11話 蛇
翌日、店は休業日。私はサンを連れて服を買いに外に出たのだった。
「こういう休みの時に服とかの生活必需品を買い揃えないとね」
「そうだな、服はドレスがいいのか?」
「ドレスがいいね、いつも着慣れてるしキャラにあっている」
「血濡れのドゥーロってか、いいね」
私とサンはドレスの店に入り、品定めをしていった。
(出来れば赤色のドレスがいいけど白色でもいいなぁ)
「これ装飾が凄いね」
「キラキラしているね、これにするの?」
「いや、こんな派手な奴は好みじゃないね、私はこういう無骨なドレスがいいんだ」
「それでいいんだったら買うけど……いいんだね?」
「別にいいよ~」
そして私は赤いドレスを2着買い、街中を歩いて行った。
「ドレスを買えたから次は何処に行こうかな」
「私は服を買えればよかったんだ、サンはどうするの?」
「いい包丁研ぎあれば買いたいね。最近厨房の包丁の切れ味が悪くなってるからね」
「確かに包丁の切れ味が悪いと思ってたんです」
「なら100円均一に行ってみるか。包丁研ぎぐらいあるだろう」
私とサンは100円均一に向かい、包丁研ぎを買おうとした。
「そう言えば素朴な疑問なんだけどどうしてヴァンパイアは人の手によって作られたんだろう」
「知らない、施設で改造手術を受けたって言ったけどどうして受けさせられたのか分からないんだ」
「その施設っていったいどこにあるの?」
「それも分からない。だから喫茶店や探偵でヴァンパイアに積極的に関わろうと思ってる、施設の場所を知ってるヴァンパイアを探すためにね」
「だから危険を冒してもヴァンパイアを」
「ちなみにあなたの家に導かれた理由は血の臭いがしたからヴァンパイアがいるっていう考えだったんだ」
「そうなんだ……実際はヴァンパイアじゃなく私を見つけたって事か」
包丁研ぎを買い、私とサンは街の中心に歩いて行った。
「人通りが多いね」
「そうだな、今日はなんだかライブでもあるのか?」
歩く人たちを見ていると店に来てくれた人がポツポツと居た。そして私とサンは寄り道でイチゴ飴の串を買ったのだった。
「このイチゴ飴甘いね」
「そうだな……店でも出せないだろうか?」
「もうそれ喫茶店じゃなくてスイーツ店になるよ……」
そんな話をしていると私の右の脛に痛みが走った。
「うっ!?」
足元を見てみると白蛇が私の右脛に噛みついていたのだった。
「サン取って」
「いや私はイチゴ飴を食べてるんだけど……コーンスネークかなこれ」
「ねぇ毒あるやつ!?」
「無いね、こんなところに蛇なんているのかぁ」
そんな会話をしていると人混みの中から一人の女性が出てきた。
「ごめんごめん、蛇が逃げ出してあなたに噛みついちゃった。ごめんね」
「大丈夫ですよ……少し痛いですが」
「本当にごめんね!」
そう言って女性は蛇を持って帰ったのだった。
「一体あの蛇は何だ?」
「蛇を外で放つなんて危機感無いなぁ~」
「まぁこういうのは奇妙な思い出で覚えておく方がいいかな。とりあえずやることを終えたし喫茶店に戻ろうか」
私は噛まれた場所を血で固め、皮膚を再生していった。そして喫茶店に帰る道中で気になるチラシが貼ってあった。
「このチラシ、何なの?」
「これは陰謀論が書かれたチラシだね、内容は政府は生物兵器を生産してるという、バカバカしい。生物兵器なんているわけないさ」
(いや考え方を買えればサンだって改造手術を咥えられた人なんだよ?あり得る話だけどこれは陰謀論なんだよな……)
やけに生々しい事を書いている陰謀論のチラシの前を通り過ぎ、喫茶店に帰っていった。陰謀論者が湧くこの世の中は本当に幸せなのか一瞬だけ考えさせられたのだった。
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