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90.配信休止=礼嬢オリィは感情を吐き出す。

 

「ちょ、待って、待っててばオリィちゃん!」


 一刻も早くこの場から離れたくて手を繋いだまま早足になっていた私へノーみりん先生が抗議するように大きな声を上げる。


「…………ごめんなさい。無理矢理引っ張ってしまって」

「……それはいいんだけど、オリィちゃん大丈夫?」


 その声で我に返った私は足を止め、ぎゅっと繋いでいた手をぱっと離す。


 たぶん、無意識の内に力が強くなってしまったのだろう。ノーみりん先生が手を擦りながら心配そうな表情で尋ねてくる。


「…………本当にごめんなさい。私、あれ以上、あの場にいたら我慢できそうになくて」

「我慢って……やっぱりオリィちゃんも怒ってたってこと?」

「っ……当たり前ですよ!あの人おかしいんじゃないですか!?私達、きちんと友達って言いましたよね!?それなのに白崎さんの事をあんなふうに……本っ当にありえません!ふざけてるんじゃないですか!!」


 ノーみりん先生の言葉についぞ抑えられなくなった私は感情を爆発させ、溜まっていた怒りを一気に吐き出した。


「え、あ、ちょ、落ち着いてオリィちゃん?私も同じ気持ちだから、ね?」


 怒りを爆発させた私を見て逆に冷静になったのか、珍しくノーみりん先生が慌てた様子で宥めてくる。


 きっと、ノーみりん先生だって同じように怒っているのだろうけど、今は私を落ち着ける事を優先してくれているらしい。


「…………すいません、大丈夫です。少し興奮し過ぎました」


 三度謝り、落ち着くために深呼吸をした私はゆっくりと目を閉じてからノーみりん先生へと向き直る。


「……凄い溜め込んでたんだね。それなのに怒りだしそうになった私を止められるくらい冷静振る舞って……オリィちゃんが凄いね」

「…………全然凄くなんてありませんよ。さっきだって怒りが態度に出掛かってましたし、結局、抑えきる自信がなくてあの場から離れたんですから」


 本当ならあそこで我慢し続け、あの女性から引き出せるだけ情報を引き出すべきだった。そうすれば情報を買って噂を流した誰かの正体を突き止める事ができたかもしれないのだから。


「だとしても、だよ。オリィちゃんが止めてくれなかったら私は怒りのままに怒鳴って、あの人の名前も、電話番号も分からないままだったと思う……ゆうぐれちゃんの事を想うなら自分の怒りよりも知る事を優先させるべきなのに……」


 目を伏せ、後悔の言葉を口にするノーみりん先生。確かに損得で考えればその後悔は正しいのかもしれないけど、そこで我慢が効かないくらい怒れるのはノーみりん先生の良いところだと私は思う。


「結果論ですよ。あの時、ノーみりん先生が怒ってくれなかったら、私だってあの場であの人を引っ叩いていたかもしれません…………まあ、だからといってアレをあのままにするつもりはないですけどね」


 あの場で怒るより、引っ叩くよりも重い報いを受けさせると決意した私は最後に聞こえないくらいの声でそう呟いた。



90.配信休止をご覧くださり、誠にありがとうございます。


我慢していた感情を吐き出し、報いを受けさせると誓う礼嬢オリィ。果たしてそれは……?


今後が気になる、彼女達を推せるという方はチャンネル登録とグッドボタン……もとい、ブックマークと評価の方をよろしくお願いいたします……それでは彼女達から一言!


「……オリィちゃんって時々、物凄く怖い時があるよね」

「…………それは別に私に限った話ではないでしょう?誰だって大切なものを傷つけられたら怒りますわ」

「や、そうなんだけど、そういう意味じゃなくて……」

「ならどういう意味ですの?きちんと教えてくださいまし」

「うっ、その笑顔で詰めてくるの止めてよ……本当に怖いんだから」

「あら、ごめんなさい。ノーみりんお母様が変な事を言い出すものですからつい」

「…………これからオリィちゃんだけは怒らせないように気をつけよう」


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