9話
「ありがとうございます」
涙目になっていた涼介は、袖口で涙を拭うと神様が異世界の今後の事を確認してきた。
「今後の事じゃが、異世界に行くと言う事で良いんじゃな?」
「はい。それで肉体を用意してもらうか、赤ん坊から始めるかをまだ少し悩んでいるので、少し考える時間を貰うのは大丈夫ですか?」
「少しぐらいなら問題は無い。そうじゃの10~20分ぐらいしたらどちらが良いか、答えを聞かせてくれ」
「分かりました」
そう言った涼介は、どちらが良いかを考え始めた。
(どうするかな~?どちらも捨てがたいし難しいな~。でも、長い年月を生きて楽しむならやっぱり赤ん坊かな?でも、直ぐに行動が出来るのも良いし肉体を用意してもらおうかな~?)
同じ様なことをそれぞれ考えていたら、いつの間にか時間が来ていた。
「さて、どちらが良いかな?」
そう言いながら神様が尋ねてきた。
「そうですね。悩みましたが最終的には赤ん坊からお願いします。」
「分かった。では次に種族はどうしようかの?」
「種族と言いますと大まかに何があるんですか?」
「そうじゃの。マンガやゲームでも出てくるのは大概じゃが、次から言っていくのは同じかの。人間・エルフ・獣人・ドワーフ・魔族ここら辺は普通かの?少し変わったのなら、竜人・人魚・鳥人辺りかの。特殊なのは、魔王じゃな。さて、どれが良いかの?」
神様が言った種族に対して、涼介は今後の人生で大事な事なので悩んでいた。それを見た神様は、また紙とペンを取り出してそれぞれの種族に対して大まかな説明をしながら書いていった。