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目覚めたら、魔王に転職!? ~底辺スタートから世界統一はじめました~  作者: ふじなみ


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第57話 ―― はじめての店と、動き出す城下


魔王城の周辺では、宿の建設が本格的に始まっていた。

柱が立ち、基礎が固まり、職人たちの声が飛び交う。


数日前まで何もなかった平地が、すでに小さな工事現場になっていた。

「梁上げるぞ!」

「押せ!」


フェリは城門の前から、その様子を眺めていた。

「……早いね」


隣でミリアスが言う。

「ヴァレスト商会の手配でしょう」


視線の先では、ミレナ・ヴァレストが職人に指示を出していた。

「宿は三棟」

「まず作業員用を優先してください」


迷いのない指示。

職人たちもすぐ動く。


フェリが小さく笑う。

「頼もしい人来たなあ」


そのとき。

「おーい! スープあるぞ!」


城門の横に、小さな露店ができていた。

大きな鍋から湯気が上がっている。


職人たちが集まり始めた。

「うまそうだな」

「銅貨二枚だ!」


フェリが目を丸くする。

「もう店?」


セレナが肩をすくめた。

「人がいれば商売は始まる」

「普通よ」


職人たちは嬉しそうにスープを飲んでいる。

「うまい!」

「温まる!」


ミレナが静かに言った。

「食事が最初の商売になります」

「次は雑貨」

「最後に市場です」


フェリが少し笑う。

「町ってそうやって出来るんだ」


そのときだった。

「フェリちゃん!」


ルナが走ってくる。

「また見つけた!」


フェリが苦笑する。

「今度は何?」


「回路!」

 ルナは城の方を指差した。


「昨日のやつ」

「奥まで続いてる」


ミリアスが眉を上げる。

「奥?」


ルナは頷いた。

「うん」

「たぶん地下」


一瞬、空気が止まる。


レオンが低く言う。

「地下施設か」


ルナは床に描いた線を指差した。

「回路、下に向かってる」

「結界じゃなくて……」


少し考える。

「たぶん別の設備」


フェリが城を見る。


古い塔。

崩れた壁。

長い廊下。


「地下、あるの?」


ルナはにやっと笑った。

「あると思う」

「しかも、たぶん大きい」

帽子を押さえる。


ミリアスが静かに言う。

「調べる価値はありますね」


城の外では、人が集まり始めている。

だが――本当に大きな秘密は。

まだ城の下に眠っているのかもしれなかった。


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