12_合同で迷宮へ②
「悪い、待たせたか」
マリクが先に声をかけて来た
「まだ時間じゃないから大丈夫だ
「ルークランクアップしたって聞いた。おめでとう」
「ありがとリアム」
「分かってはいたけどやっぱおいて行かれるよな」
「産まれてすぐに妖精の祝福を受ける人間と比べるのが間違ってるんだよ」
マリクが呆れたように言う
「ルークとシャノンにはお礼を言いたかったんだ」
「「お礼?」」
思わぬ言葉に2人は首を傾げる
「毎月、剣術と魔法を教えてくれてるってチビ達が喜んでた」
「生活魔法使える奴が増えたから先生たちも助かってるみたいだしな」
その言葉にシャノンが嬉しそうな顔をした
まぁ、泣きごとを言ってたことを考えれば当然か
「雑用の手伝いでも役に立つらしい。生活魔法でも使いこなせない人はたくさんいるから」
「そうだよな。俺らみたいに親が使えれば教えてもらえるけどそうじゃなかったら難しいか」
基本的に使うスキルは備わっていても使い方は刷り込まれていない
誰かに教わるなりしないと使いこなすことは出来ない
しかも魔道具が発達してるだけに生活魔法が使えなくても生活に困ることはない
ただし孤児院など予算の限られ所ではその魔石を購入する費用が重くのしかかる
そういう意味では生活魔法を使えれば魔石の消費量を抑えることが出来るってことか
「孤児院にいるってだけで損することもある。それが少しでも解消されるなら2人のすることに意味があるってことだな。じゃぁ順番にこれに魔力を」
俺は円盤状の魔道具を取り出した
これは即席パーティーとして登録するための魔道具だ
ギルドで申請して受け取り、魔力を流した全員がパーティーと認識されるらしい
そしてその情報がギルドカードにも反映される
はっきり言ってその仕組みはさっぱりわからない
でもそんなものらしいという認識で皆使ってる代物だ
ちなみにこの魔道具をギルドに返却した時点で即席パーティーが解消される
その期間に縛りはなく1日でも数か月でも効力は変わらない
だから護衛依頼を共同で受ける時なんかにも重宝されてるらしい
「これで全員だ」
「OK。じゃぁ転移陣で30階層まで降りて31階層と32階層は突っ切る。目的の階層は33階層だ」
「リアムとヨウはサンドイッチした方がいいよな?」
ルークが尋ねて来る
リアムとヨウはDランクだ
「そうだな。俺が先頭でリアムとヨウ、その後ろにシャノン、マリクたちCランク3人を挟んでルークかな」
「了解~。先に皆に補助かけるね」
シャノンは入り口でそう言うなり全員に補助魔法をかさねがけする
「すげ…」
「てか補助って他人にかけれるのか?」
「そうみたい。私もシアに聞いて初めて知ったんだけどね」
シャノンはそう言って笑う
「よし、じゃぁ行くぞ~」
皆が頷いたのを確認して迷宮に入った
転移陣に皆が乗ったのを確認して行先を設定する
次の瞬間には30階層に飛んでいた




