第二章「王都ヨキフ」 16.1話
本日1度目の投稿です。3度投稿の予定です。
「次はザネルのタンドス侯爵家がリーダーのチームだ。1回戦を観てどう思った?」
1回戦が終わって休憩になった。
僕達4人は作戦会議だ。
「うん、強い事は強いけど、ミレユイム様のチームとは比べ物にならないよね。負けないと思うけど、どんな勝ち方を考えているんだい、フィンリー?」
とメルマディ。
「私の考えだと、この侯爵家の次は多分パノスに勝ったマジャンの伯爵家でしょ。この二つは作戦さえ間違えなければ問題ないと思うの。問題はジェリナ様がマジャンの公爵令嬢に負けた場合ね。あの令嬢、コルネッテ・ニルモンドだったかしら。性格は悪そうだけど実力はミレユイム様に近いんじゃない?」
相変わらずウェンジィは的確かつ辛辣だ。
「そうだ、あの女に手の内を明かすのは問題だな」
「了解!じゃあ、武術を決勝まで温存しようか。2回戦3回戦を魔法で勝たないといけないね」
「「「うん」」」
「それじゃ次はね……」
三人が悪い目をして聞き耳を立てる。
何だかこんな時にばかり活き活きする様になっていないか……君達。
休憩が終わると僕等の出番だ。
1回戦で勝った後に、僕は昨日準備しておいた陣図を、観戦をしながらビルマードと二人で防具や武器に付与していた。
どの試合に何を使うか、陣図は色々考えてあるので却って迷ってしまう。
ザネルのムロミュートさんとの試合に使う陣図についてもビルマードは興味津々だ。
「小盾に追加した陣図、最初のと似ているけどどう違うんだ?」
「最初のは最低限の魔力で受け流し用の障壁を常時発動する奴で、今度のはそれに瞬発的に魔力を使って真正面から魔法を受け止めるよう強化できる陣図だよ」
「それじゃあ、武具に付与した陣図は?」
「温操系魔法発射の陣図と発動用の魔力を空創系で閉じ込めておく陣図。閉じ込めるのにも魔力が必要だから長く維持するのは大変だけど、例えばこれがあれば魔薬を使いながら魔法を発動できる」
「うわぁ、まるっきり反則技じゃない」
ウェンジィが呆れ返っている。
「盾に追加した陣図にも組み込んだから早めにこれを使って魔力切れを気にせず戦おう」
休憩の間に魔具の使い方を皆で確認した。
開始と同時に魔具に魔力を込めて、魔力に余裕がある間は受け流しの合間に魔法を放つ。
攻撃魔法を放つだけの魔力が無くなったら魔具の障壁を発動して魔薬を使う。
この障壁は正面から魔法を受け止められるので受け流しを気にしなくて良く、魔薬も安心して使える。
それ程難しい手順でもないよね。
次の投稿は11時台の予定です。よろしくお願いします。




