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魔王ガリウスの末裔 ~異世界でいきなり次期魔王宣告を受けてしまいました~  作者: 宜候(ヨロシクソウロウ)
第1章 旅立ち
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第13話「初討伐」

西門を出ると、ユウトはカルマとマルカに不可視の魔法をかけた。


「カルマ、マルカ、魔物探してきてくれ。」


「はい、分かりました。」


そう言うと二人は竜の姿になって上空へと舞い上がっていった。


「アグネス、付与魔法を頼むよ。」


付与魔法が一番得意なアグネスが全員に防御、身体強化、高速移動の魔法をかけた。


「ではここからは、二手に分かれて魔物討伐です。カルマとマルカから連絡があり次第、現地に移動して討伐していきます。」


アリーナが言い終わると同時に、カルマから連絡が入った。


「西方に小鬼と魔獣の群れを発見。」


ほぼ同時にマルカからも北西方向に魔獣の群れを発見したと報告が入った。


「じゃ、西方はアルファが向かう。北西の魔獣はベータが向かってくれ。」


そう言うとユウト達アルファチームは高速移動で魔物の群れに向かった。


アークの「ベータ行くぞ!」のかけ声とともにベータも高速移動で魔物の群れへと向かっていった。


ユウトが魔物の近くに着いて確認すると、小鬼と魔獣の混合で30体ほどだった。


(初討伐には丁度良いか。)


「ヨシマサはここから弓で攻撃、アグネスは右、アリーナは左から攻め込んでくれ。私は裏に回って攻撃する。」


そう言うとユウトは魔物に向かって真っ直ぐ走っていき、一気に飛び越えて裏手に回った。


ユウトが六尺棒をぐるぐると回しながら突入すると、魔物共は驚いてバラバラに逃げ始めた。そこを左右で待ち構えていたアグネスとアリーナが次々に倒していった。


アグネス達の攻撃から逃れた魔物は、ヨシマサが射殺していった。


ユウトは六尺棒をぐるぐる回しただけで、初めての討伐はあっという間に終わった。


(あれ、皆強すぎだろう・・・私の獲物が・・・)


アークに終わったことを告げると、ベータも魔獣20体位を倒して、次に向かっていると言うことだった。


「よし、こちらも次に行こうか。」


「カルマ、次は見つかっているか?」


「はい、三つほど群れを見つけました。そのまま西へ向かって下さい。オーク数体と魔獣が数十体の比較的大きな群れです。」


「よっしゃ、任せろ!」ヨシマサはそう言うと、魔物に向かって走り出したので、慌ててユウト達も後に続いた。


今度はオークが10体と魔獣が50体ほど居るようだった。


「アリーナ、今度はどうしようか?」


さっきは数も少なかったのでユウトが指示を出したが、今回はアリーナに聞いてみた。


「そうですね、では・・・」


そう言いかけたところで、「さっきはあまり活躍できなかったから、今回はユウトにでかいのをやってもらったら?」とアグネスが言った。


「じゃ、そうしましょう。オークはユウトに任せるね。」


アリーナがそう言うと、「強弓を試したいから1体残しておいて。」とヨシマサが言った。


「では、最後の1体のオークはヨシマサに任せるよ。」


「じゃ、戦闘開始と行こうか。アグネスとアリーナは左右に展開、ヨシマサは援護射撃を頼む。」


「オーケー、援護は任せろ。」


「私は真ん中のでかいやつからやる、皆気を抜くなよ!」


ユウトはそう言うと「うぉおおおおお!」と叫びながら魔獣の群れに突進し、高く飛び上がって六尺棒を上段に振りかざすと、思いっきり叩き付けた。


六尺棒はオークの頭をたたき割りその体を両断し地面に大きな裂け目が出来た。


更に、風圧が周りの魔獣共を吹き飛ばした。


(あ、少し力を入れすぎたかな・・・)


ユウトは気にせず、風切魔法を六尺棒に付与すると、横殴りにオーク達を倒していき、あっという間にオークは残り1体となった。


その間にもアグネスとアリーナは左右に分かれて、次々に魔獣を倒し、逃げ出した魔獣達はヨシマサが確実に倒していった。


すべての魔獣を倒し終えると、ヨシマサは「強弓」と唱えながら弓を引き絞り、最後に残ったオークに矢を放った。


矢は真っ直ぐにオークへ向かって飛んでいき、上半身を吹き飛ばしてしまった。


「ヨシマサもやるじゃん。」


アグネスにそう言ういわれてヨシマサは、「俺様にかかればオークなんてイチコロさ。わはははは」と大声でお笑った。


戦闘が終わると、アリーナがユウトに「やり過ぎよ。」といってたしなめた。


「ちょっと、力が入りすげてね。」


ユウトはそう言ってごまかすと、その後もカルマが見つけたも獣共を次々と倒しって言った。


一方ベータは、アーク、ケイン、マリア、テレサが魔獣共にに切り込んでいき、逃げ出した魔獣は水魔法付与した手裏剣でセナが倒す戦法で、次々と倒していった。


三時間ほどで街の西側の魔獣や魔物を倒してしまうと、全員で集まって帰ることにした。


全員がそろうとユウトが、「初討伐の成功記念に、良い物を見せてあげるよ。」


そう言うと、手のひらを広げ暗い空に向かって両手をあげて「花火」と唱えた。


すると空には数十発の花火が打ち上がった。


「お祭りで何度か見たことあるけど、ユウトも出来るんだ。」


マリアがそう言うとユウトは「こないだパイトス様に教えてもらってね。」とにっこり微笑んだ。


ハーフェンのギルドに戻ると、酒場で何組かの冒険者達が食事をしていた。


ユウト達はとりあえずお風呂に入ってから、皆で食事をすることにした。


ユウトはお風呂の前にギルド長に魔物討伐について報告した。


「街の西側の魔物や魔獣は、あらかた討伐しておきました。明日は、街の東側の魔物共を討伐してきます。」


「それは有り難うございます。ところで、先ほどの花火はユウト様が上げられたのですか?」


「え、えぇ、初の魔物討伐の記念に。」


「やはりそうでしたか、この街では花火の魔法の使い手は居ないので、街の人達も久しぶりの花火で喜んでしましたよ。」


(あれは大魔法だから使える人はほとんど居ないよね・・・)


「では、また今度でかい花火を打ち上げます。」


ギルド長に報告を済ますと、ユウトはお風呂へ向かった。


浴場にはアークが湯船につかっているだけで、ヨシマサとケインとカルマはお腹がすいているらしく、あっという間にお風呂を済ませると酒場へ行ったらしい。


ユウトが酒場に着いた時には全員そろっていて、待ちきれずに食事を始めていた。


既に料理は色々と出ていたが、ユウトは一つ楽しみにしていた料理があった。


席に着くとユウトはメイドに声をかけた。


「はーいニャン」と言いながらメイドが小走りでやってきた。


この酒場では、他国で救出された亜人達がメイドをしていて、猫耳やうさ耳のメイドが沢山働いていた。


(猫耳とうさ耳か、異世界にいるって実感できる瞬間だな。)


ユウトは猫耳のメイドに、楽しみにしていた料理とビールを注文した。


ユウトは、初めてお酒を飲んだ時は酔っ払って直ぐに寝てしまっていたが、少しずつ訓練をして、今では普通にお酒を飲めるようになっていた。


注文を終えると横でカタコトと音がしたので、ユウトは思わず隣の席をみた。


隣にはアークが座っていたが何かモジモジしているようだった。


「アークどうしたの?」


「いや、何でもない。ちょっと椅子の位置を直しただけだよ。」


しばらく待っていると、「お待ちどうニャン。」と言ってメイドがお酒と料理を運んできた。


メイドが料理を運んでくると、またカタコトえお音が聞こえたが、今度は気にせずに料理を見た。


ユウトが頼んだ料理は、鯛の活け作りだった。


船の形をした器に、お頭付きの鯛の刺身がのっていた。


ユウトが楽しみにしていた料理は、お刺身で、昨日メニューを見た時からずっと気になっていた。


日本にいる時はよく食べていたが、イーデル国ではほとんど食べられなかった。


(いやーこれを食べたかったんだよねぇ。こっちの鯛はどんなお味かな。)


刺身を見たメンバー達は一様に怪訝そうな顔をして、「お腹壊すんじゃないの?」などと言っていたが、「美味しいのに。」と言ってユウトはパクパクと刺身を食べた。


ありがたいことに醤油と山葵もあって、ユウトは久しぶりの刺身を堪能した。


食事が終わった後、アリーナから明日の予定を簡単に説明してもらった。


「西側を調べた後にカルマとマルカに街の東の状況を調べてもらってあります。」


「西側に比べると群れの数は少ないのですが、大きな魔物が多く群れの規模も大きいと言うことでした。」


「ですので、明日は全員で討伐していこうと思います。」


「出発は今日と同じく日没頃にします。」


「日没までは自由時間にしますが、ヨシマサとケインとカルマは食べ過ぎないようにね。」


「大丈夫、種類が違えば別腹だよ。」


ケインがそう言うと皆で大笑いした。

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