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第八話



私は、病院で先生からの診断を待っていた。

お兄ちゃんも、今日は付き添いで来てもらっている。


「えー、篠原さん」

「はい!」

「…大丈夫ですね。治っています」

「やったー!!」


ようやく自分の足で歩ける!!

よかったな、といいながら、お兄ちゃんが私の頭を撫でた。

あの捻挫した日から、六日経った日曜日。

私は病院に来ていた。

病院にいかなくても、大丈夫なのにと思いながらも本当に完治したか知るためだと押し切られた。


「それにしても…。普通は2週間から1ヶ月程度かかるのですが…」


不思議そうに、お医者さんは言った。

自分でもびっくりしているんだけどね…。


―――


病院が終わり、次はどこに行くかの話になった。


「んー、別に行きたいところはないなぁ…」

「それなら、カフェにいかないか?コーヒーがおいしい店があるんだ。何か奢るぞ」

「ほんとー!?やったー!」


せっかくなので、そこに行くことにした。

カフェは、今の時間は空いていて、すぐに席につくことができた。

お兄ちゃんはコーヒー。私は、パフェを頼んだ。

パフェは値段のわりに、ボリュームがあって、味もいい。


「お兄ちゃんも、食べる?」

「ん?…あぁ、貰う」


それならと、器ごとお兄ちゃんのほうへ寄せようとした。

しかし、お兄ちゃんは私の手ごと掴んで、スプーンで一口食べた。

ざわりと店内の空気が揺れた。

それに気づかず、お兄ちゃんはうまい、と感想を言う。

これがイケメンの力か…!!

カフェにいたお客さんから、さまざまな声が聞こえてきた。


『わー、あの人、ちょーかっこいい!』

『イケメンすぎでしょー』

『美男美女で似合ってるなー』

『けっ、リア充が!』


ほとんどが、お兄ちゃんを褒める言葉だ。…最後のは違うけど。

それにしても美男美女の美女って、誰のことなんだろう…?

あ、あそこにいる美人さんのことかな!!


―――


12時前には、私達は家に帰ってこれた。


少し経ってから、二人で買ってきた材料でパスタを作った。

それを一緒に食べながら話す。


「リア、学校は楽しいか?」

「うん!」


まぁ、いろんなことがあったけどね…。

たとえば、会長にまた会って、追いかけられたりとか…。

屋上であったイケメンさんと、お弁当食べたりとか…。

部活が、無事に文芸部に決まって、今は真衣ちゃんと小説を書いているとか…。

あ、真衣ちゃんは鈴木さんのことです!!

この間から、名前呼びをはじめたんだよー!

新しい場所で仲がいい人をつくれるのはいいと思うしね!


「そうか…。それならよかった。リアにあの高校を進めたのは俺だしな」

「どっちみち、お兄ちゃんがいるから入るつもりだったよー」


かなり倍率高かったけどね…。

死ぬ気で頑張りましたよ!

雪菜も同じだから、余計にね!!


「リアと同じ高校に入れるのは、俺もうれしいよ。…そういえば、今度行われる行事、知ってるか?」

「え?どんな行事?」

「毎年恒例の新入生のためのものだ。2日間かけて行われる」


おおー!!なんか楽しそうだ!!


「1日目はそのときに発表され、2日目は午前中はスポーツ大会で、午後からはダンスパーティーだ」

「1日目は秘密なの?」

「あぁ、先生方と生徒会しか知らない」

「スポーツ大会って、リレーとかの?」

「そうだ。去年はもう少し遅かったが、今年は早くしたらしい。

生徒会長が先生方に頼んだみたいだな」

「会長が…」


なんだろう、すっごく嫌な予感しかしない…。

でも、楽しみだなー!!


「クラス対抗になるから、俺はリアと一緒の組だな」

「そうなの?…お兄ちゃんって、確か2年3組だよね?」

「あぁ」


おお!お兄ちゃんが一緒なのは、すっごくうれしい!!


「頑張ろうね!お兄ちゃん!」

「もちろんだ」


どうか、会長が私に関わってきませんように!!







ブックマーク、評価、ありがとうございます!

明日は平日のため、一話しか投稿できないかもしれませんが、どうかよろしくお願いします!


H28 12月22日

時間のおかしいところがあると、ご指摘いただいたので、修正しました。


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