14.配信中=彼女はお母様とリィメンバーのやりとりに膨れる。
「…………ってノーみりんお母様!?しかもそんな高額スパチャまで!」
≪いやっほ~オリィちゃん。ママとして娘の収益化解禁を祝わないわけにはいかないからね!¥10000≫
前の配信もきてくれたけど、まさか再びきてくれたどころか、スパチャまでしてくれるなんて思ってもみなかったため、思わず声が上擦ってしまった。
≪ママきちゃ~!!≫
≪こ、これが人気イラストレーターの財力……!≫
≪ぐぅっ……負けるか…………¥5000≫
≪ふはは~私はオリィちゃんのママだぞ~道をあけたまえ~¥10000≫
対抗しようとするリィメンバー達に札束の暴力で蹂躙していくノーみりん先生。なんというか、私がいなくても盛り上がっているのを見ると少しもやっとする。
「……えっと、その皆様。スパチャも大変嬉しいのですが、少し落ち着いてください……ね?」
≪あ、ほらほら~みんなが構ってあげないからオリィちゃんが拗ねちゃったよ?¥10000≫
≪え、あ、違うんですよオリィ嬢……ってしれっとスパチャを追加するんじゃありません!≫
≪ああ……でも、拗ねるオリィ嬢も可愛い……≫
≪……なんかリィメンバーの中にちょっとやばい人いる?≫
私の言葉をどう受け取ったのか、ノーみりん先生のコメントを皮切りにリィメンバー達が口々に慌てて謝り始めたけど、別に怒ってるわけじゃない。
きちんと落ち着いてくれさえすればそれでいい。
「……大丈夫ですわ、皆様。私、全然怒ってませんし、気にしてませんもの」
≪ひっ……怖……≫
≪あ、あ、あ……≫
≪まさかオリィ嬢にこんな一面が……ふぅ……圧、助かる≫
≪……ありゃりゃ、ちょっとからかったつもりだったけど、やぶ蛇だったかな?¥10000≫
≪……反省するふりして上限までスパチャしてるよこの人≫
おかしい、ニッコリ笑顔で諭したはずなのにどうして怯えられてるんだろう?というか、圧助かるってどういうこと?
コメントに目を通しながらVtuberの世界はまだまだ知らない事だらけだ、と思いつつ、どうやってここから本題である過去話に繋げようかと思案する。
≪……っと、オリィちゃんの新たな一面も見れたところで私のスパチャ上限が来ちゃったし、そろそろ本題に入った方がいいかな?≫
私の心情を察したのか、絶妙なタイミングでノーみりん先生が話題を切り替えやすいよう助け船を出してくれる。
正直、脱線する一因を作ったのはノーみりん先生な気がしなくもないけど、それを言い出すといつまでも進まないので、グッと呑み込み、話を切り出した。
「こほん……皆様から頂いたスパチャのお礼は配信の最後にさせていただきますわ。それでは前回の続き……私とノーみりんお母様の邂逅をお話していこうと思います――――」
14.配信中をお読みくださり、ありがとうございます。
これは初収益化配信に現れたノーみりん先生とリィメンバーのみんなが彼女そっちのけで盛り上がり、それに対して頬を膨らませるお話です。
ちょっと置いてけぼりな気分になっただけで拗ねてしまう彼女の事が気になる、推せるという方はチャンネル登録……もとい、ブックマークの方をよろしくお願いします……それでは彼女から一言!
「ちょっ、私は別に拗ねても怒ってもいないって言いましたよね!?え?照れ隠しはいいからって……だから……ああ!もうっ違うって言ってるのに……」




