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「さて、まずはこの森を抜け出るところからだな」
「最初から街に召喚してくれれば良かったのでは?」
「まぁ様式美ってやつだ。ほれっこいつをくれてやる」
そういうと一振りの剣を俺に差し出す。
「重い…」
「ある程度の重量は必要だからな。俺が直々に鍛え上げた剣だ。大事にしろよ」
にしても剣か…ほんとに異世界に来たんだな俺は…
「おっ早速お出ましだ。この気配はゴブリンだな」
「どーすんだよ!戦った経験なんてないぞ俺」
「まぁ習うよりなれろってな!ほれっ行ってこい」
そういいながらケツを蹴り上げられる。ゴブリンよりも危険なんじゃないかこのおっさん。
とりあえず、ゴブリンに相対する。剣を振りかぶり叩きつけるように襲い掛かる。
重い一撃がゴブリンへとせまりあっけなく。ゴブリンはその終生に幕を閉じた。
「みたかおっさん!やってやったぞ!」
「あぁまぁ悪くはねーな」
そうしておっさんはゴブリンへと近づき心臓付近を貫き、魔石を取り出す。
「こんな感じで魔石は心臓部分に宿っている。次は自分で取り出せるようになれよ」
「うげぇ…解体はなー抵抗感あるぞ」
「そうそう、こいつはこうも使える」
そういうとゴブリンの腰に巻き付けてあった布を俺にこすりつけた!
「なにしてくれてんの!」
ゴブリンだけあって匂いがあまりよろしくない。
「こうするとだな…魔物に襲われやすくなる」
「ほんとになにしてんだ!」
「強くなるためには魔石が必要だからな!リスクを負うのも冒険者だぞ」
「いや俺、冒険者やるとは言っていないんだが…」
「というかこの世界冒険者をやらないと生きていけないぞ?魔物に襲われる世界だ。」
「確かに…身を守る為には強くならないといけないか…」
一応、納得はした。ただ、事前に説明が欲しかった。基本的に言葉が足りないのだこのおっさんは。
次に出会ったのはウルフだったさっきとは違い、動きが速い。
それでも対処出来ないほどのスピードではなかった。飛び掛かってくるのと同じタイミングで空中で叩き落とす。意外と才能があるのかもな俺。
「さて、次は解体か…」
なんとなく心臓付近を掻っ捌く。血がコポコポとあふれ出す。その中心にキラキラと輝くものを見つけ、えいままよ!と取り出す。
「そいつは俊足の魔石だな…さっきのは投合のスキルを取得できる魔石だった」
「おぉそいつは使えそーだな」
「とりあえずいっとけ!」
そう言いながら魔石をかっさらいねじ込む。相変わらずよーしゃねーな。おっさん。
諦めの境地から、目が死んでいるのがわかる。
「拡張!」
「スキル投合と俊足を獲得しました。」
相変わらずの機械音声さん。どこかで見張っているのだろうか?
「そんじゃ早速…俊足…」
ポツリとつぶやいてスキルを発動する。俺はそいつから逃げ出せた。そう思っていた。
しかし、そいつは笑いながらついてくる。
「中々早いな小僧。ちなみに言っておくがスキルは全て俺が考案したものだ。俺はそれを全て素で使える」
いきなりの最強宣言!俺は馬鹿らしくなりスピードを緩める。
「それを早く言え!ところで街はこっちの方向であってるんだろーな?」
「あぁ問題ない。というかもう見える範囲にあるぞ」
そう言いながら一つの方向を指さす。そこには確かに建築物が存在していた。
「おーアレが街か…やっと一息付けるな。」
「おそらく、お前は入れないがな」
「なんでだよ!?」
「いやお前その匂いはないわー」
「お前のせいか!」
「まぁ近くに水場があるまずはそこを目指そう。」
こうして俺はなんとか街に入る事が出来たのだった。




