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チートな親から生まれたのは「規格外」でした  作者: 真那月 凜
第1部 旅の準備

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19_遠い道のり③

「マンティコア…?」

Aランクの魔物だ

しかも全長が4mくらいあるのか…?


「エンドレスはこれで決まりだな」

都合のいいことに、この1体以外はバジリスクの姿もない


「ルーク!あの尻尾先に何とかして!」

シャノンが叫ぶように訴える

3mくらいあるサソリの尾

その先端からは毒がまき散らされる

確かに厄介だ


「引き受けた!」

ルークはマンティコアの真正面にいたにも拘らず、背後に回り込んでゆらゆらと振り回される尾を狙う


「げ…」

切りつける瞬間、しなるように動く尾がルークを叩きつける様にうち飛ばした


「ルーク!」

「だいじょ…ぶ。先端じゃなくてよかったよ」

すぐに立ち上がったのを見てホッとした次の瞬間、マンティコアは俺達のはるか上空に飛びあがっていた


「くそっ…羽は厄介だな」

「ここの天井が高いのはあのせいか…」

このフロアに踏み入れてから違和感はあったんだ

ただでさえ高い天井を持つ迷宮の、通常のフロアの3倍以上の高さにある天井に、デカい魔物が出るとは思ってたけど…

巨体が上空から仕掛けて来る攻撃は想像以上の威力だ


「羽の風圧ってこんなにすごいもの?」

風圧に耐える様に足を踏ん張るシャノンに苦笑する

「羽もデカいからな…」

さてどうするか…

魔法で攻撃しながら考えるもなかなかいい案は浮かばない

弱い威力の魔法は風圧だけで吹き飛ばされる

地上に引きづり降ろさない限り物理での攻撃は厳しい


「膨大な魔力を練るか…」

効果があるか分からなくてもお互いに浮かんだ案を伝え合う

それらすべてが空振りに終わった


「まさか…」

この時俺はあることに思い至った


「ルーク!」

「何?」

『でかめの雷か複数の攻撃を羽に直撃させれるか?』

俺はあえてルークの側に立って耳元で尋ねるとルークは頷いた

マンティコアの気を反らすために、今度はシャノンに大声で伝える


「シャノン、レーザーで尻尾狙え!できるだけ動体に近い部分!当たるまで繰り返してくれ」

「わ、わかった!」

シャノンは聞きたいことがあるという目を向けて来たものの、その余裕はないと理解したのかすぐ行動に移った

俺は出来るだけ大きな魔力を練り上げる


“ドッ…”


光と鈍い音の直後うめき声が上がった


「今だ。好きにやれ!」

そう言いながら俺は練り上げていた魔力を解放した


『トルネード』


ルークは上手くやったらしく左右両方の羽に無数の穴が開いていた

1つ1つはデカくはないけど、その穴はマンティコアの羽からの風圧を無力化した

それと同時にマンティコアは少しずつ地上に近くなってくる

竜巻の中で羽や尻尾が切り飛ばされていく

魔法が弾き飛ばされなければあとは繰り返すだけでいい


「やった!鞭みたいな尻尾無くなった!」

「首狙うぞ!」

「リョーカイ」

「分かった!」

2人が返事したのを確認して俺はマンティコアの正面に回り込む

首を狙いに行った2人とは別に、俺は胸元に飛び込んだ

剣を突きさして…


『爆発』


「え?」

「は?」

同時に聞こえて来た声に思わず苦笑した


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