二学期と特別実習 2
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「マリアさん、今日は小テストのおさらいですよ」
「はひ……」
火曜日。
ニコラウス先生の補習に向かうと、ニコラウス先生が二年生の小テストの問題を持って待っていた。
本当ならこの補習は、一年生の時の内容をおさらいする目的なはずなんだけど、小テストの点数があまりに低すぎたから、今日は特別だそうだ。
……そんな特別、いらない。
何故か補習の場所である生徒指導室にアレクサンダー様もいて、わたしの×の多い小テストを見て絶句していた。
「あー、マリア、これは私と叔父上のせいだろうか。学園がはじまる前に君に余計な心配をさせてしまったから、テストに集中できなかったんだな。すまない」
いえ、アレクサンダー様、集中できなかったんじゃなくてそれはわたしの百パーセントの実力です。
小テストの日はいっぱいいっぱいで、それこそウルリッヒ様のことなんてきれいさっぱり忘れていました。あなたのせいではありません。
せめてもの救いは、ここにお兄様がいないことだろう。
お兄様は今の時間、卒業研究の一環で特別授業を受けているのだ。どうも学園で学ぶ以上の内容を卒業研究に取り入れるらしいお兄様は、先生から授業外のことを教わっているらしい。くそぅ、チートめえっ!
だけど、助かったのは事実よね。
ここにお兄様がいたら、どれだけ恐ろしいことになっていたか……。
「それにしても、この小テストは一学期で学んだことの範囲内です。一学期のマリアさんの成績ならもう少し点が取れてもいいはずなんですが」
それはね、先生。わたしが覚えたことをすぐに忘れるという特技を持っているがゆえの結果なのですよ。
一年生の時の授業内容なんて、もう半分も覚えてないもの。
テストのときだけ頑張ったけど、終わったら覚えていた内容が、羽をぱたぱたさせながらどこかに飛んで行っちゃったの。どうしてかしら?
首をかしげてとぼけて見せるわたしに、ニコラウス先生が「仕方ありませんねえ」と笑う。
「マリアさんには例の件でとってもお世話になっていますから、理解できるまでとことんお付き合いしますよ」
例の件とはハイライドの件ですね。
そして、「お礼です」みたいな顔をしていますけど、そんなお礼いりません。
つまりは、理解できるまでとことんお勉強が続くんでしょう? 悲しすぎる……。
ニコラウス先生のこの様子なら、わたし、もしかして卒業するまで補習が続くんではなかろうか。
……ニコラウス先生。わたしをできる子にして、光魔法を沢山習得させて研究データを取ろうとか思ってないですよね? ね? わたし、ライト以外の光魔法を覚えられる気がしてませんから、早々に諦めていただきたいのですけど。
だけど、ニコラウス先生とアレクサンダー様の二人がかりで「さあ勉強をはじめよう!」みたいに見つめられると逃げられる気がしない。
わたしはしくしくと心で泣きながら、机にかじりついた。
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☆おしらせ☆
書影などが出たらまた改めてご報告いたしますが、
本作②巻の発売が決定しました!
5月発売予定です!
(まだ予約ははじまっていないかもですが…)
今回も巻末に書下ろしエピソードや「おまけ」を追記し、ボリュームたっぷりでお届けします(≧▽≦)
どうぞよろしくお願いいたします!





