり余裕はない様子で
「はい.......!急いで出陣を!」
そしてユルは急いで基地の外へと出陣し、戦闘の土煙が見える方へと向かう
「大丈夫!?」
ユルは先に戦闘をしていたキジャラが見えるところまで近づき、厄災の方へYURU NEEDLEを飛ばす
「へっ......来たか」
飛んできたYURU NEEDLEを避けたコモンは、ユルたちに言い放つ
「リンゴのエネルギーはかなり万能なようでな。今回は俺たちの強化に使わせてもらった」
「どうりで、いつもより手強い訳だ......!」
キジャラが返すと、マオもコモンに続ける
「そなたたちも随分と余裕に見えるがの?まだ二人しか来ていないとは」
ユルははっとし、辺りを見渡す
(本当だ......キジャラは少しの間とは言え、これを凌いでたんだ......)
すると、ブラックアウトがユルにエネルギー弾を飛ばしてくる
「戦闘中の余所見はご法度だぞ?」
「ぐっ......」
ユルは寸で避けるが、かすってしまい、少しダメージを受ける
「ユル。チジャラとウライはどこにいる?」
「話の後、ウライはどこかに......チジャラもさっき別れたきりで......」
「チジャラは恐らく雑魚どもの相手だが、ウライは一体何をしているんだ」
苛立つキジャラに厄災からの攻撃が仕掛けられる
「へっ。強化された割にはこの程度かよ」
ナイフや身体能力で捌くキジャラ。ユルはその間にコモンへ攻撃を仕掛ける
「前よりはマシだが、まだ届かないな」
コモンは歪みを作り出し、ユルの態勢を崩す
「うっ!?」
そこへ、マオからの針が突き刺さろうとーー
「遅れたね」
ユルが目を開けると、マオの針は弾かれ、ユルはウライに抱えられていた
「遅かったな。何をしていた」
キジャラが向かってくると、ウライは余裕を崩さずに返す
「何。基地の移動だ。少し手こずってしまってね」
その言葉に、厄災たちも驚きを隠せない様子で呟く
「おいおい、マジかよ」
「我達も気を取られていたようだな......」
「ちっ」
そして、ウライは厄災の方を向き、こういい放つ
「さて、そろそろリンゴの強化タイムも厳しくなってきたんじゃない?そろそろチジャラも来るけど......どうする?」
厄災の動揺が見える
「そこまでお見通しか......流石というべきだな」
「俺たちの勝算も消えてきたぞ。コモン」
「......仕方ない。撤退だ」
厄災は歪みに飲まれ、帰っていく
「さて、ユル。先程の話の続きだが」
ウライがユルに言葉をかける
「君が必要な理由は「戦力」だからでも「役割」があるからでもない」
「「メンバー」として、必要なんだ」
ウライの言葉に、ユルの目は少し開かれ、表情も明るくなる
「......そっか。ありがと」
すると、チジャラが向かってくる
「あっちは片付いたぜ!じゃ、帰るか!」
ウライも安心した様子で
「だね。そうしよう」
「あれ、結局基地ってどこに動かしたの?」
ユルの質問。ウライはこう答える
「動かしてはいない。視覚情報とエネルギー情報を隠しておいた。私の能力でね」
ーー厄災の基地
「さて、これでもダメとなると」
コモンが考えているところに、ブラックアウトがこう伝える
「コモン。このリンゴのエネルギーなら、「あれ」も出きるんじゃないのか?」
コモンははっとし、ニヤリと笑う
「そうか。確かに可能だな......では、始めるか」
コモンはリンゴに手をかざし、力を込める
「「秩序の虚無」......さぁ、世界を開始しろ」




