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ハルフブキが舞う季節に  作者: しろちゃんまま
episode羽留(高校生)

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如月羽留(きさらぎはる)この春から高校生になる。

私には子供の時から大好きな幼なじみがいる。

隣に住んでいる、東堂風吹(とうどうふぶき)だ。

風吹とは親同士も仲が良く物心つく前から一緒にいる。

だから自然と私は風吹の事が好きになった。

小学生低学年までは一緒にいても違和感なかったが高学年になっていくと周りも色々言い出してきた。

「羽留ちゃんと風吹くんって付き合ってるの?」って何回も言われていた。

そうなら本当に良かったのに…残念ながら全くそんな兆しはなかった。

私の好きの気持ちはどんどん大きくなって行くのと比例して風吹はどんどんかっこよくなっていった。

私だけが風吹のかっこいい所知ってるって思ってたのにいつの間にかみんなに知れ渡っていた。

子供の時から顔が整っていて可愛い男の子だった風吹が中学に入ると背ものび今では180cm以上ある。

私は150cmなのでいつも見上げている。


「相変わらず羽留は小さいな」

「風吹より30cmも小さいからね」

首が痛くなるから上をむくのをやめて話す。

「話す時は相手の目を見ないとダメだろ?」

「風吹の顔みてたら首痛くなるんだもん。」

「羽~留」

「はいはい。ネクタイ結べばいいんでしょ?」

「分かってるじゃん」

私達の中学はブレザーとネクタイだった。

風吹はめんどくがっていつも私がネクタイを締めてあげていた。

「いい加減、自分で覚えなよ。」

「大丈夫!!そのうち覚えるって。」

「……出来たよ」

「ありがとう!じゃあお礼に途中まで一緒にチャリに乗っけてやるよ!」

よくよく考える振りをして言う。

「大丈夫だよ~ちょっと太ってきたからダイエットしたいから歩くよ」

「ええ?!」

「風吹は気にせず自転車でいきなよーもう私出るね。」

「うん」

風吹には言ってなかったが、実は1年生の終わりに自転車に乗らして貰っている所を見られてからいじめられている。

この間は知らない男子にスカートにジュースをかけられた

初めは下駄箱にゴミが入っていたが、風吹が発見し犯人の子にキツめに言ってくれた。

それから風吹がいない所でされる様になった。

初めは先生にも相談していたが、自分で対処しないと!!と言われてからもう言うのをやめた。

後、1ヶ月もしたら卒業だから頑張ろう!!

風吹の自転車に乗っていたのもあるが実は1番の原因は風吹の好きな子を傷つけたのが理由だった。

風吹と同様に人気のある女の子を傷つけた私は大罪人の様な扱いだ。

今日は何もありませんように…

祈りながら歩いて登校する。

教室に入る前に腕を引っ張られる。

びっくりして顔を見るとこの間ジュースをかけてきたあの男子だった。

怖くて声が出ない。

耳元で言われる。

「お前がいつになったら東堂くんを諦めるんだ?藍良ちゃんと東堂くんは両想いなんだそ。お前が邪魔してるのが分からないのか?お前のせいで藍良ちゃんは傷ついてるんだぞ。」


林藍良(はやしあいら)ちゃんはこの学校のアイドルだ。

そして風吹が入学した時から好きな女の子だ。

風吹の甘い視線の先には必ず藍良ちゃんがいる。

そして藍良ちゃんの視線の先にも風吹がいるため付き合っていなくても皆の周知の事実だった。


「お前のせいで……」

男子生徒がいきなり飛び蹴りをしてきた。

体格もいい生徒に蹴られて私は倒れ込んでしまった。

「お前は無様な姿がお似合いだ。」

笑いながら見下ろしてきた。


「お前の方がもっとお似合いだよ」

男の体が飛んでいった。

風吹が般若の様な顔で仁王立ちしていた。

「風吹……」

私は泣いてしまった。

目に涙が溜まって風吹の顔は見えなかったが、多分いつもの優しさ笑顔なんだと思う。

そのままおんぶして保健室に連れて行ってくれた。

廊下ですれ違う女子からは鋭い視線を向けられてたが、今は痛すぎてそれ所ではなかった。

保健室の先生が急いで見てくれたが、病院へ行った方がいいとの事で親に迎えに来てもらった。

「ふーくんありがとうね。」

「おばさん!当然の事をしただけだよ。」

「お母さんありがとう。」

「何であんなに遠くの高校に行きたいって言ったんだろ?って不思議だったけど、今日の事で分かったわ。いつから?」

「1年の時から」

「1年……なんで言わなかったの?」

「心配かけたくなかったの」

「このまま学校休んでもいいのよ?どうする?」

母親が心配してくれてるのが痛いほど分かった。私は泣きながら言った。

「行きたくない」

「お母さんも気づかなくてごめんね。」

「怪我が治ったら入学するまでおばあちゃん家に行ったらだめ?」

「いいよ。おばぁちゃんも喜ぶよ」

「ありがとう」

家の近くの高校も受験していたが実はそこへは行かず、関西の寮がある高校に入学が決まっている。

近くに祖母の家があり週末はそこに帰るつもりだ。

私がこの高校に行くことは担任と母親しか知らない。

風吹は同じ高校に行くと思っている。

そこには藍良ちゃんも行く。2人が付き合ってラブラブしている姿を見たくなかった。


2週間に怪我が治って学校に卒業証書を貰いに行った。

「実家から離れて大変だと思うが如月ならやれる!頑張ってこい!」

「ありがとうございます。」

学校を出て母親の車に乗り込む前に風吹に出会った。

「羽留!もう怪我は大丈夫なのか?」

心配してくれいる。嬉しくて心か温かくなる。

「うん。ありがとう。」

「そういえば、羽留って制服の色何色にした?」

風吹が通う高校は制服を選べる。

バスケが強い高校でもあるからスポーツ推薦で風吹は行く事になった。

風吹は頭もいいから他の高校も狙えたが近くがいいからって選んだらしい。

「まだ決めてないけど、風吹は紺の方が似合いそうだね。」

「そっかァ。了解!!!これからどこか行くのか?」

「春休みの間、おばあちゃんの家に行く予定なの」

「関西の?」

「うん。」

「羽留~早く行かないと暗くなっちゃうわ…」

「お母さん呼んでるから行くね~バイバイ!」

「おう!またな」

私は笑顔で手を振った。さよなら風吹。

元気でね。

あなたの幸せを願ってます。

私は初恋に終止符を打った。


高校に入ったらとにかく友達を沢山作りたい。

中学時代の嫌な思い出を塗り替えたい。

胸を膨らまさながら祖母の家に行った。

おばあちゃんはとにかく喜んでくれた。

高校の見学や寮へ行って手続きがいるために学校に行った。

先輩達が優しく案内してくれた。

私の寮の部屋に案内してもらった。

搬入は3月25日以降でする。

それまでは出された課題をしていく。

私はデザイン科被服コースなので色んな服をデザインし実際に1着、服も作ってそれを提出する事になっている。

充実した時間が過ぎていく。

あっという間に25日になり寮へ荷物を搬入する日になった。

「おばあちゃんありがとう」

「いつでも帰っておいでね。頑張っておいで」

祖母と別れて母親と一緒に寮へ向かう。

他にも搬入する人がいた。

自分の部屋に搬入した荷物を片付けていくと同室の子がやって来た。

林道晶希(りんどうしょうき)だよ!よろしくね」

晶ちゃんとの出会いだった。晶ちゃんは見た目かっこいい男の子みたいな感じだった。

「如月羽留です。こちらこそよろしくね」

「羽留ちゃんかあ。私の事は晶ちゃんでいいよ」

「晶ちゃん。じゃあ私の事は……」

「はぁちゃんって呼んでもいい?」

「うん!」

初めて出来た友達凄くいい子で良かった。

他にも新入生がいっぱいいて新入生だけで20人位知り合えた。

晶ちゃんがはぁちゃんって呼ぶので先輩達もはぁちゃんと呼んでいた。

「はぁちゃんって関東からきたんやんなぁ?やっぱりめっちゃ都会なん?」

この関西弁で話しかけてきたくれた子は香川結(かがわゆい)ちゃん

「関東って言うだけでそんな都会って事もないよ」

誰かがLINE交換しよーと言ったので皆で交換する。

デイルームでしていたので、先輩達や男子も集まってきた。

この学校の校風なのか男女の先輩達も親しみやすかったので寮の殆どの人と交換していた。

寮に入っている生徒は皆、地元ではない。他県や他市町から来ているため仲間意識が強いらしい。

隣に座った男の子が言った。

「これからよろしくね。はぁちゃん。」

「うん!大ちゃん」

木下大誠(きのしたたいせい)くん、私の人生を大きく変えてくれる人との出会いだった。

夜は寮母さんと先輩達が歓迎会をしてくれた。

この寮は朝、夕ご飯が出るし、寮生は学食でお昼を準備してくれているため凄く助かる。

男子寮、女子寮の寮長の先輩が挨拶する。

「1年の皆さん、おめでとう。男子寮の寮長の後藤律(ごとうりつ)です。分からない事もいっぱいあると思うけど気にせず俺たちに頼ってください。今日は楽しんでね」

「初めまして女子寮の寮長の白鳥かれんです。この寮は皆分け隔てなく仲良くしています。1年生が仲間入りしてくれて嬉しいです。これからもよろしくね」

「「では!乾杯~」」

沢山喋って、食べて凄く楽しかった。

友達出来るか心配だったけど、この学校にきて良かった。

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