第550話 無期限謹慎
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ディオスは、帰って来たが…。
ディオスは自宅へ、アースガイヤへ帰って来た。
全てが終わって、そして、無事に帰ってきた…けど
「すいません」
帰って来て早々にディオスは、屋敷の玄関広間で正座して、説教を受けていた。
目の前には、ディオスの相談三役、アインデウスとライドルにヴィルヘルムの三人が立っている。
アインデウスとライドルにヴィルヘルムの三人の威圧が襲いかかる。
二人の超大国皇帝達と、強国の王の威圧は、向けられるだけで途轍もなく重い。
全身に鉛の塊を押しつけられているようだ。
アインデウスが
「ディオス、お前は…自分のやった事が分かっているのか?」
「はい」とディオスは頷くが
ライドルが
「分かっているなら、あのような行動は取らん」
「すいません」とディオスは告げる。
ヴィルヘルムが
「お前が死ねば、残された妻達は? 子達は? 弟妹達はどうなる?」
淡々と告げる口調に重さがある。
ディオスは、本当に申し訳ないので「う…」とぐうの音も出ない。
ライドルが
「ディオスは、私やヴィルヘルム殿、アインデウス殿を、伯父のように思っていると、言ったな」
ディオスが頷き「はい。今でも…思っています」
ヴィルヘルムが
「私達には、そんなに信用がないのか…」
ディオスが土下座する。
「すいませんでした」
アインデウスが
「ディオス、お前の命は軽くない! お前が死んだら、どれほどの者達が悲しむか…理解しているか!」
ディオスは土下座したまま
「すいません。本当にすいません。軽率でした」
アインデウスとライドルにヴィルヘルムが視線を合わせて、アインデウスが
「ディオス、お前を…無期限謹慎とする。許可がない限り、このアースガイヤから一切の外出を禁じる」
ライドルが
「良いな…」
ディオスは表を上げて頷き
「はい。仰せの通りにします」
この三人は怒らない。威圧だけで十分に相手に反省を促せる。
それ程までに愛情が深いのだ。
愛情深い人ほど、強い威圧を持てる。
故に、アインデウスとライドルとヴィルヘルムは、皇帝であり王なのだ。
正座させるディオスを三人が立たせて、ライドルが
「さあ、話を聞かせてくれ」
と、ディオスに今までの事を語らせた。
大方の事は、合流してから分かっていたが、やはり本人の口から告げる事の方が重いのだ。
こうして、ディオスは、三人の相談役と共に、ホーリートライアングルでの事態を洗いざらい話した。それはお酒と美味しい料理を交えての語り合いだった。
この日をもって、ディオスは、アースガイヤから外宇宙や、外時空へ許可無く出る事ができなくなった。
その為、外宇宙や、外時空への派遣は、ディオスのセイントセイバー達12名の仕事となった。セイントセイバー達がディオスの名代になったのだ。
そして、ディオスは一番に迷惑を掛けた家族、出産前のクレティア、クリシュナ、ゼリティア、ソフィアを前に土下座して
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。迷惑を掛けました。どんな償いでもします」
もう、出産間近の四人は大きなお腹を抱えて、土下座するお腹の父親ディオスへ、ソフィアが
「まあ、帰って来てくれたから…それで良しってするけど」
ゼリティアが
「今後、こんなバカな事は止めておくれな」
ディオスは、表を上げるとボロボロと涙を零す。
寛大すぎる妻達に泣いてしまう。
「はい、ごめんなさい。本当にしません」
そして、アースガイヤに帰って来て何時もの日々が始まる前に、外出たびにディオスが町の人や、周囲から
「そんなにオレ達、私達が信用できませんか!」
「貴方が死んだら、このアースガイヤはどうなるんですか!」
「もう、こんなふざけた事、絶対にしないでくださいね!」
怒られ続けた。
ディオスは凹んで、コリゴリだと痛感した。
そして、ミリオンに行って、ミリオンの天頂部にあるコロニーの一つに入り、誰もいない静かな公園で
「おーーーーい 時空ストーカー」
「誰が時空ストーカーだ!」
と、時空転移して収天螺王が出現した。
ディオスは笑み
「いや、本当に助かったよ。今回は…」
時空ストーカー、収天螺王は、浮かびながら葉巻を吹かし
「まあ、オレとしても…それなりにメリットがあったのと、それに…何より強力な超越の一人を守れた。それだけさ」
ディオスが
「しかし、良く極天が来てくれたもんだ」
収天螺王が
「お前のセッティングした通り、超越級の戦いをして時空階位を上げた事によって多くの超越達、宇宙王クラス達が集まれる場が完成して、それに引っ張られ来たのさ」
ディオスが考え
「それで、進化の果ての極天と、タメが張れる極天が来てくれるなんて…都合が良すぎるのでは?」
収天螺王が
「アイツは、□□□□□は、お前とも繋がっている。お前は、四つの極天と繋がっている超越の中でも希な存在だ。だからこそ、可能だった」
ディオスが収天螺王を見詰め
「私をダシに使ったんじゃあないのか?」
収天螺王はニヤリと怪しげに笑み
「さあ…アイツにはアイツなりの思惑がある。それだけじゃあねぇか? まあ、今回の事でアルダ・メルキオールは、アヌンナキではない別の超越として転生するだろう。それを追いかけるのは、逆しまの弟、アシュリード達に任せれば良いだろう」
ディオスが
「アヌンナキの干渉は?」
収天螺王が
「心配するな。お前が奪還した事で、連中との繋がりが切れた。後は…上手くいくさ」
ディオスが考えながら
「アルダ・メルキオールと同じアヌンナキの存在が、あと…二つ残っている」
収天螺王は肩をすくめ
「ソイツ等は、まだ、こっちでも見つかっていない。いや、見つけられないだけかもしれない」
ディオスが真剣な顔で
「いずれ、出会うのか?」
そう、自分の特異な縁によって引き合わされるのか? それが心配の種だ。
収天螺王は腕を組み
「それは、こっちとしても分からない。まだ、どう…因果が絡むか…分からん」
ディオスは渋い顔をして
「そうか…分かった。まあ、遭遇する事を考慮して色々と準備はするさ」
収天螺王が
「もう、聞きたい事は終わったか?」
ディオスが
「そっちと、ライアーの約束通り、ライアーはこっちで貰うが…良いのか?」
収天螺王が頷き
「ああ…それでいい」
ディオスが頷き
「分かった。ありがとう」
収天螺王が手を振って
「じゃあな。謹慎の聖帝様」
と、時空転移して消えた。
ディオスは、「はいはい」と告げて見送った。
アシュリード達は、そのままホーリートライアングルを維持しつつ、逆しまの兄、アルダ・メルキオール達の捜索を、天臨丞王の組織PDSIと協力して行うそうだ。
ホーリートライアングルの天頂の王座には、誰も座っていない。
そこは、兄の席であるとしてアシュリードは座らなかった。
復讐者の合衆国だったホーリートライアングルは、今や…迫害された者達を受け入れるホーリートライアングルとなった。
そして、ディオス達、アースガイヤとも緩やかに繋がりを構築もした。
ディオスは、厄介事も増えるが、繋がりも増えていると感じるのであった。
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