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ヒーラー奏の立位置は?前衛です!  作者: 梅花 零度
魔王選抜編
70/118

呪い解呪:後編

今回はちょっと短めに・・・・・。

ー奏ー


フェリドさんに繋げてもらって僕の家に空間が繋いだ。


「あれ、奏。お帰り。今日はふぇりちゃん所だったんだー。」


「うん。で、エメリア、さっそくだけれど、シャム呼んでもらえる?」


「うん、いいよ。シャム―!」


「ニャーゴ!(吾輩を呼ぶか!我がパトロンよ、イエメンな吾輩に何用か?)」


「うん、シャムちょっと来て。フェリドさんはベッドに横になって。」


「ああ、分かった。」


シャムは空間魔法を通り、フェリドさんの部屋に入る。すると空間魔法も小さくなっていく。因みにフェリドさんは見えている位置にしか空間魔法の穴を出現出来ない。ベッドに横たわる為、見えない位置に来る。その為徐々に空間魔法の穴が小さくなる。


「じゃあ、カナデ、姉さんを頼むよ。お茶を用意して待っているから。」


「うん、お願いします。」


「にゃー!ごろごろごろ(で、吾輩には肉を!魚でも可)」


「あれ、シャム言葉理解してきてる?」



レイ君の言葉に反応した気がしたけれど、まあ、今はいいや。


「シャム、先ずこの呪いなんだけれど。」


「なー?にゃー。にゃー。むにゃー。(なんだ?こんな低レベルの呪いか。でも、この構造は吾輩でも解呪は無理だな。先にこの小娘が死ぬぞ。)」


「うん分かっている。でも、この呪いを強力な力で解呪しつつ、僕がフェリドさんを回復すれば?僕の回復が呪いの浸食スピードを上回わっていて、シャムの解呪が呪いの回復スピードを上回っていたら?」


「そ、そうか。この呪いの解呪方法って力業ならどうにか出来るかも知れないという事か。だが、どの解呪師もこの回復能力は超えられなかった。この猫になら出来ると?」


「うん、なんて言ったって呪いのプロだから。」


「なやー・・・・!ニャ!にゃにゃ!(やるとは言ってな・・・。プロ!任せろ!)」


「よし、始めよう。フェリドさん。かなりきついだろうから、これ飲んで。」


「睡眠薬か。頼むよ。」


「うん、俺とシャムに任せて!」



そう言うと、シャムは呪いの掛かっているお腹・・・ではなく、心臓に向かう。僕はお腹の上にまたがる感じになる。これはシャムが心臓から呪いを壊して、僕がフェリドさんの心臓に近い場所から回復する為にこの配置になる。


「じゃあ、いくよー!シャム!お願い!」


「ニャー!」



僕は道具箱から、魔力補給剤を取り出して飲む。この補給剤は飲んで5分経たないと効果が無い。その為先に飲んで置く必要がある。一応手元にも置いておく。


シャムの体が紫色に輝きだす。呪いを解呪しているという事。それに呼応するように呪いも赤く輝きだす。


「く、うう、ああん。カナデ・・・・きつい。」


フェリドさんに飲ませたのは、睡眠薬と麻痺(麻酔)の効果がある。でも、魔力・体力がガリガリ削られるのだろう。実際にはあまり感じていないだろうけれど、感覚的に分かるのだろう。鍛えぬいた人は体の異常には人一倍敏感だ。だから僅かな感触でも体の状態が分かるというものだ。だけれど、手緩めない。こっちも魔力には上限がある。ミスすれば即死に繋がる。それほどこの呪いが生命力(魔力・体力)を消費して抵抗する。それを僕がヒールで回復し続ける。


徐々に呪いが円から小さくなっている。でも、かなりヒールをしているけれど、魔力の消費がとても激しい。正直呪いが消えるまで、持つか分からないんだけれど、そこはシャムの全力に掛かっている。シャムは呪いのエキスパートだ。今は期待するしかない。


・・・・・30分が経過する。


やっと呪いが9割ほど消える。でも、魔力も残りわずか。シャムにも魔力を供給し続けている。さっきから魔力供給剤を常に飲んでいる。シャムも汗を描いている。しゃべる余裕もなさそうだ。そこから、シャムがラストスパートをかける。どうやら僕が厳しい状況なのに気が付いたようだ。


「にゃーーーー!ふしゃーーーー!」


「まーにあえー!」


そして・・・・・・・。




僕の魔力が無くなるのと、フェリドさんが呪いの解呪が出来たのが同時だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



***************************


・・・・・・・・・。


ふと、気が付くと、寝ているようだ。

あたまには心地いい感触が。目を開けると、フェリドさんの綺麗な顔があった。

起き上がってみる。頭がふらふらする。どうやら魔力切れで倒れたらしい。


「カナデ、もう大丈夫!か。」


思わずフェリドさんに抱き着いてしまった。


「解呪成功だね?良かった!良かった!」


「カナデ、シャム、ありがとう。ほんとう・・・に・・・ありが・・・とう。」



フェリドさんが涙をながしながらお礼を言ってくる。こっちも嬉しくなってしまった。シャムも疲れたのか、べたーっとべっとに大の字に寝そべっている。丸まる気力もないようだ。

ドアの向こうに気配がする。おそらくレイ君がこの状態を声だけで、聴いているのだろう。時々すすり声が聞こえる。本当にレイ君はフェリドさんの事好きなんだなー。


そして・・・・・・・・・・・・。横を見ると・・・・・・・・・・・・。



瞳。白目が充血した赤い状態。カッ!と見開かれている目がそこに浮かんでいた。


「うわ!怖!」


その目にフェリドさんも気が付く。が、その目はその瞬間に消える。

なにが起きるのか?理解不能な状況だ。あれはなんだったのか。直ぐ分かった。


バサバサと翼の音が聞こえる。そして開いた窓から・・・・。


靴が僕の顔面に飛んでくる。




「うわ!」


思わず腕でガードすると、吹き飛ばされる。



「はぁはぁ、ふぇりちゃん!大丈夫だった?」


「メリちゃん!なんで飛んできたの?」


「奏に襲われていると思って。」


「はあ?」



 どうやらエメリアは一旦空間魔法の場所から離れたらしい。その後、どうなったのか気になったエメリアはフェリドさんが作った空間魔法を覗いたという。空間魔法を完全には消すのを忘れていたらしい。

そして覗いたら、喘いでいるフェリドさんと、真剣な顔して丁度股間あたりに乗っている僕が見えて、しかも麻痺薬の瓶が近くに置いてある。まるでフェリドさんをだまして麻痺薬飲ませて襲うように見えたという訳だ。

 フェリドさんが何とか1時間説得して、収まってくれた。エメリアさん。僕ってそんなに信用無い?


因みにさっきまで見ていたのはメイドのミーさんの目だったらしい。帰った後、ミーさんには浮気者として汚らわしい者を見る目で見られて、弁明にまた1時間掛けてしまった。ミーさんにすら信用ないのか。トホホ・・・・。


次回もこの位には出せる予定です。

90ptありがとうございます!


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