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第一章 登場人物紹介

第一章までのネタバレを含みます。

〈狼の集い〉

 結成から九年の中級冒険者パーティー。本格活動から四年が経っている。

 丁寧な言葉遣いのカイ、誰とでもすぐ打ち解けられるエマとレオ、無愛想だが仕事はしっかりこなすルドルフとソフィ。

 全員真面目に取り組むため、冒険者ギルドからの信頼度は高め。ルドルフが脱退するまではもうすぐ上級に昇格するだろうと言われていた。


・ソフィ(14)

 物語の主人公。黒髪を二つに分け三つ編みにしている。瞳は焦げ茶色。

 土魔法使い。黄色い魔石(土属性)が填まった長杖が武器。杖を介さずに魔力を放つと火魔法になる。攻撃・防御・拘束、割と何でもできる。

 五歳のとき、記憶喪失になりエマ達に拾われた。感情を表に出すことが苦手だが、仲間を守ろうとする意思はある。自分の本当の名前すら知らない。海を目指す旅を経て、自分が魔女であることを知った。


・ルドルフ(18)

 狼の集いの元リーダー。無造作に伸びた銀色の髪、鮮血のように赤い瞳。

 大剣使い。独学なので適当に振り回している。戦闘中は危険なため仲間も近寄れない。

 九歳のときにエマとカイが暮らす孤児院に強制的に入れられた。村の外に出て冒険者になるつもりだったエマ達と共に孤児院を抜け出し王都で冒険者登録する。獣のように敵味方構わず容赦ない姿と魔物を生のまま貪り食らう姿から、他の冒険者から「狼」と恐れられている。

 グラオヴォルフとの戦闘で大怪我を負い、パーティーを離脱。その後は谷の魔女の元へ戻った。


・エマ(17)

 狼の集いのムードメーカー。薄い黄色の髪をポニーテールに、瞳は金色。

 水魔法、特に回復魔法に秀でた魔法使い。黒っぽい魔石(複数の魔力が混ざったもの)が填まった杖が武器。攻撃魔法は苦手。

 生まれて間もない頃に孤児院に預けられ、親の顔を知らずに育った。孤児院のお姉ちゃん的存在で、年下の面倒を見ることと料理が好き。外の世界に憧れを持ち、八歳のときに孤児院を脱走した。

 可愛くて愛想がよく誰とでもすぐに打ち解けられるので、お近づきになりたいと思っている冒険者は多いが、とある人物が睨みを利かせているので近寄れないでいる。


・カイ(15)

 狼の集いの交渉役。紺色の髪、紫色の瞳。童顔で背が低いので時々女と間違われる。

 盾使いだが、前衛で身体を張るのではなく後衛の二人(ソフィとエマ)を守るのが役目。小柄なので魔物の攻撃を受け止めきれないし、前衛の二人(ルドルフとレオ)が守りを必要としていないため。

 五歳のときにエマのいる孤児院に入った。エマと出会う前の過去は必要ないと無意識の内に封印したため、ソフィ同様記憶喪失。エマに心を救われて以降、どこまでもエマについて行くと決意した。敬語が得意。

 エマのことが好きだが、太陽を一人で独占すべきではないと恋心を隠している。なお、エマ以外のほとんどの人にバレている。


・レオ(16)

 狼の集いの先鋒。赤毛、茶色の瞳。

 己の拳や脚で戦う武闘家。「武器を使うより素手で殴った方が早いんじゃね?」という考えの持ち主。向こう見ずで怪我を気にしないため、エマに回復してもらっている。

 エマ達の住む村の隣村に住んでいた。七歳のときに孤児院が火事で全焼し、一人取り残されたところをルドルフに助けられた。以後、彼をアニキと慕って共に冒険者登録した。

 覚えるのが苦手で文字をほとんど読めない。身体を動かすのが好き。脳筋少年。


・ヴェラット(17)

 黒衣の剣士。黒髪藍色の瞳。実際の年齢より上に見られることが多い。

 片手剣使い。グローブの甲に填められた魔石から風魔法を放ったり、盾で攻撃を防いだりと戦闘能力は高め。冒険者登録して一月で上級まで上り詰めた。

 本名ヘルフリート・レヴィン。レヴィン男爵の三男として生まれた。父の死後長男は領主に、次男はレヴィン騎士団長に、長女はグラッツェルに嫁ぎ、ヘルフリートは王国騎士団に所属。しかしレヴィン男爵が財政破綻で爵位を剥奪され、王国騎士団を追い出されてしまう。

 レヴィンに帰る途中で谷の魔女に遭遇し、魔女の手下になった。谷の魔女に命令され、狼の集いと接触する。第一章の最後で仲間に加わった。



・アルバン

 レヴィンで生まれ育った武器商人。レヴィン騎士団に武器を卸している。ヴェラットとは旧知の仲。


・フィリップ(22)

 レヴィン騎士団長。金髪水色の瞳。ヴェラットと容姿が酷似している。

 ヴェラット(ヘルフリート)の二番目の兄。兄が父親の後を継いだので騎士の道を選んだ。行方不明になった弟を探している。


・エルヴィン

 元レヴィン騎士団長で、今は年老いた旅商人。一人で魔物の群れを撃破できるため、護衛を必要としない。グラッツェルを目指してレヴィンを発った。


・ヘルガ(18)

 上級冒険者パーティー「鷲の爪」のサブリーダーで短剣使い。茶色のツインテール、橙色の瞳。王都周辺の村で生まれて、狼の集いとほぼ同時期に冒険者登録。稼ぎを求めて王都からグラッツェルに拠点を移した。


・ベルタ

 マークヴェストで生まれ育った商人。焦げ茶色の髪、青緑色の瞳。グラッツェルやフリートベルクで仕入れた品をマークヴェストで売っている。狼の集いとはグラッツェルからマークヴェストに帰る途中で出会った。


・セザール

 ランメルツ領にあるエルフ自治区に住むエルフ。金色の長髪、緑色の瞳。細身で長身、美人。風魔法と弓が得意。ドラゴンの襲撃事件の翌日から里を守れるよう鍛錬を欠かした日はない。エルフの中で五本の指に入るほどの実力者。


・ヨハン

 領都ランメルツに暮らす犬耳獣人。焦げ茶色の髪、茶色の瞳。筋肉質。ランメルツの兵士で門番も務める。


・カミラ

 領都ランメルツに暮らす猫耳獣人。茶色の髪、緑色の瞳。街の高台で魔物肉を使った大衆食堂を営んでいる。元冒険者で、魚を食べるのが好き。海の魔物をどうすれば美味しく食べられるのか研究し、料理店を開いた。


・ラウル(27)

 フリートベルクを拠点にする上級冒険者パーティー「荒波の誓い」のリーダー。槍使い。紺色の髪、橙色の瞳。狼の耳と尻尾が生えた獣人。精悍な顔つき、引き締まった身体、味方を鼓舞し指示を出す能力。上級冒険者に相応しい力を身につけているが、ヴェラットより強いわけではない。

 残りのメンバー三人は筋骨隆々で脳筋。戦鎚と大剣と盾を使って魔物を薙ぎ払う。


・カサンドラ

 波間の魔女の使用人。代々フリートベルク家に仕えてきた貴族の一族の出。


・レオンハルト

 竜殺しの英雄。グラッツェル子爵家の三男として生まれ、王都の学校で魔法の技術を高めた。ドラッヘ山脈を挟んだ反対側で何者かが暴走していることに気づき、禁忌を破って一人と馬一頭で山越えをする。ドラゴンの怒りを鎮め、英雄と称えられた彼はドラゴン被害に遭った土地を治める領主となった。初代フリートベルク辺境伯。


・シルヴァヌス

 エルフの族長。二千年以上生きている。金髪緑色の瞳、長く尖った耳、整った顔、長身。二十代後半から三十代前半くらいの見た目をしている。魔女がこの世に現れる前の世界を知っている数少ない人物。



〈魔女〉

 種族の一種で、黒髪と二十代程度の若い女性の姿をしているのが特徴。魔法技術に長け、膨大な魔力を体内に持っている。魔石を使わずとも魔法を放つことが可能。


・災厄の魔女

 かつて大陸を闇魔法で支配した魔女。全ての魔女は災厄の魔女と血が繋がっている。歴史では放浪の魔女によって滅ぼされたことになっているが、フリートベルクに出現。ソフィらと交戦し、行方を晦ました。


・放浪の魔女

 災厄の魔女の七女で、災厄を打ち破った英雄。大陸を覆う闇を払った後、各地を旅する姿を目撃された。史実ではそうなっているが、光魔法を操るところを見た人はどこにもいない。


・谷の魔女

 王国の北にある谷間に棲む魔女。魔女の力(血)を使い過ぎて四、五十代の見た目をしている。白髪交じりの黒髪に、乾いた血のようにくすんだ赤い瞳。

 谷の魔女が国を襲う日は北西の風が吹く。風魔法を究めた魔女で、空を自在に飛んだり相手を渦に閉じ込めたりできる。

 史実では放浪の魔女を殺したとされている。


・白の魔女

 正体不明の魔女。黒髪茶目。闇を払う光魔法を扱える魔女は放浪の魔女のみとされているが、放浪の魔女とは別人と発言。谷の魔女を負かす能力の持ち主。


・波間の魔女(120)

 本名アレクサンドラ。愛称サシャ。フリートベルクに棲む魔女。白髪が増えた髪に海のように青い瞳。風魔法の使い手だが、能力はそこまで高くない。「竜殺しの英雄」レオンハルトの長女。二代目フリートベルク辺境伯。災厄の魔女に殺害された。


・森の魔女(120)

 本名エリザベート。相性リージ。リーシュ王国と隣国の間に広がる魔の森に棲む魔女。土と植物を自在に操る。魔女の中では若いが、谷の魔女を追い払ったり万を超える兵を一人で止めたりと生存する魔女の中では最強と謳われている。波間の魔女の双子の妹、レオンハルトの次女。


・孤島の賢者(1230)

 大陸から少し離れた島に住む賢者。災厄の魔女の長女。適性は闇。結界に守られた島で、孤島の賢者の転移魔法でのみ訪れることができるが、本人は外に出ることができない。魔女の観察を日課とし、際立った魔女には二つ名を与える。


・海の魔女

 フリートベルク近海の海に住む魔女。災厄の魔女の五女、初代山の魔女の娘。ソフィとはいとこにあたる。青い瞳。適性は水。泡を操ることもできる他、水の中で呼吸も可能。極力他の人と関わりたくないため、海底で暮らしている。


・更地の魔女

 故人。災厄の魔女の六女。白の魔女が唯一姉と慕う存在。精霊が視える特殊な目の持ち主で、精霊の力を借りて火水土風の四大属性全ての魔法を使える。波間の魔女や森の魔女の祖先。

 普段は温厚な性格だが、大切な妹が行方不明になったことで激情し、災厄の魔女と激しい戦いを繰り広げたが死亡。二人が戦った地は六百年経った今でも草木が生えず、生き物が寄りつかない荒れ地となっている。

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