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淡々史記  作者: ンバ
第七、項羽本紀
41/274

四、楚兵西進

4.

廣陵人召平於是為陳王徇廣陵,未能下。聞陳王敗走,秦兵又且至,乃渡江矯陳王命,拜梁為楚王上柱國。曰:「江東已定,急引兵西擊秦。」項梁乃以八千人渡江而西。聞陳嬰已下東陽,使使欲與連和俱西。陳嬰者,故東陽令史,居縣中,素信謹,稱為長者。東陽少年殺其令,相聚數千人,欲置長,無適用,乃請陳嬰。嬰謝不能,遂彊立嬰為長,縣中從者得二萬人。少年欲立嬰便為王,異軍蒼頭特起。陳嬰母謂嬰曰:「自我為汝家婦,未嘗聞汝先古之有貴者。今暴得大名,不祥。不如有所屬,事成猶得封侯,事敗易以亡,非世所指名也。」嬰乃不敢為王。謂其軍吏曰:「項氏世世將家,有名於楚。今欲舉大事,將非其人,不可。我倚名族,亡秦必矣。」於是眾從其言,以兵屬項梁。項梁渡淮,黥布、蒲將軍亦以兵屬焉。凡六七萬人,軍下邳。


(訳)

広陵こうりょうの人の召平しょうへいが、ここにおいて

陳王(王を名乗った陳勝ちんしょう)の為に

広陵を従えようとしたが、下せなかった。


陳王が敗走し、秦兵もやがてまた至る

という旨を聞くと、そこで長江を渡り、

陳王の命令であると偽って

項梁を拝して楚王の上柱国とした。


いわく、


「江東は已に平定された。

急いで兵を率い、西方へ秦を撃て」


項梁はかくて八千人を以て

長江を渡り、西へと赴いた。


(項梁は道すがら)

陳嬰が已に東陽を下したと聞いて

使者を遣わして連合し、倶に西へ向かった。


陳嬰は、かつての東陽の令史で

県中に居りては

素より信頼厚く謹直であり、

称して「長者」と謳われていた。


東陽の若者たちが県令を殺し、

数千人の集団となって

頭領を選ぼうとしたところ、

適任者がいなかったため、

そこで陳嬰に要請が来た。


陳嬰は「出来ない」と謝絶したが、

結局は強引に頭として立てられてしまい、

県中で従う者は二万人にのぼった。


若者たちは陳嬰を擁立して

簡便的に王に仕立てようと考え、

他の軍とは異なる(目印)として

蒼い頭巾(?)を特別に用意した。


陳嬰の母は陳嬰に言った。


「我が汝《お前》の家に嫁入りしてから、

いまだかつて汝の先祖で

貴い身分になった者がいたなどとは

聞いたことがないがね。


今、にわかに大きな名声を得るのは

不吉な事ではないのかえ。


(自分が立つのではなく、他の誰かに)

所属するのに越したことはないよ。

事が成れば、なお侯に封じられるし、

失敗しても、逃げることは容易で

世間から名指しされる事はないんだからね」


陳嬰はこうして

敢えて王になろうとはせず、

軍吏に対してこのように述べた。


「項氏(項梁や項羽の家系)は

代々将軍を務めてきた家柄で、

楚に於いて有名である。


今、大事を挙げようとするならば

将帥はこのような人物でなければ

不可能であろう。


我々が名族をたのめば

秦を亡ぼす事は必定だ」


こうして東陽の人々は

陳嬰の言葉に従って

項梁に兵士として属する事になった。


項梁が淮水を渡ると

黥布や蒲將軍もまた、兵として

従属する事を申し出てきた。


(項梁に付き従う者は)

およそ六、七万人となり、

下邳に軍営が置かれた。


(註釈)

首謀者の責任は大きいですからね、

陳嬰のおっかさんの言う事も尤もです。


最初の反乱指導者・陳勝は

日の出の勢いで王を名乗り

国号を「張楚」としましたが

内部分裂が起こり、瓦解。

秦将の章邯しょうかん

こっぴどくぶちのめされてしまい

最後には御者に殺されます。


あっっっという間に興り

あっっという間に滅んだ陳勝でしたが

反乱の気運は中華全土に飛び火して

秦王朝を焼き尽くさんとしていました。


反秦の旗を揚げた人たちの中で

特に有力だったのが、

楚の項氏と沛の劉邦でした。


沛は約360年後に曹操を輩出する地です。

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