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でびるハンター  作者: 片山翔
第一章 始まり
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2/61

朝日

今日もエレンの街に朝が来た。


俺は焼き付けるような朝日を浴びながら、ここ「でびハン」の

事務所に足を踏み入れた。

「でびハン」ここは、いわゆる何でも屋みたいなものらしい。

俺はいつも通り、事務所のドアを開けた。


事務所に入ると相変わらず、だらしない格好で

書類に目を通しているオーナーのケイ。

そして、静かにコーヒーをすする。ケイの助手?のアルベール。

ケイがこちらに気付いたらしく、嬉しそうに呼びかけた。


「うぃーす!ヒロ!」


俺はそれに応じた。


「うぃーす。」


だるい体に鞭を打ち、俺は自分の机に移動した。

さて、いつも通りの依頼確認をするとしよう。


「・・・・・・・・・・・・・・・・。」


しばしの沈黙の後、その沈黙を断つようにケイは呟いた。

「暇だなあ。」

暇なのはいつものことだが、ケイのこの言葉に

俺のだるさは格段に上がる・・・。

アルベールは変わらず無言で、コーヒーを飲んでいる。


そういえば、「アルベール」名前からして男みたいだ。

それに追い打ちを掛けるようにアルベールの口ぶりも男っぽい。

どう見ても普通の女の子なんだけどな・・・。

歳は・・・十八前後だろう。


「!?」


俺は何を考えてるんだ?

全く朝っぱらから・・・。


そして、シルバー色のセミロングから覗かせる青い瞳が

彼女のチャームポイントだ。

どうやら、俺の脳内解説は止まらないようだった・・・。


依頼に目を通しながら俺は考えていた。

どう見ても、か弱そうな彼女だが俺より段違いで強いということ。

彼女の能力についてケイに聞いた時は何だかんだではぐらかされたが、

俺は俄然納得がいかない。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


相変わらずの沈黙っぷりだ。俺はこの沈黙が嫌いだった。

仕方ないので、いつもの通り適当に依頼を見て早々に沈黙を

解き放つしかない。


「お、楽そうな仕事があったぜ。」


ちょいわざとらしかったがしかたあるまい。


それにケイは食い付いた。

「マジか!ラッキーだな!」

「フッ!どうせまたふざけた依頼だろう?」

次に俺が答えるよりも早くアルベールが答えた。

「ん?前回のあれか?子犬探しの依頼か?ああいうの楽でいいじゃん!」

ケイは楽しそうにそう言う。

「貴様・・・。まさかいつも楽かどうかで依頼を決めているのか・・・。」

若干呆れ気味にアルベールはそう言った。

それに構わずケイは明るく答える。

「そだよー!」

おいおい。そんなんでいいのかよ。

俺は心のなかでツッコミを入れつつ少し呆れた。


「あ、そうだ。そんで内容は?」

「ああ、この近くの東に洞窟あるだろ?」

「あるね。」

「その洞窟の奥の地下水の調査のために水を

 採取してきて欲しいっていう内容だよ。」

「ほう、なかなかマシな依頼だな。」


本当はテキトーに選んだだけなんだが。まさかの好評。

俺はその流れに任せて続けた。

「だろ?とりあえず、依頼を受けるって事でいいよな?」

「うん。いいよん。」

相変わらず軽い奴だな・・・。


「じゃあ、依頼主と話をしてくるわ。」

「頼んだ!」

「おう。」


俺は依頼主に会うために事務所を後にした・・・。

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