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クラン 魔を狩りし者へようこそ ~深淵を目指す英雄見習いコンビ~  作者: 鎖月 弥生
第2章 巻き込まれる英雄見習い

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第43層目

 粗方今回の騒動の原因がわかったので、話題転換がてらダンジョン内の様子を先生に伝え、逆に姉御がこの1週間何をしていたかを聞いた。


 先生はこちらが間引いた量に戦慄し、俺たちは姉御がしでかしたことの大きさにドン引きした。


 いやまぁね。

 片や美人女優に負けない爆美女で、片やそこら辺のアイドルでも太刀打ちできない美青年。


 そんな2人にワンチャンお近付きになれる…!なんてチャンスが来たら、一般人ということもあってミーハー達が軽く暴走するのは分からなくないけどさ。


 日本全国からEランク冒険者が愛知に集まりつつあるって何???

 おたくら、ワンチャンにかけすぎでは???


 冒険者が各地のダンジョンに行きやすいようにって、Eランクからは公共交通機関の値段が半額になるとはいえ、いくらなんでもフッ軽すぎるだろ。


 それに今回の騒動がお盆期間とも重なるためか、都市部のホテルの価格が高騰していたり、一般の方々が帰省時に苦労することになりそうだったりと、割と社会問題に発展しつつあるらしい。


 いやー、これどうやって収拾をつけるんだ?

 俺は絶対手伝わねぇぞ、姉御。


 情報収集を手伝ってくれていた2号と目を合わせて、お互いの思考を同期する。

 向こうも面倒事はごめんと大きく頷いた。


 よし、これで分身ズを駆り出される事態になっても逃げられる。


 …必然的に呼び出された1号は何してるかって?

 1号は今、カットパイナップルを食べながら携帯用ゲーム機で遊んでる。

 あっ、台パンした。ろくでもない負け方したな、ドンマイ。


 にしても、やっぱとっとと身を固めるためにクランを創りたいな。

 今回の掃討戦に1枚噛ませろってDMに紛れて、それなりの数クラン参加への案内とかが来てる。


 中には恐喝紛いのものもあるので、前後の流れが表示されるようにスクショを撮って、ついでにアカウントと公式サイトの魚拓も取る。


 アンタらは然るべき処置をさせてもらうからな。


 そんな事を考えながら2号と収集した情報を纏めていると、脱衣場のドアが開く気配がする。


「カルマー、お風呂いいよー」


「ほいよー!」


 声に反応して振り返れば、ミルクティー片手に相棒が風呂から上がってきていた。

 んー、俺はこれに見慣れてるからなんとも思わないが、この姿をSNSに投稿したら今回の騒動よりも酷いことになりそうだ。


「相棒が風呂入ってる間に2号とこの一週間の騒動を調べて纏めといたから、俺が風呂入ってる間に確認しといてくれ」


「ん、分かったよ。ありがとね、カルマ、2号」


「SNS系は俺の方が得意だからな、持ちつ持たれつってやつさ。んじゃ、風呂入ってくる」


「行ってらっしゃい」


 ーーーーー


 赤コーラ片手に風呂から上がると、2号が3号を呼んで欲しいとアピールする。


 割と頻繁に分身達を出す都合上、それなりに広い部屋にしているから1人増えるくらいなんら問題ない。


 サクッと3号を創造すると呼び出された3号は2号と手短にやり取りをして、あれからさらに負け込んだのか、燃え尽きて天井を見上げている1号を担ぎ上げて風呂場へと向かって行った。


 …お前らも風呂入るんね。

 さっき思考同期させた時にそんな気がしてたから、湯船の栓は抜いてねぇけどよ。


「2号ー、温くなってっから追い焚きしてから入れよー」


 よし、聞こえてればあとはなんとかするだろ。


「おかえりカルマ、秋音先輩から電話来てたよ」


「おっ、それは良かった。んで、姉御はなんて?」


「とりあえず僕たちに迷惑をかけたことを謝罪してから、この1週間で集めた情報をまとめたいから、3日くらい頂戴ってさ」

「騒動に関してはハルさんのところのクランとDEAが動いてくれるみたいだから、1、2日もすれば収まるだろうって」


「ふーん、逆に言えば2日くらいこのホテルに缶詰ってわけか」


「そうなるね」


 英雄模倣(ヒロイックイミテーション)で隠密特化にすれば、空間魔法も合わせて俺は脱出できるだろうが、そうなると相棒を残す事になる。


 相棒にだけ窮屈な生活をさせる気はサラサラないので、ここは大人しく突発的な休暇を満喫するとするか。


「幸いと言っちゃあなんだが、食べ物も遊ぶものもチェストの中には山ほどある。なんなら必要な物は姉御に連絡してチェストに格納させればいい」


「えぇ…」


「元はと言っちゃ姉御の見込みの甘さもあるからな。それくらいしてもらってもいいだろ」

「というか、先生が断るのを許さんさ」


「たしかに、万城目(まんじょうめ)先生はこういうとこキッチリしてるからそうだろうね」


「だろ?という事でこの突発的な休暇を楽しもーぜ」


「ふふっ、そうだね。積読しちゃってる本いっぱい読もーっと」


「いいねぇ、俺は分身たちと積みゲー消化するかな」


「Eランクに昇格前は勉強漬けで、昇格後はダンジョン漬けだったからね。ちょうど良いリフレッシュタイミングだったかもね」


「そうだな。一息ついて墓参り済ませたら姉御の話聞こうぜ」


「うん」


 つーこって、少し窮屈ではあるがお盆休みとしゃれこみますか!

 分身たちが戻ってきたら1号のゲーム機をテレビに繋いで大乱闘するぞー!!!


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