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魔王ガリウスの末裔 ~異世界でいきなり次期魔王宣告を受けてしまいました~  作者: 宜候(ヨロシクソウロウ)
第1章 旅立ち
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第14話「アークと猫耳カフェ」

翌朝ユウトが目覚めると、アリーナ、セナ、アーク以外は食べ歩きに出かけると言って、朝食も食べずに出かけていた。


(良い匂いがしていたからなぁ。気持ちは良くわかる。)


ユウトが残っていた3人と朝食を食べていると、セナが「お兄様、この街には猫耳カフェというお店があるらしいのですが、行ってみませんか。猫耳のメイドさんが沢山いるんですって。」と誘ってきた。


(日本にはメイド喫茶という物があるらしいけど、似たような物なのかな?)


「へぇ、そんなのがあるんだ。誰かに聞いたの?」


「さっき、アークさんが教えてくれました。」


するとアリーナがアークに分からないように小声で、「アークは猫耳メイドが大好きなんですよ。」と教えてくれた。


(あのまじめが服を着て歩いているようなアークがねぇ。)


ユウトは少し意地悪にアークに聞いてみた。


「アークは良くそんなことを知っていたね。」


「いや、以前父がこの街では救助された亜人達がメイドカフェをやっていると聞いたのを思い出してね。セナに教えてあげたんだ。」


「じゃ、セナ。お昼はそこで食べようか。」


「はい、お兄様。」


「それでは私もご一緒しますわ。」


アリーナはそう言うと、アークにいたずらそうな目を向けた。


「私は、なんだ、その、猫耳カフェなどには興味はないが、一人で昼食も味気ないから付き合っても良いぞ。」


ユウトとアリーナはアークの表情があまりにもおかしく必死で笑いをこらえた。


「うん、他くっさんで言った方が楽しいよね。アークも行こう。」


(アークがいた方が何倍も面白い者を見れそうだな。)


朝食を食べ終えると、お昼にギルドの入り口に集合することを決めてユウトは部屋へと戻った。


そして出かける支度をすると、街の武器屋へ向かった。


ユウトは、普段六尺棒を使っているが、ハーフェンの街に来た時、武器屋に飾ってあった青龍偃月刀がすごく気になっていた。


三国志の武将である関羽はユウトが好きな武将の一人で、いつか機会があれば購入したいと思っていた。


武器屋に入ると、早速青龍を手に取ってみた。


刃に青龍の装飾が施された見事な作品だった。


値段は結構高かったが、ユウトはすぐさま購入すると、ギルドの部屋へ戻った。


部屋に戻ると、ユウトは青龍偃月刀を見ながら、少し攻撃力が上がりすぎるが、今日の夜はこの武器を使うことに決めた。


そしてしばらく青龍偃月刀を眺めていると、セナが呼びに来た。


ギルドの入り口に行くと、アークは既に待っていて、直ぐにアリーナもやってきた。


「皆さんそれでは行きましょう。」


セナが言った。


するとアリーナが、「そういえばうさ耳喫茶というのもあるらしいですよ。そちらも面白そうですね。」と言った。


するとアークが慌てた様子で、「まぁ、うさ耳は今度で良いじゃないか。」と言った。


ユウトがアリーナを見るとクスクス笑っていた。


(アーク、今日は君の日だ、耐えるんだぞ。)


ギルドを出て10分ほど歩くと猫耳カフェに着いた。


店に入るとメイド達が忙しそうに仕事をしていたが、ユウト達に気がつくと一人が近づいてきて、「いらっしゃいませニャン、ご主人様。」と言って出迎えてくれた。


日本のメイド喫茶とはちょっと違うなと思いつつ、案内された席に座った。


お客は横に並んで座るようになっていて、アーク、アリーナ、ユウト、セナの順で座った。


メニューをもらって、注文するものを考えながらふと横を見ると、アークがメニューも見ずにボーッとメイドを眺めている姿が目に入った。


ユウトがアークに注文は決まったのか聞くとアークは、「うん、いや、えーっと、何にしようかな。」と答えて慌ててメニューを見た。


(これは相当なメイド好きだな。)


ユウトはそう思いながら、注文を決めた。


ユウトとアリーナとセナは、良くわからなかったので、ランチを注文したが、アークは、オムライスを注文した。


ユウトがメニューを見ると、オムライスには萌え萌えサービス付きと書いてあった。


ユウトは、猫耳のかわいいメイドに注文を告げると改めて店の中を見渡した。


客はほとんど一人で来ているようで、客の前にメイドが座って何かやっているように見えた。


「ゲームか何かやっているのかな?」


そうユウトがつぶやいた。


「ここでは、メイドさん達と色々遊ぶことが出来るんだよ。」


アークが答えたので、ユウトは意地悪に、「よく知ってるね。」とアークに言った。


「いや、その、なんだ、父に聞いたんだよ。もちろん私はそんな事には興味はなかったんだけどね。」


アークの言い訳を楽しんでいると、料理が運ばれてきたが、なぜかアークの前にはメイドが残った。


するとメイドは「それでは行きますニャン!」といって両手でハートマークを作り、アークのオムライスに向かって、「おいしくなーれ、萌え萌えニャン!」と言った。


アークは今にも解けてしまいそうなにやけ顔で、うっとりとメイドを見ていた。


ユウトとアリーナは吹き出しそうになるのを必死でこらえた。


どうやらこれが萌え萌えサービスかと思っていたら、まだ続くらしかった。


メイドはアークの前に座ってスプーンを手に取った。


すると一口分をスプーンですくうと、アークに向かって「ご主人様、あーんニャン。」と差し出した。


アークは満面の笑みで言われるままに大きな口を開けてスプーンを口に入れた。


目尻が下がって口元も緩みっぱなしで、いつものアークとは全く別の人間になっていた。


その時、皆の視線を感じたらしく、アークは真顔に戻り、「まぁ、これも経験だから。」と言って、更にメイドからオムライスを食べさせてもらった。


アリーナとセナは少しあきれ顔だったが、アークがうれしそうにしているので、敢えて何も言わずにランチを食べた。


ユウトは、普段生真面目なアークの別の一面を見て、少し意外だったが見ないふりをしてランチを食べた。


食事が終わると、メイドさんが「手品は如何ニャン?」と聞いてきたので、折角なので手品を見せてもらうことにした。


アークは食事は終わっても感慨にふけって、にやけ顔のままボーッとしていたので、3人でメイドさんの手品を楽しんだ。


しばらくゲームを楽しんでいたが、アリーナが行きたいところがあるというので店を出た。


帰り際にアークはほっぺにキスをされて、にやけた顔が更に壊れていくようだった。


しかし、ユウト達を見ると恥ずかしくなったと見えて、慌てて「じゃ、ギルドに戻る。」と言ってさっさと一人で帰ってしまった。


アークが居なくなると3人は我慢しきれなくなって、大笑いをした。


「ところでアリーナはどこに行くの?」


「この街は色々な手裏剣が売っているので見に行くつもりです。」


「じゃ、私も行く。」


ユウトは先ほど武器屋には行ったので、二人と分かれてギルドへ戻った。



ユウトはギルドに戻ると、1階に張り出してある依頼の紙を見て回った。


既に街の西側の依頼はすべてなくなっていた。


ミナレ国の分を見てみると、かなりの依頼が張ってあった。


(ミナレ国ではかなり忙しくなりそうだな。)


ユウトがそんなことを考えていると、ヨシマサ達が満足そうな顔をして帰ってきた。


ユウトを見つけると近寄ってきてしばらく一緒に依頼の紙を見ていたが、部屋で休むと言って皆部屋へ行ってしまった。


ユウトはその後も他国の依頼を見ていたが、しばらくすると部屋に戻った。


部屋に戻るとユウトは再び青龍園月刀を取り出して、感触を確かめながら日没を待った。


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