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【書籍化】枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉  作者: 狭山ひびき
お孫ちゃんズともっふもふ!

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誕生日と招待状 2

お気に入り登録、評価などありがとうございます!

「「ばぁば、おめでとうございますっ」」


 かわいい孫二人の声が綺麗に重なる。

 今日はイアナの誕生日会の日だ。

 幼い孫のことを考慮して、夜ではなく昼の時間帯に開かれた。

 メインダイニングの長方形に長いテーブルの上にはたくさんのご馳走が並んでいる。

 中央には巨大なケーキもあり、デコレーションが少し歪なところを見るに、ルクレツィオとカーラもケーキ作りに参戦してくれたものと思われた。


「ありがとう~!」


 可愛い孫二人をまとめてぎゅーっと抱きしめると、二人が楽しそうに声を上げて笑う。お孫ちゃん、可愛すぎる。天使!


「ばぁば、ロウソク、ふーっしなきゃ」

「ふーっ」

「そうね。二人も手伝ってくれる?」


 ケーキの上に立てられた蝋燭に灯る柔らかい炎は美しいが、あのままにしておくとケーキが温まってクリームが溶けてしまう。

 家令のエットーレが蝋燭を吹き消しやすいように、ケーキをテーブルの手前まで動かしてくれた。

 アリーチャがカーラを、エラルドがルクレツィオを抱き上げて、「せーの」で一斉にふーっと息を吹きかける。

 蝋燭が消えると、フェルナンドがパチパチと手を叩いてくれた。


「おめでとう、イアナ」

「ありがとうございます」


 誕生日を祝われるのは少しくすぐったい。

 二か月ほど前はフェルナンドの誕生日で、その前がカーラ、と昨年一年で家族の誕生日会を何度も経験したが、いざ自分が祝われるとなると勝手が違うものだ。


「ばぁばー、これ僕からー」


 アリーチャに渡された一枚の絵を、ルクレツィオが差し出してくれる。独創的な絵は、ルクレツィオが描いたものだろう。「これがばぁばで、これが僕!」とふくふくのほっぺを紅潮させて説明してくれるお孫ちゃんが可愛すぎる。


「ありがとうルッツィ! 早速部屋に飾るわね」

「えへへー」

「ぱぱぁ」


 ルクレツィオの頭を撫でていると、カーラがエラルドに向かって手を差し出した。

 先日行商人に頼んだ男の子と女の子の人形をエラルドが運んでくる。


「ばぁばー、カーラも!」


 人形をくれると言うことだろうかと思っていると、カーラが二つの人形を小脇に抱えてよたよたと歩き出す。

 娘が転ばないかと心配そうにエラルドがその後ろを追いかけた。

 テーブルの、料理が置いていないスペースまで移動したカーラは、エラルドに椅子の上に抱き上げられる。

 椅子の上に立ったカーラが、テーブルの上に人形を置いた。


「むんっ」


 気合を入れたカーラが、人形に向かって小さな手を向ける。

 すると、二体の人形が動き出し、テーブルの上で手を取り合ってダンスを踊りはじめた。


「まあ! カーラ、すごいわ!」


 ルクレツィオには残念ながら魔術の才がないのだが、カーラはエラルドからその才能をしっかりと受け継いでいる。

 幼いからとまだ本格的な魔術の訓練はしていなかったが、最近ではカーラはこうして人形を動かして魔力をコントロールする練習をしている。


「ばぁば、カーラ、いっぱい練習したんだよ」

「ええ、そうよね」


 人形がダンスをするのに合わせて、カーラの頭も楽しそうに揺れている。

 だけど、その目は真剣で、どれだけ神経を使っているのかは容易に想像できた。

 なんだかすごく感動してしまって、目が潤んでくる。見ればアリーチャも娘の成長に目を潤ませていた。

 背後で娘が人形を操るのを見ているエラルドも嬉しそうに笑っていて、フェルナンドも柔らかく微笑んでいた。


(子供って、本当にすぐに成長しちゃうのよね)


 前世の息子も孫もそうだった。

 毎日見ていても不思議と気づかなくて、ハッとさせられることがある。

 最後に人形がくるくると回って、ぺこりとお辞儀をした。それを最後に人形がぱたりとテーブルの上に倒れたので、これで終わりなのだろう。


「カーラ! とっても素敵だったわ!」


 カーラに駆け寄ってぎゅうっと抱きしめると「えへへー」とカーラが笑う。

 人形たちのダンスも素敵だったが、なによりカーラがイアナのために頑張って練習してくれたのが嬉しかった。ルクレツィオの絵もすっごく丁寧に描いてあって、二人が全力で「ばぁば」の誕生日を祝おうとしてくれたのがわかる。


「もう、最高の誕生日だわ!」

「イアナ、まだはじまったばかりだぞ」


 フェルナンドが苦笑して、席に着くように言った。そうだ。まだ食事すらとっていない。


「では改めて、イアナ、誕生日おめでとう」

「「「おめでとう!」」」


 フェルナンドがグラスを手にお祝いの言葉を口にすると、エラルドたちがそれに続く。

 本当に本当に、最高の誕生日だった。





面白い!続きが気になる!続きが読みたい!と思ってくださった皆様、

ブックマークや下の☆☆☆☆☆にて評価いただけると嬉しいですヾ(≧▽≦)ノ


カーラのお人形魔法が詳しく知りたい!という方は、ぜひノベル①巻をお迎えいただけると嬉しいです!

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