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悪役嫁、夫に会社を辞めさせる

その日一日の仕事をなんとか終えた。

ブランクがあるはずなのに前回もそうだったのだけどすんなりと仕事の流れや前日までの続きの事も頭に浮かんだ。

ただ、大まかな流れは一緒なんだけど、1回目と2回目もそうだったんだけど、微妙に会話が違ったり、時間的なものも違ってはいた。

こういった「ズレ」はやはり選択肢によって違ってくるものなんだろう。


それにしても若い体と頭は素晴らしい。

体も軽い。

でも、それでも1日働くのは疲れる。

しかし、疲れ方が若いと違うのだ。


3回目になる巻き戻りの会社での仕事を終えたあと息子を保育園に迎えに行き、帰りに買い物をして夕食を作り息子にご飯を食べさて風呂に入れてゆっくりしていた時に夫が帰ってきた。

これは前の2回も一緒だった。

時刻は9時、息子を寝かせたところでやっとお茶をゆっくり飲んでいた。

それを見た夫が


「いいな、お前はゆっくり出来て。はあ疲れた」


前回も前々回もこの日に夫が言った言葉だ。


ブチっ!

前回までは疲れもあり、反論をしなかった。

特に前回は、もう別れようと思っていたので夫の言葉をスルーした。


「そこになおれ!」


めちゃくちゃ大きい声で言った。


夫がビクッとした。


「へえ~、この状態が楽だと言うんだね。いい度胸だね。朝5時に起きて朝食や弁当を作って、保育園に息子を送っていき仕事に行って、定時まで働いて息子を迎えに行き買い物をして晩御飯を作って息子の相手をして今寝かしたところだよ。どこにゆっくりする時間がある?

さあ、言って見なよ!さあさあさあ!!!!!!」


一気にまくし立てた。


今回は予想していたので言うセリフを予め用意していた。


夫は目を白黒させている。


「さあ、言ってよ。どこにゆっくりする時間がある?早く言えよ!」



「・・・ごめん」


夫が謝った。


「ちょっと会社で色々とあって」


知っている。

もうすぐそれが起きる。


夫はある女子社員にまとわりつかれていた。

だれにでも愛想がよく薄っぺらな対応をする性格なので誤解されたのだと思う。

夫にはその気がなくずっと断っている。

あと数か月後にその女子社員から「相談」を受ける。

いわゆる相談女なのだ。


勝手な想像なのだが、くねくねと体をくねらせながら「親の介護の事で」と。

夫の妹夫婦は、介護職で紹介してほしいと言ったらしい。

二人で密室で話すことがあり、涙を流しながら夫に抱き着いた。

そこを人に見られて、誤解をうむ。

会社で問題になる。

誤解だと夫は言ったが信じてもらえず。


相談女は「無理やり・・・」ととんでもないことを言い始めた。


とここまで前回まで聞いた話なんだが、私も最初は夫の事を疑った。

しかし、その相談女に会って「ああ、違う」と確信した。

まあ、夫の好みとはかけ離れた人だったし、かなり年上だった。

社長の奥さんだったのだ。

ご本人は美魔女気取りだった。


相手が悪かった。


そして最悪だったのはその社長が

「不問にする代わりに慰謝料を払って会社を辞めろ」と言ってきた。


子どももいて将来の事もあり、支払うしかなく。

退職金も何もなく無職になった。


しばらくして、その会社が倒産したことをしる。

社長一家は夜逃げ。

多分、うちが支払った慰謝料は奥さんの名義に振り込んだからもしかすると計画的に仕組まれたことだったのかもしれない。


実は、前回はこの時点で離婚した。

息子の将来のためにも、そうするのがいいとおもったので。


今回は、それが起こる前に

「阻止」する。


そして会社が倒産する前に辞めさせる。

今日の時点では、まだ時間があるが業績が厳しくなってきて夫も必死で営業にまわっていて精神的にも追い詰められていたと思う。


「会社を辞めなよ。私は全部わかっている」


と夫に言うと


「えっ?」と夫がぽかーんと口をあけた。


しばらく黙っていたが


「いいのか?」と言った。


あれあれ。

やけに素直に。


「いいよ。その代わりもう明日にでも辞表をだして。もしかすると引き留められるかもしれないけど」


夫はぽつぽつと話し始めた。

営業実績を作る為に、無理やりな取引をさせられそうになっていると。


あれ?これ知らなかったけど。


多分、契約してしまうと後でとんでもないことになると。

必死で頑張ってそれをしないようにちょっとずつでも営業実績を作っているけど、会社からのノルマがきつくなりもうギリギリに追い込まれていると。


「明日、辞表を出そうよ」と夫にいい退職届を二人で話しながら作成した。


もしかすると相談女の妨害が入るかもしれない。

相談があると言っても相手をしないようにと釘をさす。

夫はちょっと不思議そうな顔をしたけど、なんか納得したようでうなづいた。


翌日、夫は退職届を出した。

意外な事にすんなりと受け取ってもらって、1か月後に退職することになった。

そういえば、まだこの時点では会社はなんとか大丈夫だったような気がする。

本当に、やばくなるのはこの半年後だ。

それに社長も奥さんがどう見ても夫にすり寄っているのはやっぱり嫌だったらしい。


引継ぎをして、ずっと取っていなかった有休を最後に取って夫はめでたく?会社を辞めた。

一応、この時点では多少の退職金があった。


本当に少しだったけど、前に払ったマイナスを思えばプラスになった事だけでも意味がある。


さて、これからどうするのか?

とりあえず夫が再就職するまで私は今の会社で働かないといけない。

専業主婦になるのは、夫が再就職してからだ。

いや、本当に専業主婦になるのか?

ゆっくり考えないと駄目だ。

今はいい、でも将来の事を考えると。

そう、私は将来を2回も経験しているんだ。


「老後」が見えてきた時点で正直「働いていてよかった」と2回とも思った。

特に2回目は、しっかり働いて役職まであったのでお給料はそこそこ良かった。

送られてくる将来の年金の明細を見て「ああ、安泰」と思ったものだ。

30代の頃は年金の事なんて遠い遠い未来だったと思っていた。

確かに25年は長い。

でも、振り返ると本当に一瞬の事に感じるのだ。


ただ、とりあえず今は夫の事が先だ。

夫は前回も前々回も実は、失業した6か月後に後々長く勤める会社に就職する。

今回は、これらより2ヶ月ほど早いので焦らず雇用保険を貰いながら「探して」もらおう。

本人は焦るかもしれないけど、多分今回もこの会社に就職できるような気がする。

大きな企業ではないし、ちょっとブラックな会社だったけど、まあ夫に合っている会社だった。

この失業期間にいろいろと学んで貰う事もある。

そうそう、悪役嫁は容赦しないわ。


その後に自分のしたいことを考えよう。

もう、巻き戻らない後悔しない人生を。



息子トウマside】



ぼくのなまえは、「ウチダ トウマ」


5さいです。


パパのなまえは「ウチダ マサキ」


トシはわかりません。


ママのなまえは「ウチダ ハル」


やっぱりトシはわかりません。

ママは「ナイショ」といってます。



ママがなんだかはりきってます

ジテンシャをチカラいっぱいこぐので、おもしろいです。

ホイクエンにいくのがたのしいです。


でも、ぼくがママのおかあさんのおばあちゃんにこのはなしをしたらママはおこられてました。


「ゆっくりはしりなさい!あぶない」って。

ぼくが「おばあちゃん、グラグラゆれておもしろいんだよ!」というともっとおこられてました。


でも、さいきんのママはパパよりえらそーです。

パパをガミガミとおこってます。

だから、たまにはおばあちゃんにおこられるのがいいのかもね。


そして、パパはムショクっていうのになりました。

なんだかマンガにでてきそうでかっこいい!

あしたからパパはおうちにいるそうです。


たのしみだな~。

パパとあそぶのなんてあんまりなかったからいっぱいあそぼう。


なにをしようかな。

たのしみ、たのしみ♪


そうだ!ママは『じだいげき』ってのがだいすきだそうです。

さいきんよくいうのは

「そこになおれ!」


です。



《ちなみに・・・》


僕・・・内田 冬真 (5歳)


パパ・・・内田 雅樹(35歳)


ママ・・・内田 春(32歳)



一応、わたしの経験をベースにしているけど。

夫が会社を辞めた理由はまったくのフィクション、空想です。

冤罪事件も。

何か適当な理由がないかと考えたもの。


ただ、相談美魔女?の相談は当時のベースあり。

当時はウシ女と呼んでいたけど。

まあ、理由は・・・


相談美魔女、また後で出てきます。

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