521話 食の祭典 1日目 22
俺が桜庭、白井、光月堂の面々の方に顔を向けると
最初に桜庭の店主…夢子の父親が報告をおこなうようだ
「まずは俺の方から…よろしいでしょうか?」
「はい どうぞ」
夢子の父親が俺に確認してきたので頷きながら許可を出す
「報道陣の方々も殺到していたり、午後には同業者の
飲食店などの主人達もやってきていました
刺身もそうですが握り寿司という形態自体が
物珍しさもあってか色々と質問もされてきまして
感触的には好評でした
寿司の握り方を熱心に見学していた方もちらほらですね」
「なるほど 生の魚を食べる習慣がない国ですし
握り寿司というのは確かに珍しく興味もそそりますからね」
「はい 魚をどうするかがこれからの課題になりますが
寿司そのものは好評で…やはり一番人気だったのは
脂ののった大トロです」
「大トロは受け入れて貰えたのですね」
俺も寿司が好評だったことに嬉しく笑顔になってしまう
「はい それと同業者の面々から
握り寿司の握り方など教えてほしいという依頼も
そちらはどうしましょうか?」
「寿司の修行ですか…桜庭さんの本来の業務がありますし
寿司職人をめざす料理人がどれくらいいるかにも
よると思いますが…寿司は料亭でも出す予定なのです?」
「はい これだけ好感触ならば…提供は考えています」
「それならば…可能でしたらよそから職人を受け入れて
育成も頼めますか?
魚に関しては時間かかるし当分は指輪持ちの面々が中心になりますから
夢子さんがいる桜庭さんところなら材料も平気でしょう?」
俺は夢子を見て言う
「そうですね わたしが55階層で色々と狩ってきますし
材料には問題ないと思うから…お父さんどう?」
「うむ 夢子に任せてばかりは悪いが頼むとするよ
あと寿司職人めざす…お前達も…大丈夫か?」
夢子の父親がその場にいる職人達を見て確認をする
「はい 自分たちもまだまだですが
握り寿司を広めていくためにも頑張ります」
職人の一人がそう答えると他の面々も同じように頷きながら答える。
「明日以降はもっと人が来ますので…大変でしょうが
よろしくお願いします」
「はい お前達も頼むぞ」
「「「「「はいっ」」」」」
桜庭料亭の確認が終えたので
次は白井、光月堂のブースの方の確認をしようと
そちらに顔を向ける
すると白井さんと光月さんがお互いを見てから
白井さんから口を開いたようだ
「すでに店で販売していることもあってか
報道陣の方々は少なかったのですが
同じようなパン屋や和菓子屋の人たちには
色々と質問攻めに遭いました」
白井さんがやや苦笑いをしつつ言う
すると光月さんも同様なのか頷いていた
「こちらの方も同様でした
肉まんのこと色々と質問されてくる人が多数でした」
「そうですか 企業秘密にしたのです?」
「いえ 基本的な作り方は教えました」
「こちらも同様ですが…まんじゅうなのだから
作り方は和菓子屋ならわかると思いますし
あとは工夫次第だと伝えましたね」
「なるほど そうですね まんじゅうは工夫次第です
中に入れるものを工夫すればいくらでも作れます」
「そうですね」
「アップルパイは…作り方をひろめるところからでしょうが」
「はい さすがに…うちの店だけの独占販売は
色々とよくないでしょうし販売出来る店が増えた方が
こちらとしても余裕も出来ます」
確かに白井パン屋だけの専売だと
お客さんが殺到して一日限定個数だし買えない人も出てくる
提供する店は増えた方がいいに決まっている
そりゃあ、お客さんの取り合いになるほど
店が集中しているとかはだめだが
各地域にあるパン屋で買えるくらいにはなってほしい
「白井さんも光月さんも明日からは
おそらく、お土産で買い求めする人も出てくると思います」
「「そうですね」」
「できるだけ…お買い求めになる…お客さんに
ご提供出来るようにはしたいのですが
個数も限られているというのが心苦しいです」
白井さんが心苦しく言う
「そこは仕方ないと言うことで…」
「はい」
と…各ブースの確認などをすませたので
1日目は…ここまでと言うことになり解散になった
未来 芽衣 あやこ 夢子
見習い侍女達 さくら達の四聖侍女たち
それぞれ挨拶をしてから解散して帰宅する




