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魔王ガリウスの末裔 ~異世界でいきなり次期魔王宣告を受けてしまいました~  作者: 宜候(ヨロシクソウロウ)
第2章 ミナレ国 ~グラーブル辺境伯領~
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第20話「ヨシマサの遠隔攻撃」

マギアは裏庭に来ると、マリア、アグネス、テレサの3人に、基本訓練の様子を見せるように言った。


3人は訓練を始め、マギアはその様子を見た。


しばらくするとマギアは、「大体分かったよ。じゃ、日没に商館前で。」と言って、帰って行った。


マギアが帰ってしまったので3人は少し驚いたが、そのまま訓練を続ける事にした。


ボルゲンもヨシマサの練習を少し見ると、「よし、じゃ日没に。」と言うと、帰って行った。


ボルゲンが帰るとヨシマサとカルマは、少し緊張が解けたようで、なんか食おうと言って街へ出かけていった。


アークは、部屋に戻って3本の武器を取ってくると、裏庭でスピアードに見せた。


スピアードは、3本の武器をアークに構えさせると、「で、アークはどれをやりたいんだい?」と聞いた。


「槍が一番好きなんですが、相手が大きいと少しやりにくさも感じています。」


「その3本の中では、青龍偃月刀が最も威力があるが、槍からいきなり大刀では、ちょっと難しいと思うんだ。今日は、槍の技能を確認して、明日から薙刀をやってみよう。」


そう言うとスピアードも帰って行った。


アリーナとセナは二人で街に出かけ、ユウトは部屋の鏡の前で刀と小太刀で色々構えて過ごした。


一方、実戦訓練に出ないケインは、ハングと共に工房にいた。


ハングの本職は鍛冶職人だったが、大剣やハンマーの使い手として兵士としても有能だった。


「ケイン、鍛冶の腕は上がったのか。」


ハングがケインに聞くと「うん、まぁまぁだぞ。」とケインは答えた。


ハングはケインの父親の兄弟子で、ケインの家族とは家族ぐるみの付き合いだった。


「アンナの飯が食いたいなぁ。」


「オラも食いたいぞ。かぁちゃんの飯は世界一だぞ。」


ハングは、実戦訓練をするつもりだったが、ケインがもっと良い武器を作れるようになりたいというので、実戦訓練をやめて工房で鍛冶の訓練をすることになった。


「ユウトが青龍偃月刀から青龍を出した時、オラもあんな武器を作りたいと思ったんだぞ。」


「青龍を見たのか。」


「ハーフェンの武器屋でユウトが買ったんだぞ。で、ばかでかいオーガを青龍が食べちまったんだぞ。」


「そうか、青龍を見たか。」


「でも、ユウトはアリーナに怒られたから、もう使えないんだぞ。今は、アークが持ってるぞ。」


「じゃ、お前もあんな武器が作りたいんだな。」


「そうだぞ。」


「分かった、じゃ、今から工房にこもって修行だ。」


そしてケインは、ハングの指導の下、さっそく鍛冶の修行を始めた。



日没が近づくと、ユウトは1階へ降りて、入り口へと向かった。


途中食堂の近くを通ると、ケインとハングが食事をしていた。


入り口には、実戦訓練に出かけるみんながそろっていて、オールドマスターズが来るのを待っていた。


まもなく、オールドマスターズの面々もやってきて、皆でそろって北門へと向かった。


北門を出ると、マルカが上空へ飛び立ち、ボルゲンとヨシマサそしてカルマを残して走って行った。


最初にマルカが見つけたのは、オーク1体と、10体ほどの魔獣の群れだった。


スピアードは、「こいつは俺たちが行くよ。」と言って、アークと共に走って行った。


次はオークが3体と、魔獣が20体ほどの群れだった。


マギアは、じゃ、「こいつらは私が。」と言って、三人を連れて走って行った。


マギアは、大きな魔物ははマリア、小さな魔獣などはテレサとアグネスに倒すように指示を出し、ソードの使い方や、戦闘時の位置取りや倒す順序などを教えた。


ユウト達は、しばらく待って30体ほどの魔獣の群れに向かうと、昨日と同じように、魔獣や魔物に気づかれずに倒す訓練を繰り返した。


今日はセナが一緒なので、ユウトが半分倒した後に残り半分を倒す役目をセナがやっていた。


スピアードとアークが魔物の群れの近くに着くと、スピードが「見本を見せるから見ておけ。」と言って魔物の群れに走って行った。


スピアードはオークに向かって走り出すと魔獣を槍で次々に倒していった。


そして、オークの少し手前で槍をオークに向かって投げた。


槍は音を立ててオークの腹を突き抜けて、大きな穴を開けた。


そして、背中に抱えていた短い2本の槍を両手に持つと、残った魔獣をあっという間に倒してしまった。


スピアードはオークに投げた槍を取りに行って、アークのところへ戻った。


「どうだアーク。まぁ、こういう戦い方もあるという1例だ。」


「お、お見事です。」


「スピアード殿、このようなやり方は初めて見ました。ところで、オークの腹に大穴を開けたあの技は、どんな魔法ですか?」


「魔法じゃないよ、投げる時に槍に回転をつけているだけさ。」


「ほほう。」


アークも槍を投げる練習はやったが、回転を加えることはしていなかった。


「練習すればそのうち出来るようになる。じゃ、手やりを貸してやるから、次の魔物はアークにやってもらおうかな。」


そう言うとスピアードはマルカに次の魔獣を探すように頼んだ。


一方、北門に残ったボルゲン達3人はまだ門の前にいた。


「カルマ、上空へ上がって魔物を探し、見つけたら、そのイメージを私たちに送ってくれ。出来るな。」


「はい。」


「では頼む。」


カルマは、上空へ上がると、4体のオークを見つけそのイメージをボルゲンとヨシマサに送った。


「ヨシマサ、見ておくんだぞ。」


ボルゲンはそう言うと弓を引き絞り、矢を放った。


矢は、真っ直ぐに飛んで行き、なんとカルマが見つけたオークのうちの1体の頭に突き刺さった。


矢を受けたオークはばったりと倒れ、それを見た残りのオークは、慌てて周りを見渡して警戒を始めた。


「ヨシマサ、見えたか。」


「はい。」


「では次はお前の番だ。残りのオークを倒しなさい。」


ヨシマサは、いきなりのことで慌てたが、弓を引き絞ると、次々に矢を放った。


1体は頭を射貫いたが、残り2体は外してしまった。


オークが逃げだそうとしていたので、ボルゲンは弓を引くと矢を2本はなって、オークを倒した。


ヨシマサはその様子を見て、思わず「ぱねぇ~。ボルゲン殿かっこよすぎ~。」と声を出した。


「これは遠くの敵を射る時の技術じゃ。覚えておいて損はないから、今日はこれの練習をしよう。ただ、かなりの集中力が必要だから、気を抜かぬようにな。」


「はい、分かりました。集中してやります。」


そしてその後もカルマが見つける魔物どもを、倒していった。


しばらくやっていると、カルマが「マギア殿達が、大きな群れと戦闘するようです。」と言ってイメージを送ってきた。


「じゃ、少し助太刀しようか。」


スピアードは逃げ出した魔物がいれば倒すようにヨシマサに指示した。


マリアが正面から群れに突入し、テレサとアグネスは左右から群れへ突入していた。


すると、テレサとアグネスの攻撃を避けて逃げ出す魔獣が数体いた。


ヨシマサは逃げ出した魔獣を確認すると次々に射殺していった。


マギアは直ぐにヨシマサが倒していると気がついたが、テレサとアグネスは何が起こっているのか分からないまま、魔物どもを倒していった。


戦闘が終わると、アグネスがマギアに聞いた。


「戦闘中、何匹か取り逃がしたんですが、なぜか次々に倒されていったんです。マギア殿がやられたのですか?」


「あーあれかい。あれは多分ボルゲン達さ。カルマの目を使ってここの様子を見させて、逃げ出した魔獣を弓で射ていたんだよ。」


「カルマ、聞こえるかい。アグネス達にヨシマサ達の様子を見せて揚げてくれないかい。」


マギアがそう言うと、アグネス達にヨシマサ達のイメージが送られてきた。


ヨシマサは自分たちの様子がマリア達に送られていると知ると、大きく手を振った。


「まぁ、あんなところから・・・」


「ボルゲンのいたずらさ。後で叱っておくよ。」マギアはそう言うと大声で笑った。



皆は3時間ほど実戦訓練をすると、タナンの街へ帰った。


明日の予定は、ケンファのチームは日没に集合、マギアとスピアードのチームは昼食後裏庭に集合、そしてヨシマサは、日中は座禅で集中力を養うように指示を受け、日没に集合と言うことになった。


ユウト達は商館に戻るととりあえずお風呂に入った。


一方、アークは商館に着くと直ぐにケインの部屋にいった。


「ケイン、すまないが手槍を2本作ってくれないか。」


「今、鍛冶修行しているから、明日作っておくぞ。」


「すまんが頼む。」


そう言い残すと、アークもお風呂へ行った。


ユウトが食堂へ行くと、ケイン以外の皆が食堂へやってきた。


皆今日の実地訓練を思い出しながら反省をしているようで、ほとんど話をせずに食事をしていたが、さっさと食事を済ませると部屋へ戻っていった。


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