興行
今日は劇団の資金源ともなっているバイト
最高齢で27歳な座長が、イベント・ディレクターとして
仕事をするイベント会社で時間のある劇団員が
何人か指示された通りに作業をして
主催運営者であるイベント会社や
最近の好景気で今年儲かったから
節税対策もあってイベント・スポンサーになった会社から
支払われた金の内、1割を劇団の活動資金として
プールするっていうバイトだ。
イベント開催当日である土曜日の午後から深夜までが
一番、作業員バイトが必要なのだけれど
事前に当日どんな感じで会場設営をして
PA機材レンタル会社からの機材を搬入して
チケット販売状況から、だいたい観客はこれくらいだとか
だいたいのイベント開催ポリシーみたいなのが説明される。
「いい意味でのアマチュアリズムを抱えつつ
プロレベルは無理でも上手に演奏できるようになって
もっと上手な人と一緒にバンドを組めるように頑張ろうね」
というようなポリシーで、楽器メーカーがスポンサーな
今週末の土曜夜にやるイベント
ここらへんにある4つの大学の音楽サークルの中で
一番、上手なバンドだけが集まってやる
”楽器親方&職人バンドライブ”と内輪では呼んでいるライブ。
来週末の土曜夜にやるのは、最近になってからの流行
「明るく元気にハイテンションに週末を過ごそう
そして、その元気を月曜から金曜までの
社会人としての仕事や、学生生活でも発揮しよう」
というようなポリシーで地元歓楽街にある
地元密着型の同業者団体がスポンサーなイベント
それらの学生サークルの中で
”変態良い子バンド”という名目で数年前に流行した
どれだけ変態的で過激なパフォーマンスをできるかを競う
過激な飛び道具みたいな歌詞で
わけのわからん面白衣装なバンドが集まってやる
”変態バンドNo1決定戦ライブ”と内輪では呼んでいるライブ。
なので、お客さんは、それらの大学生や家族友人
それとOBなどが中心なので、そういった人々
若年労働者にウケそうな要素をイベント会場に盛り込むらしい
「もしも、ある程度の集客が見込めるようになったら
ウッドストックみたいな音楽フェスティバルって感じで
プロのバントとかもヘッドライナーで呼んで開催できるように
したいものだよね、今の所、集客レベルが小さいから無理だし
いまだにプロレス興行や演歌歌手リサイタルの地方公演じゃ
マフィアのフロント企業な興行師が仕切っている
地方とかでの開催は無理だけれど、
ここらへんには、そういうのが排除されて
健全なイベント会社だけになったんで
もし、よかったらだけど、舞台演劇とか役者とかが無理だったら
バイトじゃなくて、このイベント会社の社員にならない?
座長さんは元社員なイベント・ディレクターで
会社に関係無くフリーで仕事受けるくらい仕事ができるけど
どんな仕事をして仕事を覚えたか知りたいでしょ?
無理にとは言わないけど考えてみてくれるかな?
好景気で会社が広告宣伝費として
こういうイベントのスポンサーになっていて
金や仕事が回ってきて忙しいからさ
結構に大変だけど、いい仕事だと思うんだよね」
そんな事をイベント会社の管理職さんらしい人が言う
管理職が現場にも出なきゃならないほどに人手不足なんだ
と思ったが、それを察したのか言う
「いや、作業指示とかの責任者として
イベント会社の管理職が誰かいないと駄目なんだよね
いやー、忙しい、忙しい
いつか日経平均が1万円未満だった頃みたいに
大企業に集まっていた資本が減って
不景気になって仕事が少なくなって奪い合いなって
金も回ってこなくなるかもしれないけど
今の所、好景気で仕事が、たーくさん、あるから
仕事がある内に限界まで働いて稼がなくちゃね」
バイト全員に配られたのは、大ざっぱな作業指示書
数名の偉い人らしき人名と挨拶パターンが書かれていて
この名前の名札をつけた人を見かけたら敬語で挨拶してね。
機嫌が悪くなってヘソを曲げられると
仕事に差し支えが発生してしまうので。
という言葉が添えられている導入部から
機材設置とかをする場合に、ここを注意しないと
機材破損の原因にもなるので注意して下さいね
などなど
「まあ、だいたい一回、土曜日に働けば、わかるよ
でか、誰もが、やりながら仕事を覚えたし
同じ仕事をする人と一緒に過ごして
あれやこれやと話す内に
仕事ってのは何なのかが、わかるもんだし
これは指示してもらってから作業すべきだとかも」
何故か座長とかとは別グループで
イベント会社の管理職様の指示に従う内に
その日のバイトは終わった




