201.休日の朝…友人たちとの朝
第三章開始!
コウスケ「んにゃ……」
目を開けるとカーテン越しに太陽の光で照らされた部屋の天井が見えた。
今日も晴れか……ほんと雨降んねぁな……。
ぼんやりそんなことを考える俺の両方の耳に、穏やかな寝息がいくつも入ってくる。
ショコラ「すぅ…すぅ…」
モニカ「くぅ…くぅ…」
…みんな寝言とか言わないんだなぁ……。
鉄板ネタなんだけどなぁ……。
まぁ可愛らしいのでオールオッケー。
さて…それはともかくどうすっか。
両脇にモニカちゃんとチェルシーが抱きついてて動けない。
しかもチェルシーは種族特性で朝はあまり強くない。
いつも仕事に出てくるのが昼過ぎからなので、その前には起きてご飯を食べているはずだと考えても、お昼前まで起きない可能性がある。
それはまずい。
だがもしかしたら他の子たちが起きて助けてくれるかもしれない。
となるとそれまで耐えることに……
???「ん……」
と、そこでもぞもぞと動く音が聞こえた。
方向的にはモニカちゃんとサフィールちゃんの方向。
モニカちゃんは未だに天使の寝顔を見せてくれているので、多分サフィールちゃんが起きたのかもしれない。
コウスケ「サフィールちゃん…?」
サフィール「んぅ……まーがれっとさん……?」
起きてた。
コウスケ「おはよう」
サフィール「おはようございます……」
体を起こして眠そうに目を擦るサフィールちゃん。
彼女はう〜ん…と背伸びをして朝から暴力的な山を見せつけると、俺の方をぼんやりと見つめてきた。
サフィール「…………」
コウスケ「サフィールちゃん?」
サフィール「… モニカさんとチェルシーさんに抱きつかれてますね……」
コウスケ「うん…それでサフィールちゃん…よかったら…」
「助けてくれるとありがたい」という言葉を続けようとしたがその前にサフィールちゃんは口を開いた。
サフィール「…ずるいです」
コウスケ「へっ?」
サフィール「私もマーガレットさんに甘えたいです……」
そう言ってサフィールちゃんはゆっくりとこちらに近づき…
ふにゅん…
モニカ「ん〜……」
コウスケ・サフィール「「あっ……」」
モニカちゃんに山が当たった。
そしてサフィールちゃんは俺の顔を見ると、徐々に顔を赤くしていった。
コウスケ「あ〜……おはよう?」
サフィール「…お、おはようございます……///」
ぷしゅ〜…と湯気が見えそうなサフィールちゃんに苦笑しつつ挨拶を交わし、俺は彼女に手伝ってもらって、モニカちゃんとチェルシーを引き剥がして起き上がった。
う〜ん……寝起きのサフィールちゃん……可愛かったなぁ……。
朝から良いもん見れたわ♪
そんなサフィールちゃんと顔を洗うべく脱衣所の洗面器へと向かうと、脱衣所にはフルールさんがいた。
フルール「あら、おはよう」
コウスケ・サフィール「「おはようございます、フルールさん」」
フルール「早いわね。もう少し寝ててもよかったのよ?」
コウスケ「あはは…わかってても体が勝手に……」
サフィール「私も…いつもこのぐらいに起きるものですから」
フルール「そう。それなら起き抜けで悪いけど、顔を洗ったら手伝ってくれないかしら?量が多くて大変そうだから」
コウスケ「人数が多いですからねぇ……」
サフィール「わかりました。あっ…でもその…帽子を取ってきてからでもいいですか……?」
フルール「ん……えぇ、いいわよ」
サフィール「ありがとうございます」
そうして顔を洗い、サフィールちゃんは帽子を取りに行き、その間に俺はフルールさんと洗濯物を干すためにリビングへ。
朝に弱いチェルシーと、太陽に弱いメリーのために、布団から一番離れたところから外へと出て洗濯物を干し始める。
で……これはまぁ…今までもそうだったのだが……。
女性陣の下着を干すことになるわけで……。
いやまぁ避けようと思えば避けれるんだけどさ……。
フルール「…いい加減慣れなさいよ」
コウスケ「いやいやいやいや…慣れたら慣れたで問題でしょ……」
フルール「まぁそうね、はい」
コウスケ「どうしろと……」
避けようとしてもフルールさんがたまに寄越してくるので避けきれない。
というかそもそも視界に入れるのも極力避けたい。
女性の下着見るだけでもドギマギするんだから。
散々抱きついたりキスされたりしてるのに未だに下着でドキドキ出来るんだから。
成長しないんだから。
ちったぁ頑張れよ俺。
低成長すぎるよ。
ってかマグにみんなの下着がバッグに入ってるって言われたときは驚いたわ……。
しかも今日までみんな忘れてたって……。
…俺もそういやおむつあったな…とか思ったけど……。
パメラ「マグぅ……?」
コウスケ「あっ、パメラ」
低成長と記憶力の無さを嘆いていると、後ろからパメラちゃんの眠そうな声が聞こえてきた。
パメラちゃんは窓辺に立って窓枠に手をかけて目を擦っている。
めっちゃ眠そう。
コウスケ「おはよう、パメラ」
パメラ「んぅ…おはよう……」
サフィール「あっ、パメラさん。おはようございます」
パメラ「サフィールちゃん…おはよう……」
そこにちょうどサフィールちゃんも戻ってきた。
サフィールちゃんは帽子を被り、瞳の色も左右同じ青色になっていた。
これも可愛いのだが、やはり飾らない彼女の姿も知っている身としては少しもったいないと思ってしまう。
サフィール「マーガレットさん、モニカさんとリオさんも目覚めて顔を洗いにきましたよ」
コウスケ「そうなの?ってそっか。モニカちゃんは飲食店だから仕込みとかで朝早くてもおかしくないし、リオも職人の子だから朝強いのか」
まぁモニカちゃんとこはリンクスさんが全部やってモニカちゃんたちの仕事を増やさないようにしてるかもしれないけど。
コウスケ「んじゃ、パメラも早いとこ顔洗ってきちゃいなよ」
パメラ「ん〜……マグぅ……」
コウスケ「うん?」
パメラ「んぅ……」
寝ぼけてるパメラちゃんは俺に頭を差し出す。
…撫でろってことかな?
可愛いやつめ。
コウスケ「しょうがないなぁ」
フルール「あなたほんと甘いわね……」
だってこんな可愛いおねだりされたら、紙装甲の俺のメンタルでは断れませんので。
コウスケ「ほれほれ〜、おはようさ〜ん♪」
パメラ「んふぅ…♪おはよ〜…♪」
満足気だ。よしよし。
コウスケ「さっ、お顔洗っておいで。他の子も起きてるよ」
パメラ「ん…♪」
軽く撫でられて満足したパメラちゃんは、てててて〜っと廊下に出ていった。
リオ「おっ、パメラも起きたか」
モニカ「おはようパメラちゃん…」
パメラ「おはよ〜♪」
その廊下からリオとモニカちゃんの声が聞こえてきた。
そしてその2人が姿を現す。
リオ「おぉ、おはようマーガレット、サフィール」
モニカ「おはよう、マーガレットちゃん…サフィールちゃん…」
コウスケ「2人ともおはようさん」
サフィール「おはようございます、リオさん、モニカさん」
リオ「あっ、手伝いますよフルールさん」
モニカ「あっ、私も…!」
フルール「あらありがとう。あとおはよ」
リオ・モニカ「「おはようございます」」
そうして5人がかりで洗濯物をパパッと干してリビングへ戻ったところでパメラちゃんも戻ってきた。
パメラ「あっ!もう終わっちゃいましたか…?」
フルール「えぇ」
パメラ「そうですか……すみません…お手伝いできなくて……」
フルール「大丈夫よ。むしろこれ以上増えたら多すぎて大変になるわよ」
まぁ…14人分の洗濯物といえど、干すスペース自体は決まってるわけだしなぁ……。
パメラ「そうですか……」
フルール「えぇ、その気持ちだけ受け取るわ。それと…」
パメラ「…?」
フルール「おはよう」
パメラ「あっ…おはようございます!」
フルール「ふふふっ♪」
ショコラ「ん〜……」
パメラちゃんとフルールさんのやり取りを見守っていると、その後ろでショコラちゃんがごそごそ動いたのが見えた。
そしてショコラちゃんは体を起こして大きく欠伸をしながら体を伸ばすと、ぼんやりした目でこちらを見た。
パメラ「ショコラ、おはよう!」
ショコラ「ん〜…パメラぁ……?あれ……マグはぁ……?」
コウスケ「呼んだ?」
ショコラ「あっ…マグぅ〜…♪」
にへ〜…っとだらしなく笑うショコラちゃん。
可愛いなおい。
ショコラちゃんは布団から出て…ハイハイでこちらに近づいてきた。
ショコラ「なでてなでてぇ〜…♪」
コウスケ「ん…いいよ〜、よしよ〜し♪」
ショコラ「えへへぇ〜♪」
可愛いなおい。
しかし俺は、次の彼女の行動にドギマギすることになる。
ショコラ「こっちもぉなでてぇ…♪」
コウスケ「うぇっ!?」
そう言ってショコラちゃんは仰向けに転がり、撫でていた俺の手を自分のお腹に持っていっておねだりした。
や、柔らかい……!お胸とは違う柔らかさだ……!
しかもショコラちゃんはこちらに足を開いて寝転がっているため、パジャマを着ているといえど猛毒であることには変わりないというか、だからこそ幼さが際立って余計ダメージが増えて人によっては即死レベルというか……!!
コウスケ「う、うん…いいよ…」
内心はちゃめちゃ動揺しつつも、どうにかそう返してショコラちゃんを撫で始める。
ショコラ「わふぅ〜♪」
俺のお腹なでなでに、ショコラちゃんは耳と尻尾を嬉しそうに動かして喜びを表す。
…完全にワンコだ……。
おいおい…可愛いすぎるぜ……。
なんて考えていると、ショコラちゃんは撫でている方の手を掴んで俺を引っ張った。
コウスケ「わっ!?」
ショコラちゃんのすぐ隣に空いていた手を置いて床との激突を避ける。
が、そこはショコラちゃんの顔が目の前にある位置だった。
そして、撫でていた腕が抱え込まれ、その距離はさらに近づく。
ショコラ「マグぅ……♡」
あっ…これはまずい……。
そう思ったところで体勢も悪ければ片手も彼女の手で封じられている俺に抵抗など出来ず、そのままショコラちゃんに昨夜と同じように頬を舐められた。
ショコラ「ぺろぺろ……♪」
コウスケ「ひゃうっ!?」
パメラ「あっずるい!」
モニカ「いいなぁ…ショコラちゃん…!」
リオ・サフィール「「…………///」」
フルール「あなたたち…仲がいいにも程があるわよ……?」
この光景を見たパメラちゃんとモニカちゃんが羨ましいと口に出し、リオとサフィールちゃんは顔を赤くして目を逸らしたがチラチラとこちらを見やり、フルールさんが呆れた声をかけてくる。
俺も別になろうとしてこの関係になったわけじゃないんですよ……?
だからといって嫌というわけではないですけども……。
大変役得ですけれども……。
「ぺろ…ぺろ……んふ〜…♡」
ぺろぺろ攻撃をやめたショコラちゃんは満足気な顔で笑い、ぺろっと舌なめずりをした。
なんかエッチだわ……。
ぼんやり見惚れていると、ショコラちゃんは俺をコロンと横に転がして立ち上がった。
ショコラ「じゃあ、顔洗ってきま〜す♪」
コウスケ「えっあっ…うん……」
急に元気になったショコラちゃんが廊下に消えていくのを呆然と見送る。
コウスケ「…えっ…?もしかして最初から起きてた……?」
パメラ「……ショコラは目覚めはいつもいい方だよ」
ムスッとした感じのパメラちゃんの声が聞こえた。
そうかぁ……じゃあ最初から甘えモードだっただけかぁ……。
ってかなんで不機嫌そうなんだ?
そう思って体を起こしたところでモニカちゃんが遠慮がちに話しかけてきた。
モニカ「…ね、ねぇ…マーガレットちゃん……」
コウスケ「うん?どうしたのモニカちゃん?」
モニカ「…えっと…その……私もぺろぺろして…いい……?」
コウスケ「うぇっ!?」
パメラ「あっ……」
モニカちゃんのお願いに思わず声を上げてしまう俺と、少し羨ましそうな声を出すパメラちゃん。
う~ん……朝からこれはさすがに刺激が強すぎるからなぁ……。
でも…
モニカ「……(じ~)」
パメラ「……(チラチラ)」
じっと見つめるモニカちゃんと、こちらの反応を窺ってるパメラちゃんを見ると……ダメとは言いづらいなぁ……。
コウスケ「……いいよ……」
モニカ「!ありがとう…♪」
パメラ「あっ…マ、マグぅ……!」
コウスケ「うん、パメラもしていいよ」
パメラ「っ!…やった♪マグ大好き♪」
コウスケ「はいはい」
そういうのは本人が表のときに言ってあげてほしいのだけど……知らないから無理な話か。
と、そこでフルールさんが口を開いた。
フルール「…あなたたち…仲がいいのはわかるけど…人がいるところでそういうことしてないでしょうね……?」
コウスケ「いやいやさすがにそれは……」
フルール「また新聞に載ることになるわよ?」
フルールさんの言葉に一斉にそっぽを向く。
そういや前科持ちでしたわ。
フルール「…はぁ……まぁいいけど……あんまり羽目を外しすぎないようにね。マーガレットも、あまり甘やかしすぎるとあとが大変になるわよ?」
コウスケ「うっ……」
それはなんとなくわかってるというか……現状でもかなり大変な事態というか……。
フルール「まぁあなたが甘やかすのが好きなのも知っているし、この子たちもあなたに甘えるのが、ただあなたが優しいからってだけじゃないでしょうしね。好きにしなさい」
みんな『…!』
…?
みんな甘えるのに理由があるってこと……?
フルール「だからといってどこでもそういうことをするのはダメよ?」
コウスケ「は、はい!それはもちろん!」
フルール「よろしい。それじゃあご飯作るから待ってて」
コウスケ「あっはっはい……!」
そう言ってフルールさんはキッチンへと歩いて行った。
モニカ「…怒られた…のかな……?」
リオ「いや…注意された…って感じじゃないか……?」
サフィール「そうですね……でも…なんだか心がポカポカします……」
パメラ「私たちのことを思って言ったことだからじゃないかな?フルールさん優しいもの♪」
コウスケ「うん。パメラの言う通りだと思うよ。だから安心して、モニカちゃん」
モニカ「そっか…よかったぁ…」
ショコラ「ただいま~!」
モニカちゃんが安心したところでショコラちゃんが帰ってきた。
パメラ「おかえり、ショコラ」
ショコラ「あれ?パメラちょっと怒ってる?」
パメラ「だってずるいもん!それに、今フルールさんに軽く注意されたんだからね!」
ショコラ「えっ!?そうなの!?」
パメラ「そうなの!」
やれやれ……。
ショコラちゃんとパメラちゃんは朝から元気だなぁ……。
ユーリ「おはようみんな~!」
コウスケ「あっ、ユーリさん。おはようございます!」
ショコラ・パメラ「「ユーリさんおはようございま~す!」」
モニカ・リオ・サフィール「「「おはようございます」」」
ぼんやりしてるところにユーリさんがやってきた。
…ショコラちゃんとパメラちゃんはもう仲直りしたの?ってくらい息ピッタリだね……。
ユーリ「あれ?みんなまだパジャマなの?」
コウスケ「あぁはい、これから着替える予定です」
ユーリ「そっか。じゃあ私はフルールさんのお手伝いするから、他の子も起こすか移動させてあげてくれる?テーブル戻さないとだから」
コウスケ「あっそうですね。わかりました」
ユーリ「うん、お願いね」
ユーリさんがキッチンへ向かうのを見届け、俺たちもリビングに戻る。
リオ「どうするんだ?シエルはともかく、チェルシーとメリーは朝ダメなんだろ?」
コウスケ「うん。でも多分起こさないとあとでむくれる」
リオ「あぁ……確かに……」
コウスケ「だからとりあえず起こしてから着替えよっか」
というわけで3人を起こす。
ちなみにみんな着替え(昨日来ていた服)はリビングの端に置いてある。
俺とメリーのは部屋から持ってきた服だ。
モニカ「チェルシーちゃん…!朝だよ…!」
リオ「起きろチェルシー。お前あとで文句言うんだから」
チェルシー「ん~……あと5時間……」
モニカ・リオ「多いよ…!?」「多いな!?」
ショコラ「シエル~!朝だよ~!」
パメラ「もうみんな起きてるよ~?」
シエル「うぅん……ショコラ……パメラ……?」
ショコラ・パメラ「「おはようシエル」」
シエル「ん~……朝からうるさいわよぉ……ふわぁ……」
ショコラ・パメラ「「おはようシエル!」」
シエル「あ~もう…!おはよう…!」
コウスケ「メリー、朝だよ~」
サフィール「メリーさん、朝ですよ~。辛いかもしれませんが、少しだけ…少しだけでいいので起きてください」
コウスケ「大丈夫だよサフィールちゃん。メリーは朝弱いけど、なんだかんだご飯までには起きるようになったから」
サフィール「あっ、そうなんですね」
メリー「んぅ……うぅ……?マグ……?」
コウスケ「ん、おはよ、メリー」
サフィール「おはようございます、メリーさん」
メリー「ん…サフィール……おはよ……ふにゅぅ……」
サフィール「あっ…ね、寝ちゃいますよ……?」
コウスケ「メリー。もうすぐご飯だから起きよ?」
そう言いつつ俺は服をグイっと引っ張り首元を見せる。
サフィール「ひゃっ…!?マ、マーガレットさん…!?」
コウスケ「ほれ。とりあえずお吸い?」
メリー「んぅ……いただきます……」
サフィール「あっ…な、なるほど……」
かぷ…っと噛みつき血を吸い始めるメリー。
多分これで起きてくれるはずだ。
それをサフィールちゃんも理解したようだ。
コウスケ「サフィールちゃん、メリーはこれで起きると思うから、先に着替えちゃってていいよ」
サフィール「そ、そうですか?わかりました」
さて……あと問題は……
モニカ「チェルシーちゃ~ん…!辛いのは分かるけど、チェルシーちゃんだってみんなでご飯食べたいでしょ~…!?」
チェルシー「食べたいけど眠いのぉ~…!」
向こうでモニカちゃんとチェルシーが布団を巡って争っているので、そっちが一番心配だ。
モニカ「リオちゃ~ん…!」
リオ「おう、チェルシーこら!そんな力あんならもう起きれるだろ!」
チェルシー「やだぁ~…!」
モニカ「チェルシーちゃ~ん…!」
チェルシー「むぅぅ~…!えいっ!」
モニカ「ぴゃっ!?」
リオ「モニカ!?」
モニカ「ぴゃあぁぁ!」
リオ「モニカぁぁ!?」
なんかモニカちゃんが飲み込まれたんじゃが……?
シエル「うるさいわよぉ…も~……!」
ショコラ「ほらシエル~、お顔洗お?」
パメラ「おトイレも済ませちゃいなよ?」
シエル「わかってるわよぉ……ふわぁぁ……」
シエルたちは脱衣所へ向かっていく。
…こっちはめちゃくちゃのんびりしてるなぁ……。
メリー「こく……ふぅ……♪ごちそうさま…♪」
コウスケ「ん…はいよ、おはようメリー」
メリー「…ん…おはよ…う……?」
コウスケ「私だよ」
メリー「…ぴゃっ!」
コウスケ「顔洗ってらっしゃい」
メリー「……!(こくこく)」
そうして放してやると、メリーは赤面した状態で小走りでシエルたちを追っていった。
…毎朝毎朝傷付いてたら駄目だよ俺……。
いい加減慣れろよ…俺……。
リオ「マーガレット!手が空いたなら手伝ってくれ!モニカが飲み込まれた!」
コウスケ「あぁ…うん……見てたよ……」
ちょっと落ち込む間もなく、リオの救援要請を受けてそちらに向かう。
チェルシーの布団はこんもりと膨らんでおり、なんかもぞもぞと動いている。
モニカ「ん…ダメだよチェルシーちゃん……!」
チェルシー「モニカちゃん可愛い…♡ほら…こしょこしょ〜♪」
モニカ「ふひゃうっ!あふっ…!ふふふ…!ダメ…ダメぇ…!あはは!」
めっちゃくすぐられてる声が聞こえる。
ウサ耳とモニカちゃんのものであろう足が布団からはみ出してビクンビクンしてる。
コウスケ「…リオ……」
リオ「…なんだ?」
コウスケ「巻き込まれそうだから行きたくない」
リオ「正直オレもだが2人をこのままには出来ないだろ?」
コウスケ「ままならないねぇ……」
リオ「ほんとな……」
はぁ〜……と同時にため息を吐く。
コウスケ「…リオは向こうから。合図で布団を剥ぎ取るよ」
リオ「了解」
小声で作戦を話し、互いに配置に付く。
コウスケ「行くよ?」
リオ「あぁ」
コウスケ「3、2、1、0!」
チェルシー「きゃっ!?」
バッ!と布団を剥ぎ取ると、チェルシーの可愛らしい声とその姿、そしてぐったりしてるモニカちゃんが出てきた。
モニカ「はひぃ……!ひぃ……!マ、マーガレットちゃ〜ん……!」
コウスケ「ありゃ〜……汗かいちゃってるじゃん……チェルシーやりすぎ」
チェルシー「だってモニカちゃん可愛いんだも〜ん♡」
コウスケ「それは分かるけど布団の中はただでさえ空気薄いんだから気を付けなよ?」
チェルシー「それはごめんなさい」
コウスケ「うむ」
ちゃんと理解してるんなら、まぁ良し。
コウスケ「モニカちゃん、シャワー浴びちゃいな。幸いまだ着替えてないから、シャワー浴びてそのまま着替えちゃいなよ」
モニカ「うん…そうするぅ……」
満身創痍なんですが。
コウスケ「モニカちゃん大丈夫……?立てる……?」
モニカ「う、うん……さすがにそれは大丈夫……!」
大丈夫に見えませんが。
コウスケ「あ~…チェルシー……責任もってしっかり支えてあげなさい……」
チェルシー「は~い。ごめんねモニカちゃん」
モニカ「う、うん……大丈夫ぅ……」
チェルシー「…ほんとごめんね?」
そんなこんな2人も脱衣所方面へ向かったのを確認。
シエル「ちょっと!?モニカ大丈夫なの!?」
モニカ「だ、大丈夫ぅ……」
あっ、シエルと会ったっぽい。
リオ「んじゃあオレたちも着替えようぜ?」
コウスケ「あっそうだね」
サフィール「マーガレットさん。私、お料理を手伝ってきます」
コウスケ「うん、わかった。ありがとう」
サフィール「いえ、オフトンをお任せしてしまいますし……」
コウスケ「この程度問題ないよ。それよりも人数が多いから料理の手伝いの方が大事だよ。だから大丈夫」
サフィール「ありがとうございます」
着替え終わったサフィールちゃんと話しながら着替え始める。
このあとは布団を畳んで…とりあえず部屋の隅にまとめとこう。
んで、机戻して……あ~……椅子足りないか……?
相談しないといけないなぁ……。
ショコラ・パメラ「「マグ~!ただいま~!」」
シエル「おはようマーガレット、リオ」
コウスケ「おはよ、シエル」
リオ「ようやく起きたかシエル」
シエル「だって昨日は疲れたんだもん……」
まぁね……。
シエル「あれ?これモニカの服じゃない?」
リオ「あっほんとだ。じゃあオレが持ってくよ」
コウスケ「お願いリオ。こっちは進めとくよ」
リオ「あぁ」
ショコラ「あっショコラも手伝うよマグ!」
コウスケ「みんなは先に着替えちゃいな。ディッグさんとケランさんが来る前にね」
シエル「あっそっか。リビングだものね……」
ショコラ「ディッグさんたちならショコラは別に…」
パメラ「恥じらいを持とうショコラ?マグ、ショコラはまかせて」
コウスケ「うん、お願いパメラ」
そんなこんな慌ただしくも、ご飯が出来るころには準備が整った。
危なかった。
マグ(ふわぁ……う~……)
おっと…ウチのお姫様も起きたみたいだな。
んじゃ、みんな起きたところで、朝ご飯だ。
第三章は鍛治コンテストまでの予定です。
が、問題はそれが小説内で大体ひと月後の予定なんですよね……。
ルークとの試合までたった2週間だったのに、120話以上使ったからめっちゃくちゃ不安……。
なのでこっからちょいちょい巻きで行こうかと思います。
一応の連絡でした。
さて、次の更新は9/13(月)の予定です。
お楽しみに〜♪




