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ボッチの俺が異世界で魔法使いになってボッチを脱却するまでの話。  作者: 神代家家長


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プロローグ 【死に際に死ぬほど後悔したこと】

※新作出来ました。

第1話と同時投降です。

 

 自分で言うのもなんだが俺の人生は平凡で退屈なものだった。


 特に自分で選択することもなく小学校に入学し、そのまま流されて中学生になり、ついでに自分の学力で受かる高校に進学した。


 大学は大学受験が面倒だったので行かなかった。


 高校を卒業した後は小さな会社に就職したが、ここはブラック気味の会社で大変だった。


 とは言え高卒の俺が入れる会社の選択肢などないに等しい訳で、ここで我慢して働くことにした。


 そうやって働いている内に仕事の手の抜き方が分かって来たし、時々はサボれる機会があるので普通にサボった。




 ◇◇◇




 そうしている内に気付けば30歳になっていた。


(考えてみると……つまらない人生だよなぁ)


 今までの人生を振り返ってみると、俺に足りなかったのは《挑戦する》というチャレンジ精神だったのではないかと思う。


 特にやりたいこととか夢があったわけではないが、俺の人生には挑戦が足りなかったのではないかと思う。


(つっても今更……なぁ)


 後から考えると、俺はこの時になんでもいいから行動しておくべきだったのだと思う。




 ◇◇◇




 それから更に時間が流れて俺は40代の中盤になっていた。


 最近、身体が思うように動かなくなって来た。


(俺も歳かねぇ)


 当たり前だが40代の身体というのは10代の時のような無理は利かない。


 健康的とは言えない生活をして来たので体力は落ちているし、運動もしないから腹も出て来ている。


(運動、しようとは思っているだけど)


 だが考えるだけで行動に移すだけの気力がわいて来ない。


(あ~、これが老いるってことか)


 まだ40代ではあるが俺は明確に自分の老いを意識した。


 そう言えば最近はネットでやりたいことを検索するだけで満足してしまい、実際に行動を起こすまでに至らないことが多くなった。


 ちょっと前までなら食いたいものがあったら少しだけ足を延ばして出掛けようという気になっていたのに、最近はそういうことすらなくなっていた。


(このままじゃ駄目だな)


 一念発起という訳ではないが、まず何か行動を起こさなくては。


(こんなことなら、もうちょっと早く……)


 せめて今ではなく30代の時に何かをしておけば良かったと後悔した。


 今だから分かることだが、歳を取っていくと年々出来ることの可能性が狭まっていくのだという事実だけを思い知らされる。


 40代の今よりも30代の方が出来ることの幅が大きかったし、30代よりも20代の方が大きかったし、10代の頃なんて可能性しかなかった。


(でも、そんなことに今更気付いても遅いんだよ)


 俺はもう40代の中盤で、可能性の塊だった10代の頃には戻れないのだ。


(でも、せめて何かを……そうだ。帰ったらジムの入会手続きをしよう)


 今更ではあるが散々衰えた身体を鍛え直すことにしよう。


 たいした成果は出せないかもしれないが、少しは意識が上を向くかもしれない。


 そんなことを考えながら仕事帰りの道を歩いていたのが悪かったのか――俺は信号無視して突っ込んで来た車に轢かれて命を落とした。


(ああ、畜生。折角、行動を起こせそうだったのに……なんてこった)


 やっと何かが出来そうだと思った直後の事故なだけあって俺の後悔は深かった。


 死ぬ直前まで今まで行動を起こさなかった後悔に苛まされて――俺は自分の人生を呪った。




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