彼女。
恭兵が段取りしてくれた、日時に訪れたカフェに来た蘭は…
初めまして、水城 律の彼女。吉野蘭といいます!
律の事故以来、彼女と会うことになった。
彼女は下を向いたまま、震えていた。
小さい声で、「柏木貴子です。」と言った。
「突然、呼び出してごめんなさいね…どうしても、
貴方の口から聞きたくて…
…
律とのこと聞かせてくれますか?」
「あ、あんなことして、本当にごめんなさい。 私……
律先輩のこと、ずっと振り向かせたくて…
でも、先輩は私になんて興味ないことはわかっていました…
先輩に彼女ができたって知って、悔しくて…
彼女と別れて欲しいと言ったんです、
でも、先輩は…"彼女以外考えられないし、別れるつもりもない。"と…言われて、
貴子は涙を流しながら、話してくれた…
蘭は、それを聞きながら、何年も前から先輩のこと想って振り向いて
欲しかったんだな、彼女の一生懸命さに蘭の聴こえてきた音は微弱だけど
澄んだように感じた。私はこの子に何を言いたかったんだろう…
ずっと好きだった思いを、伝えても振り向いてもらえない、
そうだよね…悲しくなるよ。寂しいよ、泣いちゃうよね、きっと私でもそうなる
蘭はこれ以上この子の傷を抉ることはしたくないな と思い
「わかった、話してくれてありがとう。
それと。よかったよ…二人とも生きててくれて… 」
そういって蘭は店を出た。 その後彼女は大泣きしていた…
蘭は恭兵に電話をして、終わったよと報告した。
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それから、1ヶ月後。
律もようやく普段の生活に戻り、仕事をこなしていた。
蘭は事故のことも、柏木貴子のことも、口にしない。
あれ以来、律と一緒にいる時の音が、付き合い始めた時の波長と違う
違和感を感じていた…




