教授と院生とあんぱんまん ~その1~
『教授、教授!』
『どうしたんだい?院生君。そんなに慌てて。』
『アンパンマンって、子供にとっても人気がありますよね!』
『急になんだい院生君?藪から棒に。』
研究を終えた教授は、白衣を脱ぎながら院生君に聞き返しました。
寒い冬の午後4時のことです。
外にはちらほら雪が舞っております。
『いえね、2歳の姪っ子がいるんですがね、彼女がアンパンマンが大好きなんですよ。
その子が明日誕生日なんで、何かアンパンマンのプレゼントをしようかなと思いまして...』
にっこり微笑む院生君。
片手にオレンジジュース持ち、楽しそうにパソコンの画面を眺めています。
『ほう、そうか!
何か良いものあるかのう...』
ドカッと椅子に座りこみ、すっかり冷めたお茶の入った湯呑を掴むと、教授はグッとそれを飲み干しました。
『よし!わかったぞ!!!
わしに任せんかい!!』
『うわっ!びっくりしたぁ...
ジュースこぼしちゃったじゃないですか!
いつも突然なんだから...教授は...ぶつぶつぶつ...
で、なにがわかったんですか?』
ティッシュでこぼれたジュースを拭きながら、恨めしそうに教授を見つめる院生君。
そんなことはお構いなしに、教授は話し始めました。
『我々で寸劇をしようではないか!
アンパンマンの寸劇を!』
『えっ!?
教授!?今なんて言ったんですか?』
『だから寸劇じゃよ。
教室のみんなで劇をするんじゃよ!』
『...できるかなぁ...
劇なんて...
ただの茶番になるんじゃないかなぁ...』
『つべこべ言わずに始めるぞ!
まずはキャスティングじゃ!!』
『もう... 強引なんだから。
はいはい、やればいいんでしょ!やれば...』
そうは言うものの、院生君もなんだか楽しそうです。
2人はきゃっきゃっと言いながら、大きな画用紙をひろげました。
『まずはアンパンマンは誰にしようかのう。』
『太って丸々している方が良いですよね。
愛嬌があって...』
『そうするとやはりあの豚野郎か...』
『そうですね!屯島の豚野郎が最適ですね!
丸々と肥えた豚野郎が良いですね!』
そうこうやっているうちに、キャスティングが決まりました。
配役は次の通りになりました。
なお、著作権の兼ね合いがありまして、キャラクターの名前は少し変更したようです。
ザ・アンパンマン・・・・・屯島
迷犬ニート・・・・・・・・たまたま校内にいた野良犬
ジャムを持参・・・・・・・教授
バイキン男・・・・・・・・院生君
SMちゃん・・・・・・・・美樹ちゃん(ちなみにSLマンがモチーフです)
悪役の女の人・・・・・・・学生食堂のおばさん
さてどんな茶番劇になるのでしょうか?




