幕間
テオ・グレイフォードは成り行きから、三人の中で禁書の欠片を手にした最初の人間となった。そのことはアシェルやミレナに知らせないまま、彼は欠片の争奪戦に首を突っ込むこととなる。
この時期を境に、デジーリオを筆頭とするシェラトゥ教団の過激派は活発に動き始めた。
潜伏したシルヴァ・エルネスは穏健派につき、秘密裏に禁書の欠片の回収を進める。過激派と穏健派、禁書を巡った水面下での争奪戦が幕を開けることになった。
これらの問題はシェラトゥ教団の内部だけに留まるものではなく、領主とその周辺の勢力も程なく動き始めることになる。
シェラトゥ断章事変の始まりをあの禁書庫の夜とするならば、アシェル・グレイフォードの名が最初に登場するのはここになるだろう。
少年が父の遺志を継ぐきっかけとなったのは、一振りの剣だった。
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