↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
淡々史記  作者: ンバ
第七、項羽本紀
PR
79/274

三十九、垓下への道

39.

漢欲西歸,張良、陳平說曰:「漢有天下太半,而諸侯皆附之。楚兵罷食盡,此天亡楚之時也,不如因其機而遂取之。今釋弗擊,此所謂『養虎自遺患』也。」漢王聽之。漢五年,漢王乃追項王至陽夏南,止軍,與淮陰侯韓信、建成侯彭越期會而擊楚軍。至固陵,而信、越之兵不會。楚擊漢軍,大破之。漢王復入壁,深塹而自守。謂張子房曰:「諸侯不從約,為之柰何?」對曰:「楚兵且破,信、越未有分地,其不至固宜。君王能與共分天下,今可立致也。即不能,事未可知也。君王能自陳以東傅海,盡與韓信;睢陽以北至穀城,以與彭越:使各自為戰,則楚易敗也。」漢王曰:「善。」於是乃發使者告韓信、彭越曰:「并力擊楚。楚破,自陳以東傅海與齊王,睢陽以北至穀城與彭相國。」使者至,韓信、彭越皆報曰:「請今進兵。」韓信乃從齊往,劉賈軍從壽春并行,屠城父,至垓下。大司馬周殷叛楚,以舒屠六,舉九江兵,隨劉賈、彭越皆會垓下,詣項王。


(訳)

漢王が西へ帰還しようとすると

張良と陳平《ちんぺい》がこのように説いた。


「漢は天下の大半を所有し、

諸侯は皆懐附しておりますが、

楚は兵が疲弊し、食糧が尽きています。


これは、天が

楚を滅ぼそうとしているのです。


この機会に乗じて

攻め取るに越した事はございません。

今、好機を捨てて攻撃をやめてしまうのは

所謂『虎を養い自ら禍《わざわい》を遺す』

というものです」


漢王は両者の意見を聞き入れた。


漢の五年、

漢王はかくて項王を追って

陽夏《ようか》の南へと至ると、軍を止めて、

淮陰《わいいん》侯の韓信、建成《けんせい》侯の彭越と

期日を定めて、ともに

楚軍を攻撃しようとした。


固陵《こりょう》へと至ったが、

韓信と彭越は合流しようとせず、

漢軍は楚軍の攻撃を受けて

大破されてしまった。


漢王は再び城壁へ入ると

塹壕を深くして守り、

張子房(張良)に対して謂った。


「諸侯(韓信と彭越)は約束を違えおった。

どうすればいいだろう?」


 張良は言った。


「楚兵が破られようとしていますのに

韓信と彭越に分譲する領地が

決まっていないではないですか。

来ないのはもとより当然です。


君王がともに天下を分かつ事が出来たなら

今すぐにでもやって来ましょう。


即座に実行できねば、事は

どうなるかわかりませんな。


君王は陳以東、海に伝わるまで

そっくり韓信に与える事を

自ら宣言なさいませ。


睢陽《すいよう》以北、穀城《こくじょう》に至るまでは

彭越に与え、各自戦わせれば

則ち楚を破る事ができましょう」


漢王は「よし」と言った。


こうして、韓信と彭越のもとに

使者が遣わされた。


「力を併せて楚を撃とう。

楚を破った後は

陳以東を海まで斉王に与え、

睢陽以北を穀城に至るまで

彭相国に与える事を私自ら約束する」


使者が至ると、

韓信と彭越は孰れも返報して述べた。


「今すぐにでも兵を出します」


韓信はかくて斉から出発し、

劉賈《りゅうか》の軍と寿春《じゅしゅん》にて合流すると

城父《じょうほ》を屠って垓下《がいか》へと至った。


大司馬の周殷《しゅういん》が楚に叛いて

舒《じょ》の兵を以って六を屠り、

九江の兵を挙げて劉賈、彭越に従い

一同は垓下に集結、

項王を目指して軍を進めた。



(註釈)


誰も援軍に来ない。

(耳元で囁くチョコラータ先生


張良

「ちゃんと勝った後の食邑や恩賞を

約束してあげなきゃ、来ませんって!」


良えもんもさぁ、

もうちょっと早く言ってやりゃいいのに。


韓信と彭越に封地を約束して

漢軍はいよいよ最終決戦の地、

垓下《がいか》へと集結。


次回、四面楚歌です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。