139.友人たちを甘やかす方法…心のケアは大切
お待たせしてごめんなさいぃぃぁぁぁ!!!
投稿したつもりになってましたぁぁぁ!!!
すっかり忘れててごめんなさい!!
「んぅ……♪えへへ…マーガレットちゃん……♪」
「んふ~……♪マグぅ……♪」
現在、俺はモニカちゃんとショコラちゃんを同時に撫でている。
何故か。
それはつい先ほどのこと。
ユーリさんを中心に俺とリオを除いた子供組が楽しそうに「マーガレットのお話」をしてる中、突然グリムさんがこんなことを言い出した。
「そういえばマーガレットくん」
「なんですかグリムさん?」
「君は人を甘やかす天才だと聞いたのだが本当かい?」
「そんな噂流れてるんですか?」
「うん。なんでも…不安げな女の子を熟睡させたり、歴戦の女性の冒険者を姉と呼び気絶させたりしたそうじゃないか」
「話題がえらくタイムリー」
「そこで頼みがあるんだが……」
「嫌な予感がするので断っていいですか?」
「君が誰かを甘やかしてるところを見せてくれないかい?」
「聞いて?」
それに食いついたのが盛り上がっていたユーリさんwith子供組とメイカさん。
が、ユーリさんはみんなに譲ると辞退し、メイカさんも泣く泣く(ガチ泣き)辞退。
残ったのはモニカちゃん、ショコラちゃん、パメラちゃん、チェルシー、シエルの5人なわけだが、パメラちゃんは観戦に回ると言い辞退。
シエルはいつものツンデレが発動し、それを逆手に取ったチェルシーと純粋なショコラちゃんにより降ろされた。
…あとでケアしておこう……。
そして残った3人がじゃんけんで決めた結果……
「マーガレットちゃん…♪」
「マグぅ…♪」
「「えへへへへ……♪」」
この2人になったのだ。
俺に拒否権は無かったが、やるからには手は抜かない。
そうしてモニカちゃんとショコラちゃんを撫で、労いの言葉をかけると、2人はとても嬉しそうにしてくれた。
2人の喜ぶ顔は見ていて嬉しくなるので、こうしているのは別に苦ではないのだが……
「いいなぁ……」
「チェルシーちゃんはいつも抱きついてるんだし、ここはお姉さんとして我慢しよ?」
「うぅ~……!」
そうだねぇ……よく考えたらリオしか歳知らないけど、この中じゃチェルシーが一番だからねぇ……。
多分。
身長的には1番だよ?
でもそれ以前に、俺じゃなくてハルキに甘えなさいよ。
言っとくけど、チェルシーを宥めたララさんもだからね?
「はぁ……なんであたしっていつもこうなんだろう……?」
「…まぁ…元気出せって…な?また次の機会に頼めばいいだろ?」
「……あたしが頼めると思う……?」
「…………」
「うぅ~……!」
落ち込むシエルを慰めるのはリオ。
エルフとドワーフって、物語とかだと結構仲が悪いってのが多いんだけど……2人はそうじゃないみたい。
良いことだね。
ちゃんとカバーするつもりだからもうちょっと頑張ってほしい。
「ふわぁぁ!す、すごい……!」
「村にいたころと違うの?」
「はい……!マグはいつも撫でられる側で……まさかこんな才能があるなんて……!」
「あぁ~…なるほど……」
興奮するパメラちゃんにユーリさんが質問。
(…やっぱ前から撫でられる側なんだね、マグは)
(あはははは……ほとんどメイカさんですけどね……)
(やっぱりあの人かぁ……)
そのメイカさんは先ほどから静かである。
気絶してるから。
(多分可愛い子が可愛い子と可愛い子を甘々にしてるから尊死したんだな……)
(…大変だなぁ…メイカさん……)
マグは他人事で済ましてるけど、俺はそれじゃあ済まない。
だって……俺も何回か逝きかけてるから……。
この世界には尊いものが多すぎる……。
「ふふふ…やはり君は面白いね」
と、そこで言い出しっぺのグリムさんがそう言って来た。
ちなみに、未だに俺はグリムさんの膝の上である。
足痺れないの?
「まぁ…ご満足いただけたようで何よりです……」
「ふふふ…あっそうだ。今日手伝ってくれた分のお駄賃を渡さないとね」
あっ…忘れてた。
薬飲んだときの熱暴走と、ネズ耳の喜びとくすぐり地獄で完全に忘れてた。
「はい、じゃあ手を出して」
「はい。…えっと……」
「「…………(じー)」」
「……すみませんまた後でで良いですか?」
「ふふふふふっ、構わないよ」
2人にそんな「やめちゃうの……?」って見つめられたら手を離せないよ。
「「〜〜♪」」
…まったく……ほんとに嬉しそうにしちゃってまぁ……。
可愛らしいねぇ……。
…でもそろそろ……
そう考えた俺は2人をぎゅっと抱き寄せる。
2人は驚いたようだが、すぐに顔を擦り寄せて来た。
もちもちサンドイッチだ。
…あれだな……美少女に顔をすりすりされるのってやっぱ慣れないな……と、いかんいかん。
俺は2人の背中をポンポンと優しく叩いて2人を離す。
それで2人にはもう終わりだと伝わったようで、名残惜しそうに離れてくれた。
「さてと…それじゃあグリムさん、降ろしてください」
「むっ…そうか。文句も言わずに乗せられてくれてありがとう、マーガレットくん」
「そうですね、文句は言ってないですね」
疑問は口にしたけどね。
とにかく、グリムさんの膝の上から降りる俺。
その俺にグリムさんが改めて言う。
「それじゃあ今度こそ…はい。お駄賃だよ」
「ありがとうございます」
ふふふ……いろいろ大変な目にあったけど、臨時収入が入ったのはデカいぞぉ〜!
内心ウキウキする俺の手のひらに、グリムさんがポンっと乗せた。
…1枚……?
えっ嘘やん。
まさかの薄給に驚きながら手のひらを確認すると……
(…えっ……?)
「……あの、グリムさん……?」
「なんだい?」
「私の手のひらの上でやたらキラキラしてるものがあるんですけど……」
「うん。それがお駄賃だよ」
「いや…あの……金ピカなんですけど……?」
「金貨だからね。不服かい?」
「不服ですね!多すぎ的な意味で!」
そう、グリムさんがポンと渡してくれたのは金貨1枚。
つまり…10万ゴル。
「子供に持たせるには多すぎませんかっ!?」
「いやぁ、正当な報酬だよ」
確かに新薬の実験台って危険だし怖いしで高額だとは思うけども!
「元々私のために作ったお薬なんでしょ!?それで私も、お駄賃のことを忘れるぐらい喜びましたし、もうちょっと少なくても……!」
「いや、それは出来ないよ。完遂された仕事には正当な報酬を。君はそれを貰う価値がある仕事をしたんだ。本当ならもっとあげたいところだけど、そう言うと思ってこれでも減らした方なんだよ?ありがたく受け取ってくれ」
「う〜……」
そりゃ死ぬかと思ったよ?
物理的にも貞操的にも。
でもやっぱり金貨なんて高額なものを持つのは、いくら防犯効果のあるバッグだからって怖いなぁ……。
でも多分引いてくれないよなぁ……。
むしろ他の変な頼み事が増えるかも……。
ここは大人しく貰っておこう……。
「……分かりました……ありがたく頂戴します……」
「うむ」
まぁこれで、またお財布に余裕が出来たのは確かか……。
…でもこれどこかで崩さないと使いづらいなぁ……。
「ね、ねぇ…もう帰っちゃうの……?」
どこで崩すか考えている俺に、シエルが遠慮がちに話しかけて来た。
「ん……まぁこの時間にはいつも帰ってるからね」
「そう……」
「でもまだやることがあるからそれが終わってからかな」
「?まだ何かあるの?」
「うん」
俺はそう答えると、空いている椅子をくるっと回転させ、机とは反対側を向かせたそれに座る。
…昼間は寝かせちゃったからね……。
せめてもの罪滅ぼしと…あと単純にこのまま帰るのは後味が悪いからね。
「シエル、チェルシー」
「?」
「なぁに?マギーちゃん」
俺は2人の返事を聞くと、自分の膝を軽く叩いて2人を呼んだ。
「おいで。甘やかしてあげる」
「えっ!?」
「わぁっ!やったぁ!マギーちゃん大好きっ!」
だからそういうのはハルキにだけに言ってくれって……
「ってほら危ないから飛び込まなぐえっ!?」
「マ、マーガレットっ!?」
また激突ノルマを達成した俺を心配してくれるシエル。
あれだね……君は最初の印象とだいぶ変わったよね……。
最初はいきなり魔法をぶっ放すやべぇ奴だと思ってたけど、今は素直になれないだけの優しい子だもん……。
でもやっぱりいきなり魔法をぶっ放すのは駄目だと思うな。
「えへへ〜♪すりすり〜♪」
「ぐふっ……!…も〜…チェルシーったら……ほら、シエルもおいで?」
「あぅ……ふ、ふんっ!そんな恥ずかしいことあたしがするわけないでしょっ!」
(あらら……ここでもツンデレが発動したか……)
(う〜ん……強がりだと分かっていても、ちょっと、「うっ!?」ってなりますね……)
(まぁ…これは相手の理解がないとただのわがまま娘になるだけだからね……)
何事も理解は大事だよ、ほんと。
説明書とかちゃんと読もうね。
(それで、どうするんですか?これじゃあ、甘えてくれませんよ?)
(この手のタイプはキッカケを与えれば良いんだよ)
(キッカケ?)
(まぁ見てて)
俺はシエルに差し出した手を引っ込める。
「あっ……」
凄く切なそうな声を出すシエル。
まったく……ここまで分かりやすいなら可愛いよね。
「シエル」
「な、何よ……」
ちょっと元気のない声で返事をするシエルに、俺はキッカケを与えてあげる。
「私、シエルのことも甘やかしたいなぁ……」
「っ!?」
(なるほど。向こうから来させるのではなく、こっちからお願いするんですね?)
(その通り)
単純だけど効果的な方法なのだ!
「ねぇシエルぅ……」
「…そ、そう……!まぁ?どうしてもって言うならさせてあげなくもないわよ?」
(す、すごいチラチラ見てる……!)
(ちなみにここで諦めると、昼間みたいになります)
(それはそれで面白そうですね)
(いたずらっ子だねぇ、マグは)
(えへへ。コウスケさんには負けますよぉ〜)
(その返しもなかなかだよ、と…)
「シエル……どうしても…お願い♪」
「〜〜っ!しょ、しょうがないわねっ!今回だけよっ!」
(ちなみにこれも強がりなので、今回のように押しまくれば毎回答えてくれます)
(そういう感じなんですね、分かりました)
どうやらマグも、ツンデレの扱い方を少し覚えたようだ。
うむうむ、これならマグもシエルと渡り合えるだろう。
まぁそんなこんなで…
「えへへ〜♪マギーちゃ〜ん♪」
「ふわぁ……♪」
2人の女の子を満足させることに成功しましたっと。
(…ふむ……こうなるとリオとパメラちゃんも撫でたいな……)
(う〜ん……でもパメラはともかく、リオは難しいと思いますよ?)
(そうなんだよなぁ……何か1つ考えないと……)
そうしてしばらく2人を撫で続け、前2人と同様に抱き寄せポンポンフィニッシュ。
「えへ〜♪ありがとうマギーちゃん!」
「はふぅ……はっ!ま、まぁ…悪くなかったわね!一応お礼を言っとくわっ!」
「うん、どういたしまして」
さてさて……
(では1つ、策を講じさせていただきます)
(お願いします)
「…パメラ、リオ、ちょっといい?」
「うん?」
「どうしたんだ?」
「ちょい」
俺は2人を手で招く。
2人は顔を見合わせ、俺の元に不用心に近づいてくる。
「で、どうしたんだ?」
「何か内緒のお話?」
「ん〜…実はね……」
俺が内緒話の体で顔を近づけると、2人も顔を寄せてきた。
なので捕獲。
「えいっ」
「ふぁっ!?」
「ちょっ!?マーガレット!?」
「いやぁ…ここまできたら2人のことも撫でたくなっちゃったもんで……」
「えっ?えっ?」
「いやオレはいいよ恥ずかしいっ!」
予想通りパメラちゃんは理解が追いついておらず、リオは抵抗した。
だが嫌がってるわけでは無さそうで、本気で恥ずかしいのだというのが分かる。
よかったぁ〜!
全力の抵抗されたらめっちゃ傷つくところだった!
「まぁまぁ、良いではないか良いではないか〜」
「良くない良くない!パメラも何か…」
「ん〜…マグの手あったか〜い……♪」
「もう落ちてる!?」
「ほ〜らリオもみんなと同じとこまで行こうね〜」
「ま、待てっ!?オレこういうのはほんとに慣れてないんだってっ!」
「じゃあ一緒に堕ちようぜ☆」
「ちょっ!待っ!?んっ…!」
リオを優しく撫でると、彼女は顔を真っ赤にしたのち、体から力が抜けていった。
反対側ではパメラも夢見心地だし……うん。
幸せそうで何より♪
「…う〜ん……まさかここまでとは……シエル。どうだったんだい?彼女に甘えた感想は」
「えっ!?そ、それは…!えっと……!…はぅ……!」
「ふふふ、そうかい。それはよかった」
グリムさんが感想を求めて、シエルは顔を赤くして俯いてしまった。
その横では…
「いいなぁ〜……!」
「まぁまぁメイカさん。帰ってからめいっぱい甘えればいいじゃないですか」
「むぅ〜……ユーリちゃんだっていつも甘えてるのに、なんでそんなに余裕なのよぅ……」
「だって…我慢した分幸せな気分になりますし……それに……」
「それに?」
「……んふふふ♡」
「何っ!?教えてよユーリちゃん!?」
未だブー垂れてるメイカさんとなんかうっとりした目でこちらを見てくるユーリさんの会話が繰り広げられている。
怖い。
「いや〜…嬢ちゃんも大変だなぁ……」
「ははは。でもそのおかげでメイカさんがストレスで、その辺りの女の子に話しかけることが無くなって良かったじゃないですか」
「そうだなぁ…1度衛兵を呼ばれてたときは見捨てようかと考えたからなぁ……」
さらにその横でのディッグさんとケランさんの会話がより怖かった。
((何やってんのメイカさん……))
「くすくす♪マギーちゃんは人気者だね♪」
「ララさん……」
俺はもうちょっとまったりした日常を思い描いてたんだけど……。
…まぁ、こういうのも悪くはないけどさ。
「えへへ…私もすりすりしちゃお〜♪」
「……な、なぁ…もうちょっと寄ってもいいか……?」
「くすっ…いいよ。2人ともおいで?」
俺はそうしてパメラちゃんとリオを撫でながら、そんなことをぼんやりと考えるのだった。
まったく気付かなかった……!
まさか忘れるなんて……!
後書きまで書いた記憶あるのにどうして……!?
……ごほん……。
とにかく更新を怠ってしまい本当に申し訳ございませんでした。
今後こんなことがないように一層気を付ける所存です。
それと作品紹介に「☆追記・3」が追加されています。
内容は1話あたりの文字数についてです。
次回更新は明日3/11(木)!
3/11っ!!
忘れるな明日の自分!
P○○IV徘徊で忘れるなよ自分!
お楽しみに!
すいませんっしたぁーっ!!




