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天元突破の超越達〜鉄拳の女王〜  作者: 赤地鎌
ゼーレ エイビカイト
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第529話 真実と光

次話を読んでいただきありがとうございます。

よろしくお願いします。


ディオスは、アルダ・メルキオールの側近達から伝えられる真実に…

 別時空、別の平行世界の地球から始まった宇宙級超技術文明が創り出した創成機関、メルカバーの中枢、500メートルの巨大な演算システム、セフィロートの空間で、アヌンナキ…アルダ・メルキオールの両腕とされる黄金の獅子レオニドス、銀の竜メファノタスがディオス達に、この天の車…メルカバーに関しての話を始める。


 メファノタスが右腕を掲げると、500メートルの空間機関演算システムのセフィロートが息を吹き返した。


 ディオス達、ディオス、充人、ライアー、キャロル、アシュリード

 その周囲を囲んで守るセイントセイバー達、信長、ユリシーグ、カイド、ラハトア、アーヴィング、阿座に、セイントセイバー達の女組にしてネオデウスの奈々、洋子、綾妃、悠希、愛、朱里。


 その全員の正面にメファノタスとレオニドスが並び立ち、周囲に立体映像のデータを開示させる。


 そこには、数多の銀河間の戦争が記されている。

 宇宙戦艦同士の衝突、惑星を破壊する攻撃、惑星規模の兵器群。

 機神と似た、装甲巨人ロボット。

 まさに、宇宙戦争そのモノだ。


 メファノタスが

「この文明達は、様々な兵器を生み出した。主は無人兵器だったが…その中でも…とある存在を創出させた」

と、告げたメファノタスと、ディオス達の間に、その存在のデータ映像が出た。


 そのデータ映像には、ネオデウス化人類、恒星間戦略兵器ネオデウス

 ネオデウス1982号305番

 アラタ・フォルニクス少佐。


 レオニドスが

「この世界の地球から始まった人類は、とあるオメガデウスとの融合体を作った。それが…そのネオデウス1982号305番だ」


 メファノタスがニヤリと怪しげに笑み

「それは成功して…多大な成果を上げる伝説の戦士、レジェンドを作り出した」


 レオニドスも同じ怪しげな笑みをして

「その成功例に取り憑かれた者達は…全てを超越した存在、神を作ろうとした」


 ディオス達の周囲にデータの立体映像が幾つも投影される。


 メファノタスが右手をあげ

「まずは、知能機能を極限まで上げた存在、巨人型人類…ネフィリムを創造した」

と、あげた右手に上に、40メートル級までに巨大化した人類の設計図が投影された。

 メファノタスは続ける。

「高い知性は、空間認識を拡大させ、空間のエネルギーを操作できるまでになったが…限界が来た」


 レオニドスが左手をあげると別のデータ映像が出て

「そして、次に…システムとの融合体、つまり…兵器と人間の融合体を作り出した。そこにいるファイブ・エクソダス殿の原型を作ろうとしたが…」


 それを聞いて充人が視線を鋭くさせる。


 レオニドスが「機械と人の融合は」と告げると、次々とマシンと合体して失敗した者達の立体映像が流れる。

「商業的なレベルでは成功だが…。神には至らなかった」


 メファノタスが演者のごとく両手を広げ

「構築物質まで粒子とした光の巨人ネフィリム。マシンと人の融合マシンナー。どれもこれも…神には程遠く、限界を迎えた後…このメルカバーを管理していた組織は暴走した」


 レオニドスが

「神を生み出すという大義名分の為に、人々を実験体にして、その実験データを売買して利益を貪った。これが人の本質、ホモサピエンス(賢き人)の正体さ」


 信長が

「オレ達が、それ程に愚かだって言いたいのか!」


 レオニドスが

「勘違いして貰っては困る。君達、セイントセイバー達…いや、アースガイヤの民は、ネオ・インテリジェンス・スピーシーズ。新たな知的種だ。こんな愚かで傲慢な地球から始まった原始人とは違う。そうだろう…聖帝殿、機神人類殿、MYの継嗣殿」


 ディオス、充人、ライアーは無言だ。


 メファノタスが

「同意と取ってもよろしいかね?」


 ディオス達、元地球人類は、何も言えなかった。

 それをレオニドスとメファノタスは見抜き、メファノタスが

「人は獣だ。自らの悪性こそ全ての人の証明であり、良き部分は個人の努力であり個人のモノだ。

 だが人類は、悪性こそ個人のモノで、善性こそ人類全体を声高に叫ぶ。

 なんと、愚かな事だ。白痴の極みだ」


 レオニドスが

「もっとも人を殺した言葉は何だと思うかね? 大義名分、正義だよ。

 人は正義の為に人殺しをする。

 その本質は、己の強欲だ。ここは…このメルカバーは…人の強欲によって誕生した強欲を、悪性を証明する博物館さ」


 メファノタスが

「我が御方、アルダ・メルキオールも、その正義と大義名分という人殺しの理由によって、人からモノにされた」


 アシュリードが

「違う! そんは」


 ドンとレオニドスが地を踏み締め激震させ

「黙れ、キサマが…それを語る権利はない。所詮、お前は、他人の正義に乗っかる愚か者と同じだ」

と、レオニドスが超位者の殺気を放つ。


 メファノタスが嘲笑いのような顔をして

「アシュリード…。いや…ユウキ・オオカワ。お前の両親は、お前を生かす為に、兄であるゲンキ・オオカワを売った」


 アシュリードが

「その原因を作ったのは、このメルカバーの連中だ! 母さんや父さんは何も悪くない」


 メファノタスとレオニドスが、髑髏の笑みを向け

『自らの悪意から目を背けるな!』

と、二人して告げ、レオニドスが

「お前の両親は、その宇宙域で、このメルカバーの組織を支持していた。そこで非道な実験が行われていると知っていても、そこから生まれる利益の為に、目を瞑っていた」

 メファノタスが

「民主主義だろう。過半数が救われるなら、少数を切り捨てる。それが民主主義だ。多数決の理論だ。それを容認して来たのに、いざ、自分が犠牲になる番になった瞬間…間違いだと訴える。まさに人間という獣だ」

 

 アシュリードが

「違う! 父さんも母さんも! 兄さんの事を愛していた。だから、だから!」


 レオニドスが

「そうだ。愛していたが…お前の方が良かった。健康で問題なく、無事に育っていた」

 メファノタスが

「だが、兄である御方は、偶々…実験の産物にされた。御方以外の多くもだ」

 レオニドスが

「その実験体の産物になった子達を、その親達は売る事を決めた」

 メファノタスが

「それが正しい、それが間違いない、それは当たり前、常識なんだ。わたし達は正しかった…。そう言っていたろう」


 アシュリードが「おああああああ」と叫び右手に黄金槍を握り、襲いかかろうとするも


「すこし黙っていろ」

と、レオニドスが右手を掲げ何かを握る動作をした瞬間

「アア!」とアシュリードが悶えてその場に倒れて、這いずるようになる。


 メファノタスが

「君は、感情が幼いままだ。あの聖帝様達のように冷静さを見習うべきだと思うよ」


 レオニドスが、冷静なディオス達を見詰めて

「では、話を続けよう」

と、右腕をあげた瞬間、別の映像のデータが投影される。

 それは三百人にも及ぶ子供達が、何かのカプセルに入れられている姿だった。

「この子供達は、実験材料にされた者達だ」


 メファノタスが

「ある、特殊な物質…ナノマシン…アムザクの遺産とされるモノを体内に入れられ、変異を発露させた。そして、それをここいる連中は、有機体と無機物が融合した演算システムの材料にした」


 300人のアムザクの実験体にされた子供達がナノマシンで分解再構築されて、とある黄金に輝く三つのシステムに変貌する。

 その中心に最もアムザクの遺産に適応した子達が使われた。


 レオニドスが右手を掲げる上に、完成したシステムの映像が載る。

「こうして、メルキオール、バルタザール、カスパールとされる高次元バイオコンピューター・エデン・ツリーが誕生した」


 ディオスが

「つまり、それが…お前達の…アルダ・メルキオールの元だと…」


 レオニドスとメファノタスは笑み

「その通りだよ。聖帝殿」

と、メファノタスが告げる。


 レオニドスが

「このメルカバーのデータを取り込み、高次元と繋がるメルカバーの動力、オメガデウスと接続され、エデン・ツリーの一つ、メルキオールが。我が御方になった」


 メファノタスが

「ゆっくりと深く熟成するようにアヌンナキになった御方が、とある時…メルカバーの襲撃に遭遇した。なぁ…その襲撃者に手を貸したライアー

 いや、シンタロウ・アサヌマ君…」


 ライアーが冷徹な視線で

「私は、彼らに手を貸した事に後悔はない。彼らは…いや…ユウキ君達の両親は、本気で後悔して、自分が犠牲にした子供達の為に死ぬ気だった。それだけは真実だ」


 レオニドスが首を傾げ

「虚言だろう。自分のやった事に良心の呵責に押し潰されそうだった。それが本質だ。

 犠牲にした子の為に死ぬではなく。

 自分の罪を直視できなくなって暴走した。それだけだ」


 メファノタスが地に伏しているアシュリードを見て

「かわいそうに…アシュリードは、その両親の妄執に取り憑かれているんだよ。アシュリードのようなタイプの人間は、感情を受け取りやすいからねぇ…」


 伏しているアシュリードが力を振り絞り

「違う。本当に…父さんや母さんは…兄さんを愛していた。ずっとずっと兄さんを失った事を後悔して、泣いていた…だから…」


 レオニドスが

「と…まあ、彼は一方通行な感情だけに支配されている。冷静な聖帝殿や、機神人類殿なら分かるだろう。人の愚かさの極限を…特に機神人類殿なら…」


 充人は視線を落とす。

 そう、ここは…かつて自分の始まりとなった愚か者の巣窟の古巣と同じだ。


 ディオスは眉間を寄せている。

 ライアーが

「ディオス、契約を」

 

 ディオスが

「ライアーと、契約している。そちらの御方アルダ・メルキオールが持っているモノ…私のような超越存在達の魂が積層した」


 レオニドスが

「ああ…カログリア達の事か…」


 ディオスが

「その魂達の解放に協力すると…」


 メファノタスが

「それは、我が御方と話し合って欲しい。まあ、聖帝殿と御方の力が合わされれば…望みは可能だろう。ライアーよ。それが望みなら、我らに付いた方が良い筈だ」


 レオニドスが

「聖帝殿、愚か者達の後始末に巻き込まれる所縁はないはず…」


 ディオスは考える。

 信長が

「兄貴は、アースガイヤのディオスで、オレの兄貴だ。だから…関わる意味はないと思う」

と、きっぱり断る事を促すと、セイントセイバー達が頷いた。

 悪意が由縁の事に関わる必要はない。


 メファノタスが

「我が御方も、この過去の事にわだかまりはない。状況が状況だった事と、人のサガとしてどうしようもない事だった。そう納得している。何時までも怨念に取り憑かれている方が悪い」


 レオニドスが

「人は獣、故に…我らデウスエクス(人神)が生まれた。これもまた、人の本質である悪が行った歴史の一幕。聖帝殿は、聖帝殿の愛すべき者達の歴史を紡げば良い。それだけだ」


 レオニドスとメファノタスは、問題ないと紡ぐ。

 その理由は、御方であるアルダ・メルキオールが二人に告げた言葉があるからだ。

 人間には二つの種類がある。合理的と非合理的だ。

 合理からみれば、それは非合理だが…。

 非合理からみれば合理的なのだ。

 人の本質は悪だ。だが…それは善性と表裏一体だからこそ。

 悪の裏は善、善の裏も悪なのだ。

 アヌンナキ(完璧なるモノ)のアルダ・メルキオールだからこそ、完璧に人を理解出来るのだ。非合理な塊である人間性を、そこから導き出された答え

”非合理な結論があるかもしれない”

と…。


 レオニドスとメファノタスは、ディオスを見詰める。


 ディオスが、不意に充人を見ると、充人は微笑み

「どんな結論だろうと、オレは受け容れる。お前はお前なんだ」


 ディオスは微笑みを返して

「ありがとう。充人おじさん」


 それを聞いて充人は察して強く目を瞑る。


 ディオスは、囲んでいるセイントセイバー達をかき分け、地に伏しているアシュリードに歩み寄り、神格真法(アインデウス)の魔方陣で、麻痺させている力を相殺させて、アシュリードを立たせて

「今日から、ディオス・グレンテルから杉田 優志郎へ戻る」


 レオニドスとメファノタスが鋭い視線になる。


 セイントセイバー達が呆然として、充人は俯いた。


 ライアーとキャロルは、優志郎へ戻ったディオスに近づき共に並ぶ。


 ディオス…優志郎は、アシュリードのホコリを払いながら

「私は、親だ。家族がいる。だから…子を売ってしまい悔恨で怨念となった親達の気持ちが痛いほどに分かる」


 セイントセイバー達が青ざめ

「兄貴ーーーーー」

『ディオスさーーーーーん』

と、全員が悲痛な叫びを。


 ディオスは、鋭い顔のレオニドスとメファノタスを指差し

「お前達の主、御方に伝えろ! 私は、お前を…アルダ・メルキオールを人に戻す」


 メファノタスが苛立って歪んだ顔を向け

「残念だよ。所詮、キサマは□□□□□の傀儡、アンデレーブビーリア(救極煌王)という事だ」

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次話もよろしくお願いします。

ありがとうございます。

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