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決戦 8
「では何のために戦われるのです?伯父上は」
問いかけるラスコーに不意に孝基は笑みを浮かべた。
「矜持と言うものです。正しいと思ったものがそのまま世に通じるかどうか試してみたくなった……そんなものです」
「そんなもののために命を……」
「陛下も今の今まで戦うつもりでいるのは私と同じ気持ちがあるんでしょう」
そう言って孝基はにやりと笑った。
「余は……できれば誰も巻き込みたくなかった」
「でも事実として私を含めて多くの兵を巻き込んでいる……」
「それは……」
ラスコーは口ごもった。何も言い返せない。その事実がラスコーの目に光るものを浮かべさせた。
「陛下……あまり気にされませんよう……胡州浪人は好きでこんな負けの決まった戦いをしているのですから。カグラーヌバ家の一門も乾坤一擲の勝負に出ているのですから。あえて言えば領民が巻き込まれるのが残念だというところですかね」
「確かに領民には本当に申し訳がない。余は悪い治世者だ」
「それがわかっていればいいのです。その為にも陛下には落ち延びていただきます」
孝基の言葉にラスコーはうなだれながら頷いた。
「まず敵をごまかすために三つのコースを取ります」
「二つは影武者ですか……」
ラスコーの言葉に孝基は静かに頷いた。




