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〜1章〜【凱旋】

俺たち一団は王都に帰ってきた。レギオンに着いた途端に疲れがどっとでたようだ。今すぐにでも眠りたい。

レギオンの扉を開けると、


「おつかれー!!!みんなよく頑張ってきました!今日は盛大に祝いましょう!!」


受付のラビさんだ、いち早く俺たちの活躍を聞き宴会の準備をしていたそうだ。俺は休みたいのだが。宴会は予想以上に盛り上がっており、一緒に行動していた冒険者たちも疲れしらずなのか、騒ぎ立てている。俺は疲れがピークに来ていたため、部屋に入ってベットへ倒れ込んだ。ミルキーも顔のあたりにうずくまり、


「クロ、今日はお疲れさま。慣れないことばっかりだったと思うけどよく頑張ったね。今日はゆっくり休んでね」


ミルキーの言う通りだ。思えば転移してから2日しか経っていない。ノアは黙り込んでいるし、俺は転移してからゆっくりした事が無かった。今日くらいはいいだろう。

そうして、眠りにつくのであった。


ー次の日ー


王から呼び出され城向かうと、王と副団長とシラード、そしてもう1人、王と同じくらいかそれ以上のムキムキした人がいる。目が合うと話しかけてきた。


「おぉ!君がコウガミ君だな!話はアランとシラードから聞いているよ!私はフィンネル騎士団団長のカルロスだ。団員の救助に、魔女の討伐まで本当に助かったよ。」


見た目通り、大きな何かに包み込まれる様な感覚だ。


「今回はシラードやレギオンの皆さんのお力のおかげです。団長さんも無事だったのですね!よかったです」


「そうだな!私も魔女には団員達の貸しがあったからなー!同行したかったが、魔法を使う魔物が現れててこづってしまってな。惜しいことをした」


シラードが耳元で、


「団長は1人で魔物の群れと、僕達が倒した神官と同じような魔物を10体倒したらしいです。前から知ってましたけど、さすが団長ですよね」


エルフプリーストがそんなにいたのか!洞窟には1体しかいなかったが、魔女を守っていたわけではないのか?いずれにしても、あのスキルを持つ魔物に勝てるのはそう多くないだろう。


「話は済んだかな?私の方からも感謝を申しあげる!ミルキー殿、コウガミ殿!ノア神の使いとして我が都に来ていただいたのも何かの縁、神に感謝する。して、報酬はノア神の事であったな?」


俺は王からノアの事について、罪をおった神になるまでの経緯を教えてもらった。


〜経緯〜


ノアは元々は探求と知識を司る神で学者や冒険者の信者が多かったそうだ。


それゆえに戦争になるとノアの信者は大きな力を持ち、神の中でも絶大な影響力を持っていたそうだ。そのためかの光と闇の戦争の時には、闇に対抗するための絶対神として光陣営のシンボルとなっていた。


しかし、戦争なかばでノアが闇陣営の神と手を組み、自らの信者である学者や冒険者を闇落ちさせ、人々を混乱と恐怖におとしめた神となった。そこで全知全能である神ゼアが多くの人々の願いから、ノアの力を奪い封印したと言い伝えられているとの事。


王様はノア神は罪の神であるも、一度は人々のために尽くしていた神であるため、その信者でも拒絶はしないとの事。それに今回の一件で考え方が変わり、ノア神の信仰を援助してくれるとの事であった。


その後、南の森の魔女がいなくなった事で商人達の出入りが通常に戻り、街はお祭り騒ぎが続いていた。俺たちはレギオンの部屋を借り、シラードと共に騎士団の訓練に参加したり、トミーのところへ行き、ブレザーと引き換えに様々な知識や魔法を教えてくれた。ミルキーもトミーの所で何やら話をしている様であった。



〜3ヶ月後〜



すっかり長居してしまった。俺は訓練のおかげで体力、筋力と共に向上し、団長直伝の剣術も一部マスターした。魔法に関してはトミーから基礎的な所は教えてもらえたが、それ以上は魔法学園に行くのが良いとの事であった。ミルキーもトミーからノアについての事で、魔法学園に行く用事を頼まれたらしく、次の行き先は魔法学園のあるエルシュオンに決まりそうだった。それと、


「エルシュオンって私の信者がいっぱい居たのよね〜」


ノアがまた話すようになった。どうやら、フィンネル王が今回の魔女討伐の功績をたたえて、ノアの像を作ってくれたみたいだった。そのためか、ノアの力が少しだけ戻ったらしい。


「また私の名前で活躍すれば、信者が増えて力が戻ってくるかしら!そしたら、私を騙したやつをぶっ飛ばしてやる!」


ノアは相変わらずの感じだ。

レギオン内を歩いているとシラードが声をかけてきた。


「そろそろ出ていくのか?」


「あぁ、ここは居心地が良くてずっといたくなるけど、俺には目的があるからね。いろいろ学べてよかったよ」


「そうか。クロ、ここにはいつでも帰ってきていいからな。フィンネル騎士団のみんなもレギオンのみんなも、クロのことはここの一員だと思ってるから」


シラードにもお世話になったな。帰れる所があるってのは安心する。ノアの事が終わったらここに戻ってきて、ゆっくりしよう。そう思えた。


「まぁ実は俺もここを出ていくんだけどな。兄貴が冒険者なんだけど、王に頼まれた重要な依頼で違う大陸に行ったきり連絡が途絶えたみたいで、消息を確認するために遠征隊が組まれることになったんだ。俺もそれに参加するんだ」


シラードのお兄さんか、話は少し聞いていたけど確か王の直属の騎士だったんだっけ?手伝ってあげたい気もするが、ノアの事も気になるし今はエルシュオンに行くのが優先か。


「そしたら、ここでお別れだな」


「そうだね!次会った時は、もっと強くなって団長を超えてみせるよ!そうしたらクロとどこか冒険に行きたいものだね!」


「あぁ、その時は一緒に冒険しに行こう!」


俺たちは互いにそう約束し、別々の目的に向かって動き始めたのであった。


1章 風の都フィンネル ー完ー

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